「ホイ卒」ってどういう意味?
保育園を卒業した人の略称
小学校に入学する前に、保育園または幼稚園に通っていた方も多いはず。「ホイ卒」とは「保育園を卒業した人」を略した言葉です。昔から最終学歴を意味する「中卒」「高卒」「大卒」といった言葉が使われていますよね。「ホイ卒」も語呂がなじみやすくて言いやすい点から、広く使われるようになったのではないかと考えられます。
対義語は「幼卒」
もうピンと来ている方もいるかもしれませんが、「ホイ卒」の対義語は幼稚園卒業の意味を持つ「幼卒」です。保育園と幼稚園の違いをあまり知らない人にとっては、「ホイ卒と幼卒は何が違うの?」と感じることでしょう。
保育園と幼稚園には、管轄や園の滞在時間、過ごし方などに微妙な違いがあります。だからこそ、「ホイ活だから」「幼卒だから」と比較するような使い方をされてしまうのです。
幼卒・ホイ卒は本人が選べない
詳しくは後述しますが、幼稚園と保育園の入園基準は異なります。有名な例を挙げますと「保育園に入れるのは、主に共働き家庭の子である」ということ。他にも教育方針や通いやすさなどを重視して、通う幼稚園または保育園を決めます。
ここでポイントなのが、幼卒・ホイ卒は入園する本人が決められないこと。保育園の場合は早ければ0歳から入園できるので、年齢的にも自分で決めることは難しいのが現状。高校や大学への進学は本人主体で決められますが、保育園や幼稚園の入園は子どもの意思に関係なく親が決めてしまうケースがほとんどです。
ホイ卒にはメリットも多い
なにかと煽られがちなホイ卒ですが、そもそも幼卒と大きな差はないと考えている人がとても多く、むしろメリットを感じている方も。それでは、なぜホイ卒は下に見られたり、バカにされることがあるのでしょうか。ホイ卒の元ネタや煽られてしまう理由について紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ホイ卒は煽り言葉?その元ネタとは
発祥は「2ちゃんねる」の「なんJ」
ホイ卒は、「2ちゃんねる」の「なんJ」から発祥したといわれています。「なんJ」とは、「なんでも実況J(ジュピター)」という板の略称です。なんJからは「〇〇ニキ」や「〇〇ンゴ」などのネットスラングが多く生み出されており、ホイ卒もなんJから生まれた用語の1つとなっています。
高学歴を煽る言葉
2ちゃんねるの学歴に関する掲示板では、「高学歴が絶対」という価値観をほぼ全員が持っています。しかしいくら相手が高学歴だからって、気に食わない発言については言い返したくなるのが人間というもの。「本当に高学歴なのか証明してから言えよ」と煽る人が増えました。
そんな中、本当に東大を卒業した人が東大の学生証をアップ。高学歴を証明されてしまっては低学歴の人たちはその人に逆らえなくなってしまいます。そこで生み出されたのが「東大卒でもどうせホイ卒だろ」という煽り文句。さすがに保育園時代までさかのぼって証明書類を探すのは難しいので、高学歴の相手を煽ることに成功したのです。
正直なところ、ほとんどの人が幼卒とホイ卒に大きな差はないと感じています。しかし語呂の心地よさや言いやすさから、最近若者の間でブームとなりつつある用語です。
煽りの定番は「お昼寝タイム」
幼稚園と保育園の大きな違いの1つが、お昼寝の有無。幼稚園は教育を重視しているのでお昼寝タイムがありませんが、帰宅時間が早いです。対して保育園は預かることを重視しているのでお昼寝タイムをしっかりと確保し、長時間子どもを預かることを可能にしています。
決してホイ卒がサボっているわけではないのですが、お昼の時間帯に幼卒は勉強をし、ホイ卒はのんびりお昼寝しているのは間違いありません。それを逆手に取り「ホイ卒は昼寝でもしてろよ」「いまはお昼寝タイムだからホイ卒が静かだな」など、「お昼寝タイム」が煽り文句の定番となっています。
ただのネタなので気にしすぎはNG
2ちゃんねるの学歴掲示板を見ると、かなりの熱量で討論されている「ホイ卒」「幼卒」問題。しかしこれは所詮ただのネタなので、気にしすぎはNGです。もし本気でやっていたら学歴差別になってしまい、いろいろと問題があります。
例えば「朝食はご飯派?パン派?」「目玉焼きにはソース派?しょうゆ派?」など、ちょっとしたことで会話が盛り上がってしまうこともありますよね。そもそもホイ卒か幼卒かというのは、後程詳しく紹介しますが親が決めることで、本人の意思はあまり関係ありません。あくまでコミュニケーション手段の1つとしてとらえておくのがよさそうです。
ホイ卒が幼卒に煽られる理由
お昼寝の時間がある
ホイ卒煽りの定番ともいえるのが、「怒りのお昼寝タイム」といったお昼寝に関するネタです。実際に保育園と幼稚園の大きな違いの1つとして「お昼のタイムの有無」があることは、先ほども紹介しましたよね。
保育園は幼稚園と違って長時間子どもを預かる必要があります。だからこそお昼寝の時間は、保育園に滞在している間をご機嫌に過ごしてもらうためにも欠かせないカリキュラムです。特に0歳から2歳の子どもは睡眠中に記憶の整理をするという説もあり、脳の成長にとっても必要なものなのです。
それでも大人の感覚で考えると、お昼寝はサボっているイメージと結びついてしまいますよね。2ちゃんねるの利用者もお昼寝は乳幼児に必要なものと十分理解しつつも、煽るネタとして「お昼寝してサボってる」「のんびりしている」といった印象を持ち出しているのでしょう。
勉強時間の長さが違う
詳しくは後述しますが、幼稚園と保育園には教育機関か否かの違いもあります。幼稚園は教育機関と定められているため、働くには、小学校の先生と同じように「教諭」と名のつく幼稚園教諭の資格が必要です。だからこそ、幼稚園は午前と午後にそれぞれ幼児教育のプログラムが用意されており、勉強に対して直接的なアプローチが成される場合がほとんど。
一方、保育園は遊びを通してさまざまなことを学ぶことを重視しています。そのため、ひらがなや計算の勉強といったことはせず、「絵本を読んでひらがなを学ぶ」「給食のメニューから数を学ぶ」などの間接的なアプローチがほとんどです。
いずれもひらがなや計算について学んではいるのですが、保育園の場合は授業という形での学習はしないので、どうしても「ホイ卒は全然勉強していない」とネタに使われてしまうんですね。
小1時点での学力の差
幼稚園の場合はそれぞれが独自の教育方針をもっています。例えば英語教育に力を入れている幼稚園では外部講師として海外の先生を招いたり、幼い頃の爆発的な記憶力を活かしたいと考えている幼稚園では、フラッシュ暗算やカードを使った暗記など、大人が驚いてしまうような勉強に取り組んでいることもあります。
それに対して保育園児は、天気が良ければ1日の大半を園庭遊びで過ごすことも。以上のことから、小学校1年生として入学した時点で、幼卒とホイ卒の学力の差が生じてしまうこともないとは言えませんよね。
この学力の差は小学校入学後に十分取り返せるレベルなのですが、2ちゃんねるで高学歴の相手をなんとかして煽りたいと考えている人は、「幼少期の貴重な勉強時間を無駄にしたホイ卒」という目で見てしまうのでしょう。
なんとなくレベルが低いイメージがある
最後の煽られてしまう理由はかなり感覚的ですが、「なんとなくホイ卒はバカが多いイメージだから」というもの。確かにここまで紹介した園内での過ごし方やお昼寝の有無を考慮すると、幼卒はエリートを目指して日々努力を重ねており、ホイ卒はのほほんとした生活を送っているようにも見えます。
しかし、就学前の過ごし方についての考え方は本当に人それぞれ。「勉強のスタートは早い方がいい」「大器を晩成させるには幼い頃からの努力が必須」と考える人もいれば、「小さいうちから勉強ばかりでは楽しくない」「いずれ勉強を頑張るためにも、それまでにいっぱい遊んでおくべき」と考える人もいます。
幼卒VSホイ卒で競うのではなく、それぞれのいい点や悪い点を客観的にみて、寄り添って生きていけるのが一番かもしれませんね。
ホイ卒の使用例を紹介!
誰かを煽るための使い方が一般的ですが、自分に対して「ホイ卒」を使って親しみを感じさせる使い方もできるようです。
「高学歴でも所詮ホイ卒でしょ?」
元ネタとなった2ちゃんねるの「なんJ」掲示板で最も一般的なのが、高学歴な人をホイ卒を理由に煽る使い方です。具体的には「東大生といっても所詮ホイ卒でしょ?」など。応用編としてエリート路線を進む人に対して「大手企業の部長とはいえ、所詮ホイ卒ww」といった使い方もあります。
これを言われてしまうと、真面目に高学歴を積み重ねた方こそ「ホイ卒は自分で選べないのに」「ホイ卒ってそんなにいけないこと?」と落ち込んでしまうかも。でも裏を返せば、ホイ卒ぐらいしかその人を煽る手段がないということ。適当に聞き流しておきましょう。
「ホイ卒怒りのお昼寝タイムw」
同じくなんJ掲示板でよくみられるのが「ホイ卒怒りのお昼寝タイムw」です。別バージョンとして、日中の書き込みが減っているのを見て「ホイ卒はお昼寝タイムで静かだな」といった使い方もあります。
これは幼稚園にはお昼寝の時間がなく、保育園ではお昼寝の時間が設けられていることから使われるようになりました。幼卒がせっせと午後のお勉強に勤しむ中、ホイ卒はすやすやお昼寝を楽しんでいたことに由来しています。
「ホイ卒は黙ってお昼寝タイムしとけ!」
「お昼寝タイム」にまつわるホイ卒の使い方はバリエーション豊富。こちらの「ホイ卒は黙ってお昼寝タイムしとけ!」は、ホイ卒に少し都合が悪いことを言われた時によく使われます。
例えば「お前、今日のテストどうだった?俺は90点」「俺は50点だった」「うわ、ヤバ」「うるせぇな。ホイ卒は黙ってお昼寝タイムいってこいよ」といった使い方です。本人はホイ卒を煽っているつもりでも、負け惜しみを言っているようにしか聞こえませんね。
「ホイ卒だからこの漢字読めないわ」
ここまで紹介した3つは、幼卒がホイ卒に対して使う方法でした。最後に紹介するのはホイ卒の人が自虐の意味で使える方法です。自分からホイ卒をネタにすることで親しみやすさを与えることができます。
具体例は「俺、ホイ卒だからこの漢字読めない」「ごめん、ホイ卒だから計算できないんだけど、お会計一人いくら?」など。学校や飲み会など、さまざまな場面で使えそうな言い回しです。とはいえ、ホイ卒を下に見ていることに変わりはないことは覚えておきたいですね。
幼卒をどう思う?ホイ卒のリアルな本音
専業主婦の母親が羨ましい
「両親が共働きだったので保育園に通っていた。母は帰宅した後も家事でバタバタしていてなんとなく余裕がなかった。幼卒の人の母親はほとんどが専業主婦ですよね。預けている間に家事を済ませて夜ゆっくりしているのが羨ましかった」(25歳/女性/事務)
そもそも保育園は、共働きなど保育が難しい状況でなければ預けることができません。入園審査のために働いていることを証明する書類を提出する必要があります。だからこそ、専業主婦は幼稚園を利用しているのです。
つまり、ホイ卒の親は仕事帰りに子どものお迎えに行くのがほとんど。幼卒の親が預けている間に済ませている食事の用意や洗濯物の片付け、お風呂の準備などの家事を、帰宅してからしなければいけません。子ども心としては、保育園を頑張って帰ってきても親が構ってくれないのは少し寂しいですよね。
お金持ちっぽいイメージ
「幼稚園の方が建物や遊具などがとてもきれいだから、お金持ちが通う場所というイメージがある。小学校に上がってからも、なんとなく幼稚園ママの方が高そうなものを身に着けている気がする」(23歳/男性/営業)
幼稚園は私立で財源が潤っていたり新しくできたところが多いので、保育園と比べてとてもきれいな見た目。だからこそ、ホイ卒から見た幼稚園は「お金持ちが通うところ」とのイメージが強いようです。
また、先程紹介した通り、保育園は共働き家庭の利用が多いですが、幼稚園は専業主婦の家庭でも入園できます。このことから、ホイ卒の家庭は共働きでなんとか生活している中、幼卒の家庭は父親1人の収入で生活できており、母親が専業主婦をしているケースが多め。世帯収入の差からも「幼卒はお金持ち」といった印象を与えています。
園にいる時間が短くて羨ましい
「保育園に通っていたが、ある日風邪を引いて保育園を休んだ。隣の家の同級生は幼稚園に通っていたんだけど、お昼過ぎにもう帰ってきてて驚いた。自分は早くても16時までは保育園にいるのに。羨ましかった」(21歳/男性/大学生)
親の立場からすると、子どもが保育園や幼稚園へ行っている方が家事や仕事がはかどります。でも子どもは少しでも親と一緒にいたいものですよね。保育園の滞在時間が約8時間なのに対し、幼稚園の滞在時間は5時間程度。つまり月60時間も滞在時間に差が生じてしまいます。
今回のケースは隣の家のお子さんが幼稚園に通っていたとのこと。通常通りに保育園へ行っていれば隣の子が帰ってくる時間なんて気になりませんが、幼稚園のほうが帰りが早いという事実を知ってしまったがために、少し寂しさを感じてしまったのかもしれませんね。
勉強が大変そう
「自分はホイ卒だけど幼稚園教諭になりました。先生の立場で子供たちを見ていると、お習字、フラッシュ暗算、マット運動など、いろんなことを教えてもらっていてびっくり。私が教え子ぐらいの年齢の時は、園庭を走り回ってた記憶しかありません」(24歳/女性/幼稚園教諭)
ホイ卒と幼卒の両方を現場で目にした方からの貴重な声です。幼稚園は保育園と違って教育を重視しています。だからこそ、自身がホイ卒だった立場だと「こんなことまで幼稚園で教えるの?」という驚きが多い様子。
幼稚園のカリキュラム例として、ひらがなや簡単な計算などが挙げられます。スポーツに力を入れているところであれば体操やマット運動などがあり、最近では英語教育に力を入れている幼稚園も多いようです。これを「早期教育で人生を有利にする」と考える人もいれば、「こんなに小さいうちから勉強するなんて大変そう」と感じる人もいるようです。
そんなに差はない
「うちの学区は幼稚園も多いので、小学校に上がるとホイ卒と幼卒が半々になる。だからといって、幼卒が特別優れているわけでもないし、ホイ卒が劣っているようにも思えない。実際に学年1位の成績の子はホイ卒だったし、そんなに気にすることかな?」(20歳/女性/フリーター)
保育園や幼稚園の数は地域によってバラバラで、幼卒とホイ卒の割合もさまざまです。幼卒とホイ卒の割合が半々の地域で育った人にとっては、「なにがそんなに違うの?」と感じてしまうくらい上も下もないというのが本音のようです。
確かに小学校入学時点での勉強に関するスタートラインは多少違いますが、それは入学後の努力で簡単に取り返せるレベル。あまり気にしすぎるのは良くないのかもしれませんね。
悪いばかりじゃない?ホイ卒のメリットとは
自分で考える力が身につく
教育的なカリキュラムが組まれている幼稚園では、登園すれば「まずはひらがなの勉強」「それが終わったら運動の時間」などと、次々にやることを指示されます。自分で何をするか考える必要はなく、言われたことに従えばOKです。
それに対して、保育園はいわば生活の場です。滞在時間も長いので、楽しい時間を過ごすには自分で考えて行動しなければいけません。「園庭に出たらブランコをやりたい」「〇〇ちゃんとおままごとがしたい」と自分でやることを見つけ、それに合わせて行動することは自立を促します。
また、やることが決められていないからこそ喧嘩が起こりやすいのが保育園の特徴。お互いが納得する方法を考える経験は、大人になっても役立つはずです。
コミュニケーション能力を培える
自由度が高い保育園だからこそ起こりやすいのが、衝突や交渉です。例えば1つしかない三輪車で遊びたい子が2人いたとします。ある日はお互いが譲らずに喧嘩になるかもしれませんし、またある日はじゃんけんで順番を決めるかもしれません。先に始めた子がすぐに飽きてしまって、結局譲られた子がその三輪車でずっと遊ぶなんてこともありえます。
このように、人と人とのコミュニケーションは時と場合によって全然違いますよね。遊びを通して仲のいい子を見つけたり、お互いがお互いの意見を聞いて不満のない方法を探す経験をするのは、コミュニケーション能力を鍛えることにもつながります。
落ちこぼれにもやさしい
幼稚園は教育の場なので、言ってしまえば小学校に入ってから学ぶことを早い子だと3歳からスタートさせるようなものです。だからこそ、小さなうちから優劣の差に悩まされてしまうことも少なくありません。もちろん配慮してもらえるはずですが、それでも「あの子は勉強すごくできるのに、自分は全然できない」と自信を失ってしまうことも。
その点、ホイ卒は小学校入学までそういった機会が少ないのが特徴的です。たとえ勉強や運動が苦手でも、保育園ではありのままの自分を受け入れて肯定してくれます。学歴社会では落ちこぼれと呼ばれてしまう子どもでも、のびのびと過ごせますね。
体の強い子になる
幼稚園と保育園を比較すると、一概には言えませんが設備の差がある場合が多いです。例えばできて間もない幼稚園には暖房付きのお遊戯室やウォシュレット付きトイレなど、最新設備が搭載されていることも。
それに対して保育園は昔ながらの建物をそのまま使っている場合が多く、平屋や和式トイレを改造した洋式トイレなど、環境面では幼稚園に少々劣る印象です。だからこそ、暑さ寒さに強い子になることが期待できます。
また、ホイ卒には基礎体力がしっかり身についている点も魅力的。机に向かって勉強したり早く帰ってくる幼卒に対して、ホイ卒は園庭を走り回っている時間が圧倒的に多め。教育的なアプローチが少ない保育園だからこそ、子どもたちの体力作りに一役買っています。
ホイ卒は就職に不利って本当?
履歴書でホイ卒かどうかはわからない
まず就活をする時に必須となるのが履歴書です。実際に書いてみるとわかるのですが、履歴書の学歴欄は中学校卒業から書くのが一般的で、ホイ卒について記載する欄はありません。これはアルバイトや中途採用だけでなく、新卒の場合も同様です。
新卒の場合は卒業証明書の提出を義務付けられることもありますが、こちらも大学や高校などの最終学歴のみ。つまりこちらから意図的に記載しない限り、書類審査でホイ卒であることを相手に知られることも知らせる必要性もありません。
面接でホイ卒と言わなくてもなんとかなる
書類審査が無事に通過したらいよいよ面接となりますが、採用面接でもホイ卒を知られる可能性はほぼありません。就職面接では志望動機や自己PR、その人の経歴、人間性に関する質問が中心となります。聞かれたことに対していかに簡潔にわかりやすく答えるかが重視される面接試験において、相手から質問されない限りホイ卒であることを告げる必要はないのです。
もちろん「通っていたのは幼稚園?保育園?」と質問されたら正直に答えなければいけません。しかしこの場合は質問の答えよりも、意外性のある質問をした事に対する反応を見られていることの方が多いです。堂々と答えれば問題ないでしょう。
ホイ卒かどうかで区別されることはほぼない
当然ながら、就職面接をするのは働ける年齢になってからです。早ければ義務教育を終えた15歳から働く方もいるのかもしれませんが、ほとんどの人が高校卒業の18歳以上となるでしょう。
保育園卒園は5歳から6歳となりますが、就職面接において10年以上も前のホイ卒または幼卒のことを聞いてどうするのでしょうか。優秀な人材を見つけたいと考えているのであればなおさら、最終学歴の学校でどのようなことを学んできたのかに注目するべきです。
優良企業であればあるほど、人事担当者はその道のプロが担当します。ホイ卒または幼卒で人を判断することの愚かさはわかっているはずなので、安心して就職面接に臨みましょう。
ホイ卒で落とされる会社なら入らない方がまし
ここまでホイ卒は就職に関係ないと紹介しました。実際にホイ卒で人を判断する会社は少ないはずですが、100%ないとは限りません。運が悪いと「ホイ卒はNG」と落とされてしまう会社に巡り合ってしまうかも。
そんな時は「ホイ卒で落とされる会社なら入らない方がいい」とプラスに捉えましょう。憶測にはなりますが、幼卒・ホイ卒以外にもさまざまな場面でマウントを取ってくる可能性が非常に高いです。就職先はその会社だけではないはずなので、ホイ卒に囚われずに自分自身を受け入れてくれる会社を探しましょう。
【おまけ】保育園と幼稚園のシステムの違い
利用できる期間
まず幼稚園と保育園は利用できる期間が大きく異なります。基本的には幼稚園の対象年齢は3歳から5歳なのに対し、保育園は0歳から5歳まで対応。最近では2歳から受け入れている幼稚園も増えているようですが、それでも保育園の方が圧倒的に長期間ですよね。ホイ卒の場合、最長で6年間同じ園に通う子どももいるんですよ。
また、長期休みの有無も幼稚園と保育園で異なります。幼稚園は春休み・夏休み・冬休み期間が設けられているのに対し、保育園は基本的に長期休みはありません。受け入れの年齢や長期休みに関する規定は園によって異なりますので、入園準備が必要な人は下調べをしておきましょう。
教育の有無
幼稚園と保育園には教育に関する規定も異なります。例えば管轄。保育園の管轄が厚生労働省であるのに対し、幼稚園の管轄は義務教育を司っている文部科学省です。それによって、先生になるために必要な資格も、幼稚園教諭免許と保育士資格という違いがあります。幼稚園の場合は教師と同等の「先生」の資格が必要なんですね。
また、保育園と幼稚園では教育に対するアプローチも違うのがポイント。保育園では遊びを通して体力や指先を使う能力の発達に働きかけています。それに対して幼稚園では学習の一環として、字の読み書きや計算、英語などに取り組むことも多いです。
金額の違い
保育園は世帯収入によって保育料が異なりますが、幼稚園は世帯収入関係なく一律という点も大きな違いです。詳しく紹介すると、保育園の場合は世帯収入が低いほど保育料が安く、高いほど保育料も高くなります。実はこれが「幼稚園にはお金持ちが多いイメージ」にも影響しています。
世帯収入が低い家庭なら、「幼稚園より保育園の方が安い」と感じて保育園に入れますよね。それに対して世帯収入が高い家庭では「幼稚園も保育園も金額が変わらない」状況となる場合も。だからこそ、「同じぐらいの金額になるのなら、教育が受けられる幼稚園へ」と考えて幼稚園を選ぶ家庭もあるようです。
利用時間の長さ
幼稚園と保育園の大きな違いは利用時間の長さです。それぞれの1日の流れをおおまかに紹介すると、幼稚園は8時半から9時頃に登園し、午前の活動プログラム・昼食・午後の活動プログラムで過ごし、14時頃から降園スタート。15時には帰宅する流れとなります。
対して保育園は8時30分頃に登園し、午前中は園庭遊び・給食・お昼寝。起きてからは室内遊びをしながら親のお迎えを待つ流れが多いようです。一般的には16時30分頃までは保育園で過ごすので、早くても帰宅するのは17時ごろ。延長保育もあるので、親の仕事次第では帰宅が19時や20時になる子もいます。
それぞれの滞在時間は幼稚園が約5時間、保育園は約8時間とかなり差がありますよね。だからこそ保育園ではお昼寝が必須となり、ホイ卒煽り文句の定番「怒りのお昼寝タイム」がうまれたと考えられます。
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