アセクシャルについて|診断テストも!悩まずに自分らしさを誇ろう!

アセクシャルについて|診断テストも!悩まずに自分らしさを誇ろう!

「アセクシャル」は、他者に対して恋愛感情や性的欲求を抱くことがないセクシャリティのこと。「人を好きになったことがない」「性的な接触が苦手」と自覚していて、もしそのことで悩んでいるなら、セクシャリティを理解することで解決するかもしれません。まずは自分の性的指向について診断してみましょう。


まずは「アセクシャル」について知ろう!

アセクシャル(Asexual)とは、他の人に対して性的欲求および恋愛感情を抱かないセクシャリティのことを言います。アセクシャルの人は、他者に対して愛情や友情、信頼などを抱くことはあっても、それらに恋愛や性的な感情は伴いません。

よく似たセクシャリティとして「ノンセクシャル」があります。ノンセクシャルは、他の人に対して性的な欲求を抱かないセクシャリティ。つまり恋愛感情は持っても、性的欲求は抱かないのです。

ただし、英語圏では、他者に恋愛感情を抱くアセクシュアルの人を「ロマンティック・アセクシュアル」と呼び、日本でも、恋愛感情の有無にかかわらず、性的欲求を抱かない人を「アセクシュアル」と呼ぶこともあります。

とはいえ、日本では性的欲求および恋愛感情を抱かないセクシャリティを指す場合が多いようなので、この記事でもそう定義して話を進めることにしましょう。

性的指向は人間の深いところに根付いているアイデンティティです。だからこそ、自分の価値観で相手を測らずに、ありのままを受け入れることに意味があります。

自分が誰かと付き合ったり、友達と話したりする中で違和感を覚えたことがある人も、周りに悩んでいる人がいる人も、まずはアセクシャルについて知ることから始めましょう。

アセクシャルの診断テスト!簡単なテストで可能性を測ろう

人とは異なるセクシャリティを持っていることは、その人の個性です。自分のセクシャリティは、自分が自分であるために必要なこと。その一歩は「他の人と比べて自分は少し違うかもしれない」という小さな違和感からスタートします。

これまでの経験で、恋人関係における性行為が当たり前の前提とされていることに違和感を覚えたり、恋愛トークに興味が持てない自分を責めてしまったことはありませんか?

今回は、アセクシャルの診断テストとして、チェック項目を4つほど用意しました。アセクシャルの人の中にもさまざまなタイプの人がいるので一概には決められませんが、可能性を測る目安にはなるでしょう。自分に当てはまる項目があるかどうか、確かめてみてください。

診断1:誰かに恋心を抱いた経験がない


アセクシャルの可能性を考える上で、わかりやすい診断の一つは、恋愛した経験があるかどうかです。恋愛特有のときめきやドキドキを感じたことがあるかどうか、ということを考えてみてください。

自分が誰かを恋愛対象として好きになったことがあるかどうかを判断できない場合には、周囲の友人たちと自分を比べるのも方法のひとつです。恋をしている人の言動や感情などに対して共感することができなければ、恋愛経験がない可能性が高いと言えるでしょう。

診断2:恋愛感情を持てない


診断1と似たような内容になりますが、恋愛感情を持てるかどうかも、アセクシャルであるかどうかを知るための判断材料になります。

アセクシャルについて考える時に誤解してしまうのは、「アセクシャルだと人を好きになることがないのだろうか?」ということ。結論から言えば、アセクシャルであっても、人のことを好きになったり、愛情を感じることはもちろんあります。

ただし、築いた愛情や信頼のなかに恋愛感情は混ざっていません。恋愛の定義についても同様で、感じたことのない感情であるため、理解できなかったり説明することが困難であることが多いのです。

診断3:セックスに対して興味がない


アセクシャルの人は基本的に性的な欲求がありません。そのため「セックスに対して興味がないのでは?」と聞かれて、「言われてみるとそうかも…」と感じる部分があれば、アセクシャルの性質を持っている可能性が高いでしょう。

しかし、アセクシャルの人の中にもパートナーを持ち、恋人同士のような関係を築く人もいます。性行為などが伴うこともありますが、それは性的欲求を満たすためではなく、お互いの愛情を確認しあう行為と捉えることが多いようです。

セックス自体はもちろん、パートナーが相手でもセックスはないほうがよい、興味がないと感じるのであれば、アセクシャルあるいはノンセクシャルの可能性があります。

診断4:セックスをしないほうが気が楽


診断3で「アセクシャルの人でも性行為をすることはある」と説明しました。性行為を相手との愛情を確認しあうための行為として受け入れる人もいますが、本来、性的な行為に対しての興味はありません。

よって、アセクシャルの人にとっては、セックスをしない方が気が楽であることが多いです。子供を作ったり、パートナーに求められてすることはあっても、自らセックスを求めることはありません。

「セックスに興味が全くない」という極端な診断を行わなくても、たとえば、セックスをしてもしっくりこない、喜びを感じないという診断に対して「そうかもしれない」と感じる場合には、アセクシャルの可能性はゼロとは言い切れないでしょう。

アセクシャルの人が抱える悩みとは?

では次に、アセクシャルの人が抱える悩みについて見ていきましょう。アセクシャルはセクシャルマイノリティの中でも、近年になって注目され始めたセクシャリティです。そのため、他者からの共感や理解が得られづらく、悩む人も多くいます。

診断などで「もしかしたら自分もアセクシャルかもしれない」と感じた人の中には、同じような悩みを抱えたことがある人もいるのではないでしょうか。

自分は変なんじゃないかと思ってしまう


「友人たちは当たり前のように恋をして、パートナーとのセックスも普通にしてる。でも自分は当たり前のことができなくて…。『どうして?』と聞かれても答えられないから、自分はおかしいんじゃないかと感じてしまう」(28歳/男性/会社員)

「恋愛をしたい」「セックスをしたい」という感覚は、アセクシャルの人にとって感じたことのない理解できない感情です。大多数が当たり前と感じていることを自分だけが理解できないと、「自分が変なのではないか」と感じてしまうことがあります。

また、アセクシャルというセクシャリティを知らなければ、「自分がおかしい」という考えに深く悩まされてしまうことも多いでしょう。

結婚できないので世間体が気になる


「私がアセクシャルだと自覚したのは、30代を過ぎた頃でした。自分の中では長年の悩みの答えを見つけて楽になりましたが、同年代の友人はほとんど結婚しているし、親戚なども含めて世間体が気になってしまいます」(35歳/女性/IT企業勤務)

アセクシャルと一口に言っても、蓋を開けてみれば、その先にはさらに多様な価値観が広がっています。自分はアセクシャルだと自ら診断を下していても、パートナーを求めて結婚をしたり、子供を望む人もいるのです。

ですが「自分は結婚できない」と納得して独身を選ぶ人もいます。自らのセクシャリティにケリを付けられたとしても、今度は世間体という壁にぶつかって悩んでしまう人も多いのです。

恋愛感情抜きでも「パートナー的存在」が欲しい


「たとえ恋愛感情がなくても、パートナーや家族が欲しいと思うことはあります。人に対して愛情を持つことはできる。でも『私のこと好きなの?』と聞かれた時に、自分がどんな意味合いで相手を好きなのかをうまく説明することができなくて…」(37歳/男性/自営業)

人に対する愛情は、恋愛感情からのみ芽生えるものではありません。友情や家族愛なども、立派な愛情です。恋人から夫婦へ、そして家族ができるまでの過程において、愛情の形も変わっていきますよね。それでも、恋愛感情抜きの愛情を説明するのが難しいこともあります。

「恋愛したほうがいいよ」と押しつけられること


「恋愛をしたくないわけじゃなくて『できない』のに、それを分かってもらえないことが多い。グループで話している時に、『恋愛っていいよ』『恋愛しないなんて損』と言われるのが辛いです」(26歳/女性/看護師)

「恋愛をしたくない人」と「恋愛ができない人」には明確な違いがあります。アセクシャルの人にとって、恋愛をするかどうかは自分の意思で決められることではないのです。

セクシャリティは、努力して変わっていくものではありません。変わっていくことが自分を苦しめることの方が多いでしょう。「自分の常識こそが正しい」と思い込んでいると、知らず知らずのうちに、周りの大切な人を傷つけることになってしまうのです。

アセクシャルの他にも!様々なセクシュアリティ

セクシャルマイノリティとして「LGBT」は多くの人に認知されるようになりました。ですが、その一方でセクシャリティはいくつにも細分化されるようにもなっています。細分化することによって、私たちはより自分に合ったセクシャリティを選択するようになったのです。

では、アセクシャルの他にはどのようなセクシャリティがあるのでしょうか?今回は「デミセクシャル」「バイセクシャル」「アロマンティック」「リスロマンティック」「ノンバイナリー」「クエスチョニング」についてご紹介します。

デミセクシャル


「デミセクシャル」とは、アセクシャルとは異なり恋愛感情を持つことはありますが、基本的には「セックスをしたい」と思うことはほぼありません。ですが強い愛情を持つ相手に対しては、例外的に性的な欲求を抱くことのあるセクシャリティです。

つまり、たとえば初対面の人に対して性的な欲求を抱くことはありませんが、精神的に相手と深く繋がっていればその限りではありません。また、性別などにも囚われないのが特徴です。

バイセクシャル


「バイセクシャル」は、LGBTにも含まれるセクシャリティで、日本語では「両性愛者」ともいいます。男性も女性も関係なく恋愛感情や性的欲求の対象になるセクシャリティのことです。

バイセクシャルと混同されがちなセクシャリティに「パンセクシャル」というものもあります。パンセクシャルとは、男女に限らず、Xジェンダーなどさまざまな性を含めたすべての人が恋愛感情・性的欲求の対象になるセクシャリティのことです。

アロマンティック


「アロマンティック」というのは、他の人に対して恋愛感情を持たないセクシャリティのことを言います。アセクシャルの場合には、性的欲求を持つか否かに言及しましたが、アロマンティックは「恋愛感情を持つか否か」に焦点を当てた言葉です。

つまり、アロマンティックの場合には性的指向については指摘しません。アロマンティックの人の特徴は「恋愛に興味がない」「恋愛をしない方が楽に感じる」というもので、人との交際をするなかでも「恋は不要」という考えが強い人が多いようです。

リスロマンティック


「リスロマンティック」は、相手に対して恋愛感情があっても、相手から恋愛感情を返されることを望まないセクシャリティです。

リスロマンティックの特徴として、恋愛感情を持っていた相手でも関係が進む中で気持ちが冷めてしまったり、性的欲求が自分に向けられることを嫌悪するなどが挙げられます。

ノンバイナリー


「ノンバイナリー」とは、女性にも男性にも分類されることのない第3のセクシャリティです。人間は男と女に分類されてきましたが、それは生物学上のものであるとし、「自分の性別認識は自分で決める」という考えに基づいています。

たとえば、トランスジェンダーの人は出生とは異なる性を望むことが多いです。その点において、ノンバイナリーと似ていると考えられることもありますが、ノンバイナリーは、心の性別や身体の性別に左右されない、性別のカテゴリー分けが不可能な存在だと言えます。

クエスチョニング


「クエスチョニング」とは、自分で自分のセクシャリティがわからない状態にあることです。Facebookの性別欄が50種類を超えるなど、性的指向の多様化がすすむ現代ですが、「性別が58種類もある」と考えるか「58種類しかない」と考えるのかは人によって違うでしょう。

セクシャリティが不明、あるいは自分で性的指向を定義することを好まないという人々は、「クエスチョニング」というセクシャリティに分類されます。

デミセクシャル診断テスト!

さまざまなセクシャリティについて紹介しましたが、ここからは再びセクシャリティ診断に戻っていきましょう。まずは「デミセクシャル」の診断テストです。

デミセクシャルは、アセクシャルに比べると、恋愛感情や性的欲求に対するハードルは低いと言えます。だからこそ、アセクシャルよりも「同じような悩みを持ったことがある」と言う人も増えてくるのです。

今回も4つの診断項目を用意しました。診断1〜診断4までの間に当てはまるものがあった場合には、「自分はデミセクシャルなのかもしれない」と疑ってみましょう。

診断1:恋のドキドキ感を知っている


それでは最初の診断をはじめましょう。「恋のドキドキ感を知っている」という項目に当てはまる人は、一般的には大多数であると考えられますよね。ですが、自らのセクシャリティに悩む人にとっては当たり前の事実ではないこともあります。

しかし、アセクシャルが恋愛感情を持たないのに対して、デミセクシャルでは恋愛感情を持つことがあるのです。誰かにドキドキしたりときめきを覚えるのは、他の人と変わりありません。

診断2:初対面の人にはドキドキしない


好みのタイプの人に出会ったり、見た目の整った人を見ると、たとえ相手のことを何も知らなくてもドキドキしたり心が浮き立つのを感じる…そんな経験はありますか?

デミセクシャルの人は、恋愛感情を持つことはあっても、誰に対しても恋愛感情を抱くわけではありません。より深い精神的な繋がりを求めるのが、デミセクシャルの特徴です。

「初対面の人にはドキドキしない」にあてはまる人の多くは、人の外見より内面に魅力を感じる人が多いとも言えるでしょう。

診断3:セックスをしたいと思う人はごく一部だけ


デミセクシャルは、恋愛感情を抱くことはあっても、基本的に性的欲求を抱くことのないセクシャリティです。

ですが、心から分かり合えている相手に対しては、その限りではありません。つまり、ごく一部の人に対してはセックスをしたいと感じることがあるのです。

セックスをしたいと思う程度や範囲は人によって違います。恋人としかしたくないという人もいれば、恋人ではなくてもセックスはできるという人もいるでしょう。個人差はありますが、デミセクシャルの人にとって性的欲求の対象となる人はごく一部に限られます。

とはいえ、「セックスをしたいと思う人はごく一部だけ」という考え方は、デミセクシャルの人に限らないかもしれません。「本当に好きな人とだけセックスしたい」というのは一般的な価値観だと考えられる場合もあります。

診断4:精神的なつながりに性別は関係ない


デミセクシャルの人にとって最も大事なのは、どれだけ相手と分かり合えているかということ。また、その関係において性別は関係ありません。

バイセクシャルと似たイメージがありますね。しかし、バイセクシャルが最初から男女を恋愛や性的欲求の対象にしているのに対して、デミセクシャルの場合は、自分が精神的に深く繋がっていると思える相手でなければ、性的欲求の対象にはならないのです。

診断4が意味しているのは、性的欲求や恋愛感情を抱く相手に対して、性別の縛りはないということ。心が深く繋がって初めて相手に対して性的魅力を感じるようになった…そんな経験があれば、デミセクシャルの可能性は高いかもしれません。

ノンセクシャル診断テスト!

セクシャリティ診断の最後は、「ノンセクシャル」の診断テストです。ノンセクシャルは、アセクシャルと混同しやすい言葉として冒頭で説明しました。アセクシャルと同様に性的欲求を抱くことはありませんが、恋愛感情を抱くことがある。それがノンセクシャルです。

ノンセクシャルについての診断は、性的欲求に関する項目を確かめることが主になります。簡単に言えば「セックスが好きではない」「しなくても良いなら性交渉はしたくない」という考えの人は、限りなくノンセクシャルに近い性的指向を持っているでしょう。

今回も4つの診断項目を用意しました。早速ノンセクシャルの可能性を探ってみましょう。

診断1:恋愛感情を抱くことはある


恋人やパートナーとして誰かと一緒にいることに不可欠なものは恋愛感情ではないでしょうか。ノンセクシャルは、性的な欲求に否定的で、性的欲求を抱かないだけであり、恋愛感情を持つことはあります。

相手のことが好きで一緒にいたいかどうかと、セックスをしたいかどうか。それがイコールの人もいれば、ノンセクシャルの人のように、イコールでは結ばれない場合もあるのです。

診断2:性欲が湧かない


ノンセクシャルは、日本語では「非性愛」。文字通り、ノンセクシャルとは性欲が湧かないことを意味しています。

「性欲が湧かない」に当てはまる人は、ノンセクシャルの可能性がかなり高いと言えるでしょう。性欲の強さには個人差がありますが、ノンセクシャリティにおいてはより性に対して消極的になります。

人の魅力には色々な種類がありますね。性的な魅力というのも、相手を好きになる上で十分な判断基準でしょう。ですが、ノンセクシャルの人にとって、性欲が湧くかどうかは相手を選ぶ上での指標にはならないのです。

診断3:誰に対しても性的欲求を持たない


性的欲求を人並みに抱く人にとっては、たとえよく知らない相手であっても、セクシーな格好をしていたり好みの容姿をしていたら「セックスしてみたい」という発想が起こることもあるでしょう。

ですが、ノンセクシャルの人は、見ず知らずの人はもちろんのこと、恋愛感情があり心を許した相手であっても「セックスがしたい」とは思えないことがあります。

「誰に対しても性的欲求を持たない」というのは、人に対してだけでなく、セクシーなシーンや漫画などを読んでも興味がわかない、何も感じないということも意味しますよ。

診断4:自慰行為をすることはある


「自慰行為をすることはある」という項目をみて、「ノンセクシャルの人は性的欲求を抱くことがない」と紹介しているのにこれは妙だと思われるかもしれませんね。

ですが「セックスがしたい」と思わないだけで、生理的な欲求を満たすための自慰行為は別とする考えもあります。これはノンセクシャル全体に共通する項目ではありませんが、一口にノンセクシャルと言っても、性的欲求に関してはさまざまな捉え方があるのです。

アセクシャルと公言している有名人とは?

最後に、アセクシャルを公言している有名人について見ていきましょう。アセクシャルはセクシャルマイノリティの中でも知名度が低く、人口に占める割合は1%ほどだと言われています。

また、恋愛感情や性的欲求がマジョリティにとってあまりにも当たり前であるために、カミングアウトすることで自分自身が傷つけられるリスクもあるでしょう。

しかし、近年では多くの有名人が自身のセクシャリティをカミングアウトするようになりました。今回は、アセクシャルを公言している数少ない有名人をご紹介していきます。

YouTuberのなかけんさん


LGBT Youtuberであり「性性堂堂」のメンバーであるなかけんさん。自身もアセクシャルといセクシャリティを持ち、動画を通じて自身の恋愛観や悩みなどを発信する活動を続けています。

「恋愛に対しての必要性は感じない」というアセクシャル特有の考えを持ちながらも、友人の恋バナなどにはオープンであると話すなど、アセクシャルの中における多様性についても言及されていますよ。

立憲民主党の東友美さん


町田市議会議員の東友美さんも、自らがアセクシャルであることを公表した有名人の1人。カミングアウト後は、LGBTのために活躍しています。

カミングアウトをする以前は「人に恋愛感情を抱けないのは、自分に人間としての欠落があるから」と考えていた東さん。ですが「恋愛をしないからといって人間的な魅力は損なわれない」とわかってからは、自分を否定する気持ちがなくなったと話しています。

モデルの中山咲月さん


「ジェンダーレス女子」という代名詞を持つ、モデルの中山咲月さん。女性としてメンズ服を着る存在として注目を集めました。

「憧れはあるけれど、恋愛感情が湧いたことがない」とアセクシャルであることを公表し、公式ブログの「無性愛」という記事では自らの想いをファンへ向けて綴っています。

漫画家の華京院レイさん


日本の漫画家である華京院レイさんは、男性寄りXジェンダー。性別だけでなく恋愛感情への違和感を抱いてきたといい、現在ではアセクシャルであることを自認しています。

出典:
「働き方と暮らしの多様性と共生」研究チーム『大阪市民の働き方と暮らしの多様性と共生にかんするアンケート』
https://osaka-chosa.jp/files/preliminaryresults190425pub.pdf

なかけん 公式サイト『プロフィール』
https://nakaken-1.jimdosite.com/プロフィール/

東友美 公式サイト『性的マイノリティ当事者であることを公表致しました』
https://higashi-tomomi.com/council/post-255/

中山咲月 公式ブログ『無性愛』
https://lineblog.me/nakayamasatsuki/archives/1467406.html

華京院レイ 公式note『自己紹介』
https://note.com/kaki_rei

アセクシャルにも多様な価値観が存在する

人々の性的指向および恋愛指向は多様化してきています。それぞれの定義には多少のゆらぎあるものの、それらに基づいて自らのセクシャリティについてより明確にすることが可能になりました。自らのセクシャリティが診断されることで、気持ちが楽になる人も確かにいるはずです。

アセクシャルにも「(恋愛感情や)性的欲求を抱くことがない」という定義があります。ですが、アセクシャルの人がみな同じような価値観や未来への展望を持っているわけではありません。それぞれが多様な価値観を持っているのです。

セクシャリティについて知ることで、わたしたちは「人に価値観を押し付けることの怖さ」も学ぶことができます。「普通」とは、一体誰にとっての「普通」なのか。他者と比較した自分ではなく、ありのままの自分を誇ることが最も大切だと言えるでしょう。

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