そもそも「幸せ恐怖症」って一体何?!
まだ幸せが手に入らないうちは、「○○になったら幸せだろうなあ」と考えます。けれど、実際に幸せが近づくと怖いと感じてしまうのが「幸せ恐怖症」。幸せが目の前にあるのに、なぜ嬉しいと感じるのではなく、怖いという心理になってしまうのかが、最も不思議なところです。
そこで今回は、幸せ恐怖症とは何なのかを紐解きながら、幸せ恐怖症を克服する方法を徹底解説します。幸せになるのが怖い方必見です!
幸せ恐怖症の人の症状とは?≪前編≫
楽しいのに悪いことが起きないか不安
幸せ恐怖症の人は、楽しい時に悪い事が起きないか不安になります。
これは、今まで物事がうまくいったことが少ない場合や、うまくいったとしても長続きしなかったことが原因です。
そのため、「こんなに楽しいのなら、この後は悪いことが起こるに決まっている」と決めつけていることもよくあります。
人からうらやましがられると不安
幸せ恐怖症の人はそもそも幸せな状況に慣れていないことから、人から「いいね~」などとうらやましがられると不安になります。
また、他人からの何気ない「いいよね~」というひと言を「妬まれてしまった!」と捉え、強い不安を感じてしまうことも少なくありません。
恋人を試したくなる
恋人が出来たとき、幸せ恐怖症の人は恋人を試すような行動をとります。
例えば真夜中に「今すぐ会いたい」といった無茶な要求です。当然のことながら、たいていの恋人は断りますよね。
そうすると「「やっぱり。本当は好きじゃないんだ」と考えて幻滅してしまうのも、よくある症状です。
わざと嫌われようとする
幸せ恐怖症の人に多い症状に、友達や恋人などの大切な人に限って、わざと嫌味を言ったり、嘘をつくといった行動をとることが挙げられます。
友達や恋人が出来て本当は嬉しいのに、なぜかわざと嫌われるような行動をとってしまう理由は、幸せ恐怖症の本人にも理解できないのかもしれませんね。
幸せ恐怖症の人の症状とは?≪後編≫
そんな幸せ恐怖症の症状はまだ他にもあります。引き続き、見ていきましょう。
友達のことが好きなのにあえて壁を作る
友達ができて、一緒にいると楽しくて仕方ないという時に、あえて壁を作るのも幸せ恐怖症の人に多い症状です。
その理由は、友達が大好きだからこそ、失った時の喪失感を考えると不安になるから。
そのため、友達が離れていったときに辛くならないで済むようにあえて壁を作り、親しくなり過ぎないようにするというわけです。
幸せな恋愛が居心地悪く感じてしまう
これまで恋愛がうまくいった試しがないと、「自分は幸せな恋愛は出来ないんだ」と思い込んでしまうのが、幸せ恐怖症の人にはよくある思考です。
そのため、幸せな恋愛だと逆に居心地悪く感じてしまいます。
さらに「こんなに幸せでいいのだろうか」とか、「相手も幸せなのだろうか」などと考え、自分でよりいっそう居心地悪くしてしまうこともしばしばです。
理想の恋人から逃げ出したくなる
幸せ恐怖症の人は理想の恋人が出来ると、嬉しくて舞い上がるどころか逆に逃げ出したくなります。
まず、「こんな素敵な人が自分のことを本気で好きなはずはない」とマイナスに捉えるからです。さらに、「本当の自分を知ったら幻滅するだろう。そうなったら耐えられない」という気持ちになります。
その結果、せっかくの理想の恋人から逃げ出したくなることに。こうなると相手に「自分のことが好きじゃないのかな」と思われ、結局うまくいかなくなるのも無理はありません。
幸せだと罪悪感を感じる
幸せ恐怖症の人は、幸せであることに罪悪感を感じます。
その理由は、自分は幸せになるのに値しないという自己肯定感の低さだったり、自分に価値があると思えない自尊感情の低さに基づいていたりとさまざまです。
いずれにしても幸せであることを素直に喜べず、「こんな自分が幸せになって申し訳ない」と感じるのは、幸せ恐怖症の人特有の症状と言えます。
幸せ恐怖症になる原因とは?
ここでは、幸せ恐怖症になる原因をいくつかご紹介します。
小さい時の家庭環境が問題
子供の頃に親からネグレクト(育児放棄)をされたり、暴力をふるわれるといった悪い家庭環境では、自己肯定感を持てないまま育つことがよくあります。
その結果、自らを全く価値がない存在と決めつけてしまうだけでなく、「幸せになる価値すらない」と考えることがしばしばです。
母親への罪悪感がある
自分の母親が不幸なのを見て育った人は、「お母さんが不幸なのに自分が幸せになってはいけない」と考えるようになります。そのため、自分に少しでもいいことが起こると罪悪感を感じてしまうのです。
さらに、「自分だけが幸せになるのは、母親を見捨てることになる」と無意識のうちに思い込み、幸せを遠ざける原因になるケースも少なくありません。
喪失体験がある
幸せから一転、奈落の底に突き落とされた経験や、大切な存在を失ったなど、いわゆる喪失体験も幸せ恐怖症になる原因です。
失ったものの存在が大きければ大きいほど悲しみも深くなり、「二度と傷つかないように」と「これからは大切なものを持たない」と決める人も少なくありません。
不幸せなのが当たり前と感じている
常に不幸せな状況で育ってきたら、いつしか「これが当たり前なんだ」と思うようになるでしょう。
幸せ恐怖症の人は、不幸せなのが当然の世界に長く身を置いてきたため、いつしか不幸せであることに慣れてしまいます。となると、幸せな世界は未知の領域ですよね。
人は知らないことには少なからず恐怖を覚えます。幸せがどういうものか知らないことが、幸せ恐怖症になる原因ですね。
幸せ恐怖症のセルフチェック≪前編≫
ここからは、幸せ恐怖症かどうかを自分でチェックできる要素をまとめました。当てはまるものが多ければ多いほど、幸せ恐怖症の可能性が大です。
辛い経験がある(失恋や挫折、トラウマ)
幸せ恐怖症の人は、過去に失恋や大きな挫折を経験していることがよくあります。
また、こうした経験がトラウマとなり、同じことが起こりそうになると恐怖心を抱き、逃げ出してしまうというわけです。
そこには、「二度とあんな辛い思いはしたくない」という気持ちが強く現れています。
幸せがいつまで続くのか不安
幸せ恐怖症の人は、たとえ今が幸せでも、幸せがいつまで続くのかを考えて不安になります。
今の幸せを感じずに、いつまで続くのかを不安に感じてばかりでは、いつか不安は現実のものになるでしょう。
強い不安心理は現実のこととして起こりやすいため、「やっぱり不安が的中した」となりがちです。
自分以外の人を信じられない
幸せ恐怖症の人の中には、過去に他人に裏切られたりいじめに遭った経験を持つ人が少なくありません。そのため、自分以外の人を信じられないという気持ちがあります。
自分以外の人を信じなければ、相手を信じて裏切られることもないでしょう。これは、「人を信じなければよかった」という後悔の気持ちが強い人に多くみられます。
恋に踏み出すことができない
恋に踏み出すことができないのも、幸せ恐怖症の人の特徴です。
恋をするには、相手に自分のことを知ってもらわないといけませんよね。けれど、自分をさらけ出すのが怖くて、恋に踏み出すことができません。
そのため、一度も恋をしたことがないという人も少なくないでしょう。
マイナス思考で自己肯定感が低い
幸せ恐怖症の人はマイナス思考の人が多く、自らを肯定する自己肯定感が低い点が挙げられます。
常にマイナスに物事を捉えれば、何もかも否定的に見てしまうのも無理はありませんよね。けれど、幸せ恐怖症の人はとりわけ自分に対する否定的な感情が強く、必然的に自己肯定感も低くなります。
幸せ恐怖症のセルフチェック≪後編≫
そんな幸せ恐怖症のセルフチェックはまだ他にもあります。引き続きご覧ください。
自分に価値がないと感じる
自らを価値のない人間だと感じるのは、幸せ恐怖症の人に多い思考です。
自己肯定感が低いこととも大きく関係していますが、そもそも「自分は幸せになるに値しない人間だ」と考える傾向が顕著にみられます。
このように考える理由はさまざまですが、「自分が幸せになる価値などない」と思い込んでいる人が少なくありません。
自尊感情が低く自分が嫌いである
自尊感情とは、自分を価値のある者だと感じる感覚のことで、すでにご説明した「自分を価値のない人間だ」と感じるのは、この自尊感情の低さが原因です。
ただ、自尊感情には、自分を好きか嫌いか、さらには大切に思えるかという意味もあります。
幸せ恐怖症の人は自尊感情が低いあまり、「自分で自分が嫌いだ」と感じている人が多いでしょう。
自分のことを醜いと感じる
自分のことが嫌いという自尊感情の低さとはまた別に、自分を醜いと感じていることがよくあります。
とりわけ外見のコンプレックスが強く、仮に人が「かわいいよ」とか「かっこいいよ」などと言ってくれたとしても聞く耳を持ちません。
「絶対に嘘だ。こんなに醜いのに」と、自分で自分を醜いと決めつけてしまいます。
自分は人に嫌われる人間だと思っている
「自分はどこに行っても人に嫌われる」と思っているのも、幸せ恐怖症の人には多くいます。
これは、過去に人間関係で嫌な思いをしてきた場合に多く、自分で思い込み、決めつけてしまっていることがしばしばです。
人間関係の構築が下手な人は特に、人とのトラブルが起こると「自分が嫌われているからだ」と考えてしまいます。
自分が幸せになれるはずがないと考える
「自分が幸せになれるはずがない」と頭から決めてしまっているのも、幸せ恐怖症の人にありがちです。
この場合、「自分には幸せになる価値がない」という考えと連動しやすいため、「自分には価値がないから、幸せになれるはずがない」と、自らを二重に否定している人も少なくありません。
幸せ恐怖症を克服する方法とは?
そこで、ここでは幸せ恐怖症を克服する方法をご紹介します。できる方法からさっそく試してくださいね。
自分と向き合う
幸せ恐怖症を克服するには、自分と徹底的に向き合うのも一つの方法です。
その際、「なぜ幸せになるのが怖いんだろう」と問いかけてみましょう。好きな人にフラれた、大事な人を失ったなど思い当たることがあるはず。
幸せ恐怖症になってしまった自分と向き合い、「自分は本当はどうしたいのか」を考えてみるのです。答えが出るまで時間がかかるかもしれませんが、しっかり向き合うことで「なりたい自分」が見つかるでしょう。
辛い気持に浸りきる
幸せ恐怖症の人は普段から辛い気持を抱えているでしょうが、この辛い気持にどっぷりと浸りきる方法もあります。
この方法は、精神的にはかなり追い込まれる場合もあるでしょう。けれど、辛い気持に蓋をしたり逃げたりすると、ふとした拍子に思い出してしまいます。
徹底的に辛い気持に浸り切れば、いつか底にたどり着けるでしょう。底にたどり着くことで、意識の変化が生まれ、克服への道が見えてくるという方法です。
小さい幸せから幸せを感じる
幸せになりたいと願うほど、人は大きな幸せを求めるもの。けれど、幸せ恐怖症の人は大きな幸せからは特に逃げてしまうでしょう。
そのため、身の周りの小さなことに幸せを感じるのがおすすめ。朝食にちょっとリッチなパンを用意し「美味しかった。幸せ」と感じるといった具合です。
こうして小さな幸せを積み重ねると、幸せを感じることに慣れてきます。そうなれば、ちょっと大きな幸せに直面しても、これまでほど怖いと感じなくなるのではないでしょうか。
「もういいや」と諦めてみる方法も
いっそのこと、「もうどうでもいいや」と諦めてみる方法もあります。「今まで不幸せだったんだし、これからも同じならそれなりに平穏」と考えてみるのです。
そうすれば、逆にじたばたしなくなります。けれど、そのうち「やっぱり不幸なままでは終わりたくない」という気持ちが自然に湧いてくるはず。
幸せ恐怖症の克服の中ではかなりの荒療治ですが、荒っぽい方法だからこそ、逆に自分の本当の気持ちに気付ける可能性があります。
幸せ恐怖症を克服してしっかりと幸せをつかもう!
それにはセルフチェックを行って、自らと向かい合うのがいいでしょう。そうすれば、自分が何を怖いと感じているかが見えてきます。何が怖いのかがわかれば、自分に合った幸せ恐怖症の克服方法が選べるというものです。
「これならできそう」と思える方法を選んで、焦らず恐怖を克服し、しっかりと幸せをつかんでくださいね。
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