早口な人の特徴と心理│早口のメリットとゆっくり話す改善方法とは?

早口な人の特徴と心理│早口のメリットとゆっくり話す改善方法とは?

早口な人は、ゆっくり話す人に比べて、デメリットが多いと思われがちです。しかし、早口であることにもメリットはあるのです。そこで今回は、早口な人によく見られる特徴や心理、メリットとデメリット、周囲の人の反応などをご紹介します。また、早口のデメリットを減らしたい人のために、ゆっくり話すための改善方法もお伝えします。


早口な人は嫌われるって本当?

「早口だよね」と人から指摘されると、「何か問題があるのかな?」「嫌がられているのかも」と不安になることがあります。

ゆっくり話す人もいれば、早口で話す人もおり、話すスピードは人によって違います。ですが、総じて言えるのは、話し方によって他人に与える印象は大きく変わる、という点です。会話から相手のことが見えてくるように、自分の印象も会話によって形成されていきます。

早口な人はネガティブな印象を持たれがち


早口な人は、ゆっくり話す人に比べて、たしかにネガティブな印象を持たれやすいです。人によっては、「会話のしづらさ」「意思疎通の取りづらさ」を感じることもあるでしょう。

それは、早口特有のイメージがあるためです。たとえば、早口な人との会話は聞き取りづらくて疲れてしまう、情報量が多すぎて何が言いたいのかわからない、などです。自分では気がつかないうちに、相手からそう印象付けられてしまっています。

とはいえ、もちろん早口であることは悪いことばかりではありません。大切なのは、さまざまな話し方を覚えることです。いつも早口な人が、ゆっくり話せるようになることで、自分自身のイメージアップに繋がります。

関西人は喋るのが早い?


関東の人が関西へ旅行や出張に行くと、「周りの人の話すスピードが早くて圧倒された」と感じることがあるようです。

実際のところ、関西人だから喋るのが早いということではないでしょう。関西の人は会話の中で擬音や擬態語をよく使うので、話し方に勢いがあり、早口に聞こえる場合があるのです。

ここで肝心なのは、私たちが関西人の人に対してどんなイメージを持っているのかということです。たとえば、「関西人は喋るのが早い」という説から、おしゃべり、せっかちなどのイメージが連想されるかもしれません。

まさにこれらは、早口の人が周りから抱かれやすいイメージそのものだといえます。

早口だと「伝える力」が弱まる


早口だと、伝えることのできる情報量や増えるので、コミュニケーションを取る上では必ずしも悪いことばかりではありません。ですが、情報が増えれば増えるほど、一つ一つの情報の力は弱くなっていくのです。

ゆっくりと話す人は、言葉の情報量が少ないので、一つ一つの情報が印象に残りやすくなりますよね。聞き手側も、自然と発言の意図を汲み取りやすくなるでしょう。

会話をする上では、要点となる柱が必要です。早口になってしまう人は、多くを話しすぎるうちに、柱となる「本当に伝えたいこと」が埋もれてしまうことがあります。情報量を適度に制限することで、より伝わるコミュニケーションを取ることができるのです。

早口な人の特徴とは?

早口な人には、共通する特徴があります。

そもそも、早口になる性格をしていたり、単純に話すことが好きだったり、理由は人それぞれです。人によっては、普段は話すスピードが普通であっても、気分や状況によって早口になってしまう人もいるかもしれませんね。

せっかちな性格


落ち着きがなかったりせっかちな性格の人は、早口な傾向があります。

また、せっかちな人は早く次の会話に進みたいという思いから、会話の中で言葉を省略したり、話が飛躍することもあります。その上で早口になってしまうので、余計に会話がわかりにくくなってしまうこともあるようです。

喋るのが好き


次から次へと話したいことが思いついたり、もともとおしゃべりが好きな人も、早口の人が多いようです。話好きで自然と口数が増えるので、周りからは「早口な人だな」と思われていても、自分では早口だと認識していないことも多いでしょう。

おしゃべりが好きな人の場合は、会話に抑揚が入ったり、話し方自体が上手な人も多いので、そこまで嫌な印象は与えづらい傾向にあります。

頭の回転が速い


頭の回転が速い人にも、早口な人が多いです。頭の中に溢れる情報量が多くなるので、情報処理のスピードに追いつくために、自然と早口になってしまいます。

また、頭の回転が速くて早口な人は、賢いという印象を与えることがあります。同時に、一方的にまくし立てているように見えてしまうこともあるので、威圧的な喋り方に聞こえてしまうこともあるでしょう。

自信がない


早口な人の中には、自分の意見に自信がなかったり、相手に口を挟まれたりすることを恐れて、早口になってしまう人もいます。

自分自身が不安を感じているときに、相手に自信のなさや不安な気持ちを悟られないようにしたいと思うことは、誰にでもあるでしょう。

また、自分にやましいことがある時などに、悪い部分を隠すために早口になることもあります。ですが、不自然に早口になると、焦っていることがより鮮明になってしまうので、あまり効果とは言えませんね。

なに考えてるの?早口な人の心理が知りたい

早口な人に対して、「なぜ早口なの?」とたずねても、明確な答えが返ってくることは少ないかもしれません。というのも、早口な人は、意識的に早口にしているというより、無意識に早口になってしまうことが多いためです。

ですが、客観的にみると、早口な人には早口になる理由があります。性格や特徴以外にも、話しているときの心理状態などが関わってくるのです。

では、人はどのような心理状態のときに早口になってしまうのでしょうか?

自分の意見を通したいと思っている


自分の意見を通したいと思っているときに、早口になる人は多いようです。自分の熱量が高まって自然と早口になってしまうこともあれば、相手に口を挟まれたくなくてわざと早口になることもあります。

また、早口な人は、言葉の勢いに任せて相手を丸めこんでしまおうと考えることもあるでしょう。例えば、詐欺師の特徴などには、声が小さくて話すスピードが速いなどがありますよね。これも、相手が状況を把握する前に手中におさめようとする心理があるのです。

もちろん、早口な人がすべて「自分の意見を通したいと思って早口になっているわけではありません。性格やくせである場合もありますし、お笑い芸人さんのトークは、早口であってもわかりやすい話術を駆使したものだといえます。

緊張して早口になってしまう


人は、緊張しているときに、無意識に早口になってしまうことがあります。頭が真っ白になって意味のない事を話し続けてしまったり、緊張すると普段よりも饒舌になるという人もいるくらいです。

早口な人は、緊張するとより早口に拍車がかかることにもなります。自分が緊張していると感じた時には、意識して気持ちを落ち着けるようにしましょう。

人は、なにか緊張していることがあると、目の前のことに集中できなくなることも。そのため、はやくドキドキから解放されたくて、早口にまくし立ててしまうこともあるのです。

気分が高揚している


人は、好きなことの話をするときや、ワクワクするような興奮状態にあるときに、早口になる傾向があります。話に夢中になっていて、気づいたら一方的に自分ばかりが話をしていた、という経験がある人は多いのではないでしょうか。

普段からゆっくり話す人であっても、気分が高揚すると早口になってしまうことはよくあります。

また、喜びだけではなく、怒りや悲しみによって気持ちが高ぶっているときにも、人は早口になります。そして感情が抑えきれないほど興奮しているとき、人は冷静さを失うのです。話すスピードに配慮できなくなり、余計な発言をしたり、早口になってしまうと言えるでしょう。

焦りを感じているとき


人は、言い訳をするときや、自分に分が悪いと感じたときに、早口になることがあります。映画やドラマなどで、自分の嘘を隠そうと必要以上に早口になる人をみたことはありませんか?「相手に見破られるかもしれない」と焦って、早口になっている証拠です。

やましいことがなかったとしても、「早く相手に話を伝えたい」と焦っている状態では、早口になることがあります。少しでも早く焦りから解放されたいという気持ちが働くのでしょう。

知的?疲れる?早口な人に対する本音

さて、「自分は早口な部類かもしれない」と感じている人の中には、自分が周りからどう思われているのか気になっている人も多いでしょう。

冒頭でもいいましたが、早口な人は自分ではそれが普通のスピードだと感じていることも多く、周りから指摘されてはじめて気がつくことも多いようです。

そこで今回は、早口な人に対する周囲の人の本音をみていきましょう。

ずっと一方的に話されるので疲れてしまう…


「おしゃべりなのはいいんですが、加えて早口なので、話が続きすぎるとちょっとつらいですね…。言葉のキャッチボールなしで、一方的に話されると、聞き役は疲れると思います」(28歳/男性/飲食)

早口な人は、言葉数の多さで相手を知らないうちに圧倒してしまっていることがあります。良くとれば「話し上手」なのですが、行きすぎると「おしゃべり」として相手から嫌がられてしまうことがあるかもしれません。

また、会話が一方通行になると、相手を無視していることになるため、居心地の悪さを感じさせてしまうことにも繋がるでしょう。

頭の回転が速そう!と思う


「同僚の中に、早口な人がいます。話が聞き取りづらいこともあるけど、次から次へと考えを話せるので『頭の回転が速いんだな』と感心することも多いです」(31歳/男性/IT関連)

早口な人は、「頭の回転が速そう」という印象を持たれることも多くあります。滑舌などが悪いと聞き取りづらいこともありますが、矢継ぎ早に意見や考えを発言することができる様子は、周りから「賢そう」と思われています。

結局なにを言いたいのかわからない


「早口というより、単に言葉数が多くなりすぎて、なにを言いいたいのかわからないと思うことはあるかも。情報量が多い分、話の要点がわかりづらくなってるのかな」(35歳/女性/介護職)

言いたいことや伝えたいことがはっきりしていると、会話のやりとりはスムーズになります。会話だけではなく、人前で話をするときにも、話の要点や流れがスッキリしていると理解されやすいものです。

早口な人は、自然と情報量が多くなり、会話の内容も広がっていくため、聞き手側が「あれ、いったい何の話をしてたんだっけ?」となってしまい、話をわかりにくくしてしまっているかもしれません。

話し方から信憑性が感じられない…


「早口な人は話し上手なイメージもあるけど、言葉数が多い分、話している内容に信憑性を感じられないときがありますね。良くも悪くも『口が達者』というか…」(37歳/女性/広告)

早口な人は、「相手に自分の話をきちんと聞かせよう」という意識が低いことが多いです。情報量の多さや、まくしたてるような話のスピードは、聞き手にとって負担になりますよね。そうした配慮のなさが、信頼性を失わせることもあります。

また、営業職などでも、早口な人よりもゆっくりと話す人の方が顧客の獲得数が多いと言われており、早口な方が信憑性が低いと捉えられる可能性が高いです。

早口な人のメリットって?

早口であることは、デメリットばかりではありません。

会話の伝わりにくさや、聞き手を意識したコミュニケーションを考えると改善の余地はありますが、人よりも多くの情報を伝えることができたり、相手に熱意を示すこともできるのです。

では、早口な人のメリットについて目を向けてみましょう。

自分の熱意を表せる


早口な人は、「自分にどれだけ熱意があるのか」ということを表すこともできます。

淡々とした口調で話すのではなく、熱を込めたり、意気込んだ様子で早口で話した場合には、「この人には熱意がある」と受け取られるでしょう。とくに、議論や面接などにおいては有効だと思われます。

知識の豊富さを表現できる


「この人は物知りだな」と思われやすいのも、早口な人の特徴であるといえます。知的な人は、早口であっても理路整然とわかりやすく会話をすすめることができるので、早口であることがデメリットになりにくいようです。

「頭の回転が速そう」と思わせることができる


普通の人は、何か質問をされたり、意見を求められたときに、考えながら話す場合があります。ですが、早口な人は、途切れる事なく話を続けることが可能なのです。

そのため、「頭の回転が速い」「頭がキレる」と思わせることができます。

一度に伝えられる情報量が多い


早口な人は、ゆっくり話す人に比べて、一度に伝える情報量が多くなりますよね。そのため、限られた時間の中で、より多くの情報を相手と共有することができます。

たとえば、すぐに伝えなければいけない情報があるときや、急に話を振られたときなどに、早口な人は即答することができたり、返事を返すことが得意な人が多いようです。

早口な人にデメリットはある?

何事にも、メリットがあればデメリットもあります。

早口なことには、熱意を表すことができたり、一度に多くの情報を伝えることができるというメリットがありましたね。

ですが、話し方や態度次第では、早口には多くのデメリットも伴うのです。

相手が聞き取れないことも


早口のもっともわかりやすいデメリットは、「早口すぎて相手が聞き取れないことがある」という点です。とくに滑舌があまり良くなかったり、声が小さい人は、ボソボソと何を言っているのかわからないと思われてしまいます。

落ち着きがないように見られる


早口にまくしたてると、焦っていたり、緊張している様子を感じ取られてしまいます。そうした印象から、落ち着きがなかったり、余裕がないという印象を与えることがあるのです。

逆に、ゆっくりと話す人は、落ち着いていたり、自信があるように相手に感じさせると言われています。

信頼されにくい傾向がある


早口で話す人は、「本当に本心で話しているのかな?」「口がうまい人なのかもしれない」という印象から、少し信頼されにくい傾向があるようです。

これに関しては、早口な人が信頼されにくいというより、詐欺師や嘘がうまい人に早口な人が多いため、こうしたイメージになってしまうのでしょう。

伝えたいことが相手に伝わらないことも


早口になると、言葉数が増えてしまい、本当に伝えたいことが相手から見えにくくなってしまいます。「話はわかったけど、何を一番伝えたかったの?」と聞き手は感じてしまうのです。

自分の中に強い思いがあったり、どうしても伝えたいことが決まっている場合には、早口にまくしたてるのを少し我慢して、話の要点だけをかいつまんで会話をすることも大事かもしれません。

早口な人におすすめな改善方法

会話する中で自分で意識しないと、早口を直すのはなかなか難しいでしょう。

癖になっていることも多いので、日々の中で、自分が早口になっていないかどうかを確認しながら生活することがおすすめです。

では、早口な人におすすめの改善方法について具体的にみてみましょう。

聞き役に回る


聞き役に回ってみると、どんな話が聞きやすいのか、どんな話し方だとわかりやすいのかを知ることができます。自分の早口は認識できなくても、他人の口調は意識しやすいため、まずは他の人の話をよく聞いてみることにしましょう。

また、徹底的に聞き役に回らずとも、少しでも聞き役になろうという意識があれば、会話が一方的になりません。会話をするときには、話す量と聞く量がちょうどよくなる加減を意識すると良いです。

会話の句読点で間を取る


どうしても早口になるのをやめられないという人は、会話の中で、文章を書くときのように、句読点で間を取るようにしてみてください。

早口な人は、句読点などを無視して、立て続けに話すことが多いです。ですが、文と文の間に一呼吸を置くことで、聞き手にとって聞きやすいリズムが生まれます。そうすると、情報量が多かったとしても、整理された文に聞こえてくるのです。

「誰にとってもわかりやすい」を意識する


早口を直すときによく言われるのは、「子供やお年寄りに話をするような口調を心がけると、自然とゆっくり話せるようになる」というもの。

会社や友達同士での会話でこれをすると、ややオーバーに聞こえるかもしれませんが、「最大限ゆっくり話そう」と心がけることで、心地よい速度が生まれると考えられています。

また、ゆっくり話すことで、相手のリアクションにも気を配ることができます。相手は共感しているのか、不思議そうな顔をしているのかなどを観察して、どれだけ会話の内容をシェアできているのか確認しましょう。

会話の中でキーワードを意識する


友達との何気ない会話であれば、無駄話も多くなりますし、論理性などもそれほど求められないでしょう。ですが、人前で話をしたり、仕事関係で対話をする場合には、伝えるべきメッセージを明確にしておく必要があります。

その場合には、会話の中でキーワードとなる言葉を意識しましょう。複雑な言い回しなどは避けて、わかりやすくシンプルにします。そして、話が脱線しないように、「つまり」「だから」などの接続詞を使って、会話を整理していくことが大切です。

早口のメリットを失わず、ゆっくり話すことを心がけよう

早口な人は、「早すぎて聞き取れない」「信憑性に欠ける」「情報量が多すぎる」などのイメージを持たれてしまいがちです。一方で、熱意を表すことができたり、頭の回転の速さを示すこともできます。

早口であることは、必ずしも悪いことではありません。ですが、相手の立場にたったコミュニケーションという点では、独りよがりになってしまうことがあるのも事実です。

ゆっくり話す努力をすることによって、早口な人のデメリットをカバーすることもできますし、場面によって口調を切り替えることができれば、会話をスムーズに行うことができるでしょう。

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