自己犠牲をする人の特徴と心理|自己犠牲をやめるメリットと方法も

自己犠牲をする人の特徴と心理|自己犠牲をやめるメリットと方法も

人から頼みごとをされると断れなくて、そのせいで自分の時間がなくなってしまうことはありませんか?自分の人生を犠牲にしてまで他人に奉仕する「自己犠牲」を続けていると、いったい誰の人生を生きているのか分からくなってしまいますよね。そこでこの記事では、自己犠牲をしてしまう理由や、自己犠牲をやめる方法などをご紹介します。


そもそも「自己犠牲」とは?

そもそも自己犠牲とは何なのでしょうか?「自分を犠牲にすること」とは言いますが、その行動の裏にある隠れた心理まで知っている人は少ないでしょう。

自分が自己犠牲をしない場合はもちろんですが、する場合でも、その理由や心理を把握している人は多くないはずです。ということで、この記事では自己犠牲について詳しく掘り下げていきます。

自分を犠牲にして相手に尽くすこと


自己犠牲とは、自分の時間や労力を人に与えることです。たとえば、誰かの仕事を代わりに引き受けたりすることを指します。

心理的には、自分が困っていないかどうかより、他人が困っていないかどうかを気にする状態と言えます。よく言えば誰かの立場に立って物事を考えられるという意味ですが、悪く言うと自分の人生を後回しにしていることになるでしょう。

自己犠牲をする人は損をする?


自己犠牲は美徳として扱われがちですよね。自分を犠牲にしてまで他人に奉仕するのは、誰にでもできることではありません。自己犠牲の精神がなければ成り立たない職業や活動もあるでしょう。

しかし、自分を犠牲にするのですから、本人は損をしがちです。周りからは「頼れる人」と思われることになりますが、これは言い方を換えると「利用しやすい人」と思われていることにもなります。

このような状態になると、周囲の人はちょっとしたことでもその人を頼るようになります。自己犠牲をする人は、一度そういうイメージを持たれると、その先もずっと自分を犠牲にし続けなければならない状態に陥るのです。

自己犠牲をする人の特徴

自己犠牲は誰にでもできることではありません。では、いったいどういう人が自己犠牲をするようになるのでしょうか。

頼まれると断れない


これは、自己犠牲をしたくてしているわけではないタイプの人ですね。本人は自分の負担が増えるのは嫌なので、できれば断ってしまいたいのです。ところが、頼まれると断れない性格をしているため、結局引き受けてしまうことになります。

頼まれると断れないのは、端的に言うと気が弱いからです。断ることで「冷たい人だ」と思われたり言われたりすることを恐れています。

自己評価が低い


これは先ほど解説したこととも関係しています。自己評価が低いと、人に批判されたり嫌われたりするのが怖くなるのです。そのため、本心では断りたくても、相手のいうことに流されてしまいがちです。

自己評価が低い原因は人によってさまざま。しかし、多くの場合は、養育環境に原因があると考えられるでしょう。理不尽な理由で叱られたり、本当の自分の得意なことや好きなことを否定されて育つと、自分には価値がないと信じるようになります。その結果、人のいうことを聞いていないと自分は許されないような気分になるのです。

このタイプの人は、自分から他者に頼みごとをするのも苦手。そのため、人生のさまざまな場面で壁に突き当たりがちです。

承認欲求が強い


承認欲求が強いのも、自己犠牲をする人の特徴です。自分のことを誰かに認めてほしいという気持ちが強く、そのための努力を惜しみません。

したがって、努力の目的が「自分が成長するため」ではなく、「誰かに気に入られるため」になりがちです。本来は、自分が成長した結果として周囲に認められるのが理想的。逆に人に認められることが一番の目標になってしまうと、自分の成長に結びつかないことがあります。

たとえば、自分のキャパシティを超えている量の仕事を人から引き受けてしまうのは、成長につながらない努力です。その時は人に認められるかもしれませんが、これでは良い業績を収めることはできないでしょう。

人の喜ぶ顔が見たい


こちらは、純粋に誰かを喜ばせたいタイプ。自己犠牲をする人の性格の中では、もっとも健全といえるでしょう。

このタイプの人は、自己犠牲をしたいわけではありません。ただし、人を喜ばせることができるのであれば、自己犠牲もいとわないと考えます。

そのため、自己犠牲をせずとも誰かのために活動していることが多いですね。たとえば、休日にボランティア活動をしたりするのもこのタイプには多いでしょう。別に自分の時間を犠牲にしているのではなく、喜んでそれをやっているのです。本人も充実感を得ており、理想的な状態といえます。

自己犠牲をする人の特徴《続き》

自己犠牲をする人の特徴はまだまだあります。続きを見ていきましょう。

人に心配をかけたがらない


明らかに大変そうなのに「大丈夫」と言う人が周りにいませんか?そういう人も、自己犠牲をするタイプです。

困っていたら、誰かに助けを求めたほうがよいのは明らかですよね。やがて自分で処理しきれなくなるかもしれません。

ところが、このタイプの人は助けを求めません。誰かに迷惑をかけるくらいなら、自分が窮地に陥ったほうが良いと考えているのです。これもある意味で自己犠牲といえるでしょう。

気が利く


気が利くタイプの人も自己犠牲をすることが多いです。このタイプの人は、人から頼まれたら断れないだけでなく、自分から率先して手伝うことも。

いつも周りのことを気にしているため、周囲に困っている人がいるとすぐに気づきます。そして、気が付いてしまうからこそ、それを放っておくことができません。結果的に、自己犠牲をしてまで手伝うことになるのです。このようなタイプの人の中には、高圧的な親に育てられ、いつも親の顔色をうかがっていたことが影響して、自己犠牲してしまう人もいます。

責任感が強い


責任感が強いのは美徳ですよね。自分の役割をきちんとまっとうすることは、どんな場面でも求められることです。

しかし、この責任感も度が過ぎると、自分の責任だけではなく他人の責任まで負うことになりがちです。本当は自分以外の人の責任なのに「私がやらなくちゃ…」と考えてしまうのです。

こういう人は、一歩立ち止まって「本当に私の責任?」と考えてみることが大事。他人が負うべき責任まで自分が負ってしまうと、その人の成長を妨げることにもなるので要注意です。

コミュニケーションが苦手


もともと話すのが苦手な人もいますよね。咄嗟に言葉が出てこなかったり、上手な言葉を選べないせいできちんと気持ちが伝わりません。その結果、周りに理解されずに苦しい思いをすることになります。

こういう人も、自己犠牲をしてまで人の頼みごとを引き受けがちです。誰かの役に立ちたいとか気に入られたいといった気持ちがあるのではなく、断るためのコミュニケーションが苦手だからです。きちんと伝えたいことを伝えられない歯がゆい思いをするくらいならば、自分がおとなしく引き受けたほうがよいと考えてしまいます。

自己犠牲をする人の心理

自己犠牲をする人は、根底にどんな心理を抱えているのでしょうか?一見すると奉仕精神のように見えますが、そうでない部分も結構多いようです。詳しく見ていきましょう。

人と争うことが嫌い


争いごとを嫌い、平和でいたいタイプの人も自己犠牲をする傾向があります。人からの頼みを断ってしまうと、あとでギスギスした関係になってしまうかもしれないので、それを避けるために自己犠牲をするのです。

このタイプの人は、もともと繊細な心の持ち主。たとえ自分が関わっていない争いごとでも、目の前で起きていると心が痛むのです。そのため、そういう事態が起きる前に自分が我慢していれば良いと考えます。

周囲に認められたい


自己犠牲をする人は承認欲求が強いという特徴は先ほど紹介しましたよね。こういう心理を抱えてしまう人は、あまり周囲に認められずに育っていることが多いです。

家庭環境はもちろんですが、学校でもそういう場面はたくさんあります。人にはそれぞれ得意なこととそうでないことがありますが、学校で評価されるのはほとんど勉強だけです。車に詳しいとか、手先が器用であるといったことは評価されません。

したがって、学校での評価軸と自分の得意なことが一致していないと、「実力はあるのに認められない」という不満を抱えることになります。こういう経験を多くして育つと、普段から誰かに認めてもらうことへの渇望を抱えたまま生活することになります。

人に失敗されるのが嫌


これは少し意外な心理かもしれませんね。実は、自己犠牲をする人の中には「誰かに任せて失敗されるより、自分がやったほうが良い」と考えるタイプの人もいます。完璧主義で、失敗を許せない性格といえるでしょう。

周囲からすると、こういう心理で自己犠牲されてしまうとショックかもしれません。一見親切に見えても、背後にはこのような考えが隠れていることもあります。

このケースでは、自己犠牲をする人以上に、自分の役割を奪われてしまった人のほうが犠牲になっているといえます。「任せられるから楽だ」と考えていると、自分が成長するチャンスを逃してしまうこともあるので、自分がやるべきことは自分がやるのだと主張することも大切です。

誰もやらないから仕方なく引き受ける


誰もやりたくない仕事ってありますよね。そういう仕事は進んで引き受ける人がいないと、いつまでたっても担当者が決まらないという事態になりがちです。

そういう場合に、自己犠牲をして引き受ける人もいます。このタイプの人の心理は「やむを得ないから」です。

このタイプの人は自己犠牲をしたいわけではありません。しかし、「このまま誰も引き受けないと押し付け合いが始まるんだろうな」と考えると面倒に感じます。そこで、誰かが引き受けてくれることを期待するのは早々に諦め、自分が引き受けることにするのです。

表現を変えると、「諦めが早い人」ともいえそうですね。矛盾しているように思えますが、普段は積極的に仕事を引き受けることはあまりしません。

自己犠牲をする人が「辛い」と感じる瞬間

自己犠牲をする人の中には、自分が誰かの役に立てるだけでも嬉しい人がいます。しかし、これまで見てきたように、好きで自己犠牲をしているわけではない人もいます。したがって、そういう人は不満を抱えることになりがちです。では、具体的にどんな場面で不満を抱えてしまうのでしょうか?

責任を押し付けられた時


「わざわざ手伝ってやったのに、それでミスったら『お前のせいだ』って…。理不尽です」(24歳/男性/IT関係)

断るのが苦手なタイプの人などは、積極的に自己犠牲をしたいわけではありません。しかし、仕方なく周囲の頼みを引き受けているうちに、「頼みやすい人」というイメージがすっかり定着してしまいます。その結果として、自己犠牲をするたびに自己犠牲をする機会が増えてしまうという悪循環に陥るのです。

このように頻繁に責任を押し付けられるようになると、自己犠牲に慣れている人でも耐えられません。しかし、もともと断るのが苦手なので、自分が破綻してしまうまでこれを続けることも…。断る勇気の大切さが分かりますね。

周りに感謝されない時


「代わりにやってあげたのに『ありがとう』の一言もないなんて、常識を疑いますね」(27歳/女性/事務職)

これは承認欲求が強いタイプの人が抱える悩みです。このタイプの人が自分を犠牲にするのは、周りが自分を認めてくれるという大きなご褒美があるからです。そのため、自己犠牲をしたのに感謝されないのでは、働いたのに給料がもらえないようなものだと考えます。

しかも、自己犠牲をするたびに感謝はされなくなります。次第にそれが当たり前になってしまうからです。例えるならば、残業が当たり前の会社で働いているのに残業代が出ないようなもの。

何事も、当たり前になるとインパクトは失われてしまいます。自己犠牲をするのは、ときどきにしておいた方が良いかもしれませんね。

手柄を奪われたとき


「僕が作った資料を提出した同僚が褒められていました。一言でいいから僕の名前も出してほしかった…」(32歳/男性/食品メーカー)

自己犠牲する人は誰かの仕事を引き受けることが多いです。それが自分の手柄として評価されるのであれば、まだ良いといえるでしょう。

もしこれが別の人の手柄として評価されたのであれば、自分の努力は何一つ認められていないことになります。すべてが無駄になったように思えて辛く感じるでしょう。

自分のキャパシティを超えたとき


「もう無理!って思っても断れなくて…。結局、徹夜とかしちゃいます」(27歳/女性/化粧品メーカー)

いくら自己犠牲をするにしても、限度があります。時間も労力も限られているのですから、自己犠牲しすぎると自分の時間がなくなるのは当然です。

ところが、断れない性格の人は引き受けられる以上の仕事を背負い込んでしまいがち。こうなると、頼んできた人に返すわけにもいかないので、八方塞がりになってしまいます。そして、こうなると最終的には周囲に迷惑をかけることに…。断ることができない自分の性格と、構わず頼んでくる周囲のことを恨めしく思うでしょう。

自己犠牲をするデメリットとは?

自己犠牲は美徳と思われがちですが、実はたくさんのデメリットがあります。詳しく見ていきましょう。

他人にいいように利用される


先ほど紹介したとおり、なんども自己犠牲を繰り返していると、次第にそれが当たり前になります。「こういうのはあの人がやるもの」という根拠のないイメージが定着してしまうのです。

こうなると、周囲は面倒ごとがあるたびにその人に頼むようになります。これは頼んでいるというよりも、利用しているのです。特に、相手が断りたくても断れない性格だと分かっていながら頼むのは、都合よく利用しているにすぎません。

他人にいいように利用される状態では、時間や労力を搾取されるのはもちろん、人として尊重されていない気分になります。余計に自信を喪失し、自己犠牲の泥沼から抜けられなくなるかもしれません。

ストレスが溜まる


どんな人でも、たくさんの仕事をこなしていればストレスが溜まります。しかも、それが本来自分がやるべきことではないのだとしたらなおさらです。

また、人の頼みごとに時間を割いているということは、自分の時間が減ることを意味します。その結果、ストレスを発散する機会さえ奪われてしまうのです。ストレスフルな生活をしている人ほどストレス発散の機会が得られないというのは、困った矛盾ですね。

たとえ時間に余裕があっても、ストレスが溜まっているのであれば頼み事は断らなければなりません。他人の役に立つことも大事かもしれませんが、自分のケアをすることも大事にしましょう。

体調を崩す


人のために時間をささげるということは、自分の時間が減るということです。趣味の時間が減るだけならまだマシかもしれませんが、必然的に生活に必要な時間も奪われますよね。

たとえば、食事に費やせる時間が減ります。こうなると適当な食べ物で間に合わせてしまうため、栄養バランスに問題が生じるでしょう。また、仕事が長引くと睡眠時間が減るので、寝不足になります。その影響は仕事への集中力にも影響してくるので、余計に仕事が終わらなくなるという悪循環に陥るリスクも…。

生きている意味が分からなくなる


自己犠牲をすることのデメリットとして、一番重要なのはこれではないでしょうか。きっと多くの人が感じているはずです。

自己犠牲をしている間、自分は自分の人生を生きていません。他人の仕事を肩代わりしても、その結果として給料を得るのも上司に認められるのもその人です。こちらはせいぜい感謝されるくらいですし、それさえ得られないこともあります。

要するに、時間や労力という形で自分の人生を他人に提供しているのです。これでは、自分が誰なのかさえ怪しくなります。自分だけの人生なのですから、安易に人には譲らない姿勢も必要ですよね。

自己犠牲をやめることのメリット

自己犠牲には多くのデメリットがあることを紹介しました。では、自己犠牲を止めるとどんな風に変われるのでしょうか?

本当の自分を取り戻せる


自己犠牲をしている状態は、本当の自分を殺している状態です。人の顔色をうかがい、その人に合わせ、本当の自分の気持ちを無視しています。これでは幸せにはなれませんよね。

自己犠牲を止めると、自分らしさが手に入ります。やりたいことや好きなことができれば、自分の人生を生きているという実感を持てるでしょう。

気持ちに余裕が生まれる


「自分の時間を自分のために使っていい」「人の頼みを無理して聞かなくていい」と思えば、気持ちに余裕が生まれます。これまで人生が窮屈だった人も、少し明るい気持ちになれるでしょう。

具体的にイメージが湧かない場合は、自分の生活の中で人のために費やしている部分を全部削ってみましょう。相当な自由や余裕が手に入るはず。それが全部自分のものなのだと思ったら、少しわくわくしませんか?

それらは本当はもともと全部、あなた自身のもの。それを今まで他人にささげてきたのです。これまで頑張ってきたならなおさら、これからは自分のためにも使いましょう。

体調が良くなる


自分の時間や心に余裕ができることは、体調にも大きな影響を及ぼします。睡眠や食事に費やせる時間が増えますし、ストレスも減少します。

逆にいえば、自己犠牲をしている間は、自分の健康まで他者に捧げていたということですよね。それはやはり間違った状態です。「人の頼みを断る」と考えると抵抗があるかもしれませんが、「自分の健康を守る」と思えば、少し自己犠牲を止めやすくなるかもしれませんね。

周りからの見る目が変わる


これまで自己犠牲をしてきた人は「いい人」というイメージを捨てるのが怖いかもしれません。しかし、そのイメージがあるからこそ、これまで利用されてきたわけです。

「いい人」を止めると、必然的に周囲からの目は変わります。「これまでは頼んだら聞いてくれたのに…」と思う人もいるでしょうが、それでいいのです。これまで、人の仕事まで過剰に引き受けていた状態が異常だったのですから、それが変わるのは良いことです。

そして、その代わりに「しっかりした人」というイメージを持たれることになります。単なる「いい人」よりも、もっと優れた人として評価されるようになるはずです。

自己犠牲をやめるための方法

自己犠牲を止めれば多くのものが手に入ります。しかし、これまで自己犠牲をしてきた人は、簡単には手放せないでしょう。頼み事を断ろうとしても、反射的に首を縦に振ってしまっているかもしれません。

そんな風に自己犠牲が骨身に染み付いてしまっている人は、どうすれば良いのでしょうか?

自分の意見や意思を強く持つ


まずは、自分の考えをはっきりさせるところから始めましょう。頼みごとをされたときに、自分は引き受けたいのか、断りたいのかを明確にします。

自己犠牲をしている人の中には、そもそも自分がどう思っているのか分からない人も。そういう人は特に、意識的に自分の気持ちを明確化することが大切です。

こうして自分の気持ちに向き合うと、多くの人が「本当は断りたい」と考えているでしょう。もちろん、余裕があって引き受けたいのならそれでもOK。自分の考えをはっきりさせたら、あとはそれを口に出すだけです。

自分の意見をはっきり言う


ここが難しいところですよね。たとえ嫌でも断れないからこそ、これまで自己犠牲をしてきた人も多いはずです。

なかなか自分の意見を言えないのは「言ったら嫌われるかも…」という恐れがあるから。ということは、恐れがなくなれば言えるようになるということです。

そのため、もしはっきりと意見を言った場合、具体的にどんなリスクがあるのか列挙してみましょう。そうすると、意外とリスクが少ないことに気づくのではないでしょうか?よく頼みごとをしてくる人に嫌われても、少々気分が悪くなる以外にデメリットはないはずです。

こうしてリスクをきちんと把握すれば、あとは一歩踏み出すだけ。穏やかな口調で良いので、最後まで断ってみましょう。一度うまくいけば、勇気が湧いてきますよ。

他人のためではなく自分のために行動する


自己犠牲を続けてきた人は、「何かやりたいことはある?」と聞かれても、咄嗟に思いつかないかもしれませんね。それは、それまで自分のやりたいことについて考えてこなかった証拠。つまり、それだけ自分の時間や労力を犠牲にしてきたことを意味します。

そんな状態から脱するためには、何でもいいので自分のために時間を費やすことです。特別やりたいことがなくても構いません。ちょっと流行りのお店に行くなど、誰のためでもない、自分のためだけの時間を持ちましょう。

そうやって、自分のやりたいことに考えを巡らせ、それを行動に移すことが大切。これまで自己犠牲ばかりしてきた人は、そうやって正反対の行動をとることで癖を中和していきましょう。

頼みごとをする


これは大変ハードルが高い行為だと感じる人も多いのではないでしょうか?自己犠牲する人には、自分が人に頼むくらいなら自分だけで背負った方が良いと考える傾向があります。

しかし、誰にも頼らないというのは不可能です。たとえば、私たちは日々の食糧の生産を生産者に頼っています。会ったことがない人にさえ頼っているのです。

それなら、一緒に働く同僚や友人であればお互いに頼ることがあるのは当たり前です。もちろん、相手に自己犠牲を強いることがあってはいけませんが、そうでないのならお願いしてみましょう。そうやって頼る癖を身につけると、「どこまでなら頼ってよいか」が分かるようになり、結果的に自分自身も理不尽な頼みごとを断れるようになります。

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