もしかして男性恐怖症?苦手と恐怖の違いは?
男性恐怖症になると、男性が苦手というだけでなく、心身に様々な不具合が出てくるようになります。男性と関わらなければならない場面では強い不安感に襲われ、身体が震えたり呼吸が乱れたりする人も少なくありません。
仕事や学校など、日常生活において一切男性と関わらずに過ごすことは困難ですよね。職場などにいる身近な男性だけでなく、通勤途中にすれ違う見知らぬ男性にすら恐怖を感じてしまうケースもあるのです。
本記事では、男性恐怖症の症状や原因について解説するとともに、克服するにはどうしたらいいかをお伝えしていきます。
あなたが男性恐怖症だと気付いた瞬間とは?
まずは、自分が男性恐怖症だと気付いた瞬間やきっかけについて、女性たちの声をご紹介します。
男性と会った後だけどっと疲れると気付いた時
「人と話すことは好きなんですけど、男性と話す時は自分の中に妙な違和感がありました。そして、そういう日は必ず帰ってから寝込んでしまうんです。女性同士の時はそんなことはまったくなく、男性と会った後だけなので、さすがにおかしいと気付きました」(25歳/女性/事務)
女性に対しては何も感じないのに、男性と会うと違和感を覚えてどっと疲れてしまう…。異性として意識するせいでの緊張ではなく、身体に不調を感じるほどエネルギーを消費してしまうというのは、やはり男性恐怖症だからなのでしょう。
男性の前だと挙動不審だと指摘されて…
「友達に『男性の前だといつも変だよね、挙動不審だよ』と心配されたことがきっかけです。男性を前にすると、好きでもないのに心臓がドキドキして息が詰まりそうになるんですよね。どうしていいかわからなくなってしまうんです」(23歳/女性/販売)
男性恐怖症の場合、このように恋愛のドキドキではなく動悸で苦しくなってしまう人が多いようです。うまく話せない、どうしたらいいかわからなくなるといった不安感が原因で、挙動不審になってしまうのですね。
男性が近くに来ると動悸や吐き気がする
「前は接客業だったんですけど、男性のお客様がこちらに近づいてくると動悸や吐き気がすることが続いて仕事にならなくなり、転職しました。今でも男性のそばを通ることは極力避けたいし、やっぱりよくわからない恐怖感があります」(27歳/女性/事務)
男性に近づくだけで動悸や吐き気がするというのは、明らかに男性恐怖症の症状ですね。この女性のように、仕事にも影響が出てしまって退職や転職に至った経験を持つ人も少なくありません。完全に生活に支障をきたしていますので、見逃せない問題ですよね。
男性と関わらずに済むかどうかで物事を選んでいる
「自分が入りたいと思った店に男性がいたら入るのやめますし、女性専用というワードをとにかく探してしまいます。好きとかやりたいとかの前に、男性と関わらずに済むかどうかという基準が自分の中で一番大事になっていることに気付きました」(20歳/女性/大学生)
女性しかいない職場や女子校であるという理由だけで進路を決め、日常生活でも男性と関わらずに済むかどうかで何事も選択してしまう…。そんな自分は、他の女性とは違うと嫌でも気付かされますよね。男性を異常なまでに避ける生活をすることで安心できるのでしょう。
男性恐怖症になる原因とは?
まずはその原因を知り、自分の心の中にある闇を認めることが克服への第一歩なのです。では、男性恐怖症になる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。よく見られる原因についてご説明していきます。
過去のいじめによるもの
いじめがトラウマになり対人恐怖症を招くことはよくあります。中でも、いじめの加害者が男性だった場合は、男性は怖い人、ひどいことをする人というイメージが頭の中に植え付けられてしまうのです。
このように過去に男子からひどいいじめを受けた経験がある場合、それが男性恐怖症の原因となることは珍しくありません。人は無意識のうちに自分を守ろうとするため、危害を加えてくるイメージのある男性を避けようとするのでしょう。
両親との関係によるもの
父親から体罰を受けていた、あるいは父親から母親に対してDVがあったという環境で育った場合も、それがトラウマとなっている可能性が高いでしょう。また、モラルハラスメント(モラハラ)といって父親による言葉の暴力のある家庭で育った場合も同様です。
両親の仲が悪く喧嘩ばかりをしていたり、お互いの存在を無視したりするような冷え切った家庭だった場合も、男性や結婚に対してマイナスイメージを抱きやすくなるでしょう。その結果、男性に対して心を開くことができなくなってしまうのです。
性的虐待や性犯罪によるもの
深刻な男性恐怖症の場合、過去に性的虐待を受けたり性犯罪の被害に遭ったりした経験があることも多いです。女性としての尊厳を大きく踏みにじるような行為をされたことから、男性に対して強い拒絶反応をしてしまうのは無理もありません。
性的虐待や性被害のトラウマがある場合、特にセックスに対する恐怖心が非常に強いです。彼氏ができても、相手から身体を触られることや顔を近付けられることによりパニックになってしまう人も。女性の心に深い傷が残っているので、克服するのは簡単ではありません。
過去の恋愛によるトラウマ
彼氏にひどい振られ方をした、浮気を繰り返されてボロボロにされた、DVやモラハラを受けていたなど、過去の恋愛で強いショックを与えられた経験のある場合も、男性恐怖症を引き起こすことがあります。
幸せな恋愛ができなかったこと、信頼していた相手からひどい仕打ちを受けたことで、男性全般と向き合えなくなってしまったのでしょう。このように過去の辛い恋愛が引き金となることも珍しくないのです。
男性恐怖症の症状とは?≪前編≫
普通に外に出て生活していると、男性を完全に避けることなどまず無理でしょう。人口の半分は男性なわけで、どうしても関わらなければならない場面だって出てきます。そのため男性恐怖症の女性には、次のような症状が出てしまうことが日常的にあるのです。
男性と目を合わせられない
男性の目を見るのが怖い、また見られたくないという思いが強いため、男性と目を合わせることができません。女性に対しては問題なく目も合わせられるし会話もできるのですが、相手が男性となるとダメなのです。
目を合わせられないので、「不愛想」「感じが悪い」と誤解されることもあります。それでも、どうしても恐怖心があって目を見ることができないのです。この症状があると、接客業など男性客を相手にする仕事は難しくなってしまうでしょう。
男性のことを考えるだけで不安を感じてしまう
男性がその場にいなくても、ふと男性のことを思い出したりしただけで不安な気持ちでいっぱいになってしまいます。自分にとって怖い相手なので、まるで子供が鬼やオバケを思い出して寝られなくなるかのように、不安に囚われてしまうのです。
しかも、考えないようにしようと思えば思うほど、男性のことが頭に浮かんできたり夢に出てきたりして苦しめられてしまいます。男性を物理的に避けていても、このように自分のイメージに出てきてしまうのですから、逃げられなくて辛いですよね。
男性と2人きりの空間にいられない
男性を含め、複数人で一つの空間にいることはまだ耐えられるけれど、男性と2人きりという状況が耐えられないという人も多いです。そのようなシチュエーションにならないよう先回りして逃げることもあるでしょう。
運悪く2人きりになってしまうと、脂汗が出て身体が震え、一気に体調を崩してしまうこともあります。特に強いトラウマがある場合は、男性と2人きりになるだけでパニックになってしまうケースも。「男性と2人きり=何かされる」という恐怖心に支配されてしまうのでしょう。
電車などで男性が近くにいるだけで動悸や過呼吸に
男性恐怖症の女性は、男性と物理的に近づくのが耐えられません。例えば満員電車で男性と身体が触れるほど近づくなどということは、気がおかしくなるほど怖いことなのです。そのため、女性専用車両を利用するか、そもそも公共交通機関を使わずに生活しています。
男性が近くにいるだけで動悸や過呼吸になってしまうので、通勤もままならないでしょう。自分に何かしてくるわけではないと頭ではわかっているのですが、どうしても身体が拒絶反応を出してしまうのです。
男性恐怖症の症状とは?≪後編≫
まだまだ他にも男性恐怖症によく見られる症状はあります。後編を見ていきましょう。
男性に話しかけられると身体が震える
男性に近づかれるだけでも怖いのに、話しかけてきたらそれ以上の恐怖を感じてしまうでしょう。男性に話しかけられると、男性恐怖症の場合、緊張感が一気に高まり、ガタガタと身体が震えてしまうこともあります。
自分に何か言ってきている、返事をしなきゃ、でもうまく話せない…というたくさんのプレッシャーに押しつぶされてしまうのでしょう。その結果、身体が震えてしまうのではないでしょうか。
向こうは何気なくかけてきた言葉でも、女性としてはものすごい圧を感じるのです。話しかけられないように、関わらないように過ごしてきたつもりでいますので、余計に拒否したくなってしまうのでしょう。
男性に身体を触られるとパニックになる
肩に男性の手が置かれたり、少し手と手が触れ合っただけでも、男性恐怖症の女性にとっては重大なことです。近づかれたり話しかけられるだけでも恐怖心を抱くのですから、触れられるとなるとパニックを起こしてもおかしくありませんよね。
軽い気持ちでポンと肩を叩いただけでも、女性にとっては耐え難いこと。そのような女性は自分から男性と距離を置こうとしているはずですので、男性も察して近づかないようにしてほしいものです。
男性と関わらなければならないと思うと体調を崩す
男性のいる場へ行かなければならないなど、これから男性と関わる予定があるという時に決まって体調を崩してしまいます。動悸や過呼吸をはじめ、腹痛や吐き気など胃腸の具合が悪くなることも多いです。
このように、男性と関わらなければならないという精神的なストレスが引き金となって体調を崩しやすくなってしまうのも、男性恐怖症のつらい症状の一つですよね。そこに男性はいないのに、これから会うと思うだけで不調をきたすとなると、やはり様々な場面で障壁となってしまうでしょう。
どんな優しい男性でも怖い存在に感じてしまう
男性恐怖症でも軽度の場合は、優しい男性なら大丈夫というケースもあるかもしれません。また特定の年齢や特徴の男性のみが怖いというケースもあります。でも一般的にはどんな男性かということは関係なく、男性そのものが恐怖の対象となっていることが多いです。
そのため、どんな優しい男性でも親切にしてくれる男性でも、怖い存在だと思ってしまうでしょう。優しくしてくれるのに症状のせいで拒絶してしまうというのは、女性自身も不本意なこと。だから、少しでも男性を受け入れられるよう克服したいと思っている人が多いのです。
男性恐怖症の克服方法とは?
何よりも、毎日何気なくすれ違う男性にすら怯えながら暮らしていたら、心身が持たないですよね。男性恐怖症は、克服できないものではありません。ただ、焦りは禁物です。自分に合った方法で、ゆっくりと時間をかけて克服を目指すことが大切ですよ。
一般的には、克服方法として次のようなことを行うといいとされています。無理のない方法から始めてみてはいかがでしょうか。
男性恐怖症の原因と向き合う
そもそもなぜ男性恐怖症になってしまったのか、その原因に気付いていない、あるいは見ないようにしてきた人も多いのです。特に強いショックが残るような出来事があると、人は自分を守るために胸の奥にしまって生きることがあります。
思い出したくもないようなことと向き合うのはとても辛い作業ですし、精神的にも落ち込んでしまうでしょう。でも、何が自分を男性恐怖症にさせたのか、認めることで少しずつ前に進むことができます。
必要な場合はカウンセリングを受ける
あまりに辛い過去と向き合う作業は、一人で行うのは危険な場合もあります。その場合は、カウンセリングを受けて専門医のもとで向き合うことがおすすめです。心にふたをして閉じ込めていた辛い気持ちを吐き出して、自分を苦しめる過去とは決別してしまいましょう。
自分にひどいことをした男性と、今関わりのある男性はまったくの別人であること。男性は皆が怖い存在ではないということ。カウンセリングを受けて自分の中にあるものを整理していくうちに、男性に対する見方も少しずつ変わっていくはずです。
男性恐怖症であることを告白してから男性と関わる
男性の前に出る、男性と関わると考えただけで、身体が震えたり呼吸が乱れたりしてしまう場合は、自分が男性恐怖症であることを事前に伝えてしまうというのも一つの方法です。そうすることで、「うまく話せないかもしれない」と緊張せずに済みます。
「男性恐怖症なので、どんな男性の前でも緊張してしまうんです。挙動不審になってしまったらごめんなさい」と伝えておけば、男性の前でいつもの自分ではなくなっても大丈夫、相手はわかってくれている、と少しは安心できるのではないでしょうか。
中性的な男性と接してみる
男性にも様々なタイプの人がいますよね。いかにも男臭い人もいれば、女の子みたいな可愛らしい雰囲気の男性もいます。男性に慣れるという意味では、いかにも男らしい人よりは中性的なタイプの人と関わってみるといいでしょう。
男性だけど、女性に近い雰囲気を持っている人となら、会話するときもそれほど緊張しないかもしれません。もちろん特定の男性のタイプに抵抗があるという場合は、それに該当しない男性と接することから慣れていけばいいのです。
男性と接しても大丈夫だったという経験を積むことで少しずつ自信がつき、男性と関わることへのハードルも下がっていくはずですよ。
【番外編】男性恐怖症の女性への接し方
男性恐怖症の女性の多くは、過去のトラウマによって心に傷を負っているせいで、男性と接することに強い抵抗を感じてしまうのです。決して、個人的に嫌われているわけではありませんので、まずは男性全般を受け入れられない社会不安障害であることを理解して下さい。
そのうえで、次のようなことを意識するといいでしょう。
いきなり距離を縮めようとしない
男性恐怖症の女性は、自分から男性に近づこうとすることがありません。無意識に距離を取ろうとするため、よそよそしく感じてしまうこともあるでしょう。目も合わせないし避けられている気がするので、どうにか距離を縮めなければと思う男性もいるかもしれません。
でも、男性恐怖症の場合、とにかく男性と接することに強い不安感があるため、男性の方からいきなり近づいてこられるとパニックになってしまう人もいます。ますます逃げられてしまうだけなので、必ず距離を保って女性の様子を見ながら話しかけるようにして下さい。
女性が辛そうにしていたら一旦距離を置く
女性が震えていたり、挙動不審になっていて明らかに辛そうという時は、決してしつこく話しかけたり身体を支えようとしたりしてはいけません。
単に具合が悪いのか男性恐怖症の症状なのか見分けがつきにくいのですが、目も合わせない、男性に対して助けを求めるどころか介抱を拒否する、明らかに距離を取ろうとしているという場合は、男性恐怖症の可能性が高いです。
一旦距離を置き、近くにいる女性にフォローを頼むといいでしょう。
ゆっくり話をする
震えや動悸など、男性と関わると息が上がりやすくなるのも男性恐怖症の特徴です。少しでも気持ちを落ち着かせるために、男性恐怖症の女性と話す時はゆっくりとしたテンポを心掛けてみて下さい。
女性を質問攻めにしたり、うまく話せないことを指摘したりするのはNGです。話したくても話せないし緊張して苦しくなってしまっているのに、早口でまくしたてられたらパニックになってしまいます。「話さなくてもいい」くらいの広い心で接してあげると、女性も徐々に落ち着くはずですよ。
原因を無理やり聞くのは厳禁
なぜ男性恐怖症になってしまったのか気になりますよね。特に好きな女性がそうだったら、自分がどうにかしてあげたいと思う気持ちも強いでしょう。でも、女性を男性恐怖症にさせた原因は、多くの場合女性にとって認めたくないような辛いものなのです。
それを無理やり聞こうとするのは、女性の心の中に土足で入っていくような行為です。辛い過去を思い出させて女性がパニックを起こしてしまったら、責任を取れるでしょうか?女性が自分から話そうとしない限り、原因を無理に聞くのは絶対にやめましょう。
男性恐怖症の克服には時間をかけて!少しずつでいい
これまでもお伝えしてきたように、男性恐怖症になってしまったのは多くの場合トラウマが原因です。本当の意味で克服するためには、そのトラウマと向き合うという非常につらい作業を避けて通ることはできないでしょう。
でもそれを乗り越えれば、これまでの苦しみから解放されて、新しい自分の人生をスタートさせることができるのです。どうか焦らず、ゆっくり時間をかけて少しずつ克服していきましょう。
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