誰かに必要とされたい気持ちとは？その心理や特徴について詳しく解説

誰かに必要とされたいと思うことはありますか？そして、なぜ誰かに必要とされたいと思うのでしょうか？

周囲の人から必要とされる存在になれたら、素晴らしいですよね。人から頼られている、信頼されているという証拠にもなるため、多くの人が「できれば頼られる存在になりたい」と願っているでしょう。

多く人に共通する願いとはいえ、「誰かに必要とされたい、求められたい」という欲求が人並み以上に強い人もいます。そんな人達は、なぜそれほど頼られたいという気持ちになるのでしょうか。

その謎を解明するために、まずは誰かに必要とされたいと思っている人の意見をまとめてみました。

誰かに必要とされたい気持ちは常にある

「誰かに必要とされたい気持ちは常にあります。やっぱり必要とされないより必要とされたほうが自信がつくし、何より誰かのために力になれるのは嬉しいと思えるので」（34歳/男性/公務員）

必要とされないよりは必要とされるほうが良い、頼られることは純粋に嬉しい、という意見を持つ人は少なくないでしょう。

たしかに、誰かに必要とされない状況では自信喪失や虚しさを感じることも少なくないため、そんな気持ちになるくらいなら必要とされたいと感じる人は多いのかもしれませんね。

誰かに頼ってもらえたら素直に嬉しい！

「頼ってもらえるのは素直に嬉しいです！自分の能力が認められた気持ちになるし、それだけ相手にとって自分の存在は大きいものなのかなと思えるので、自信が湧いてくることもあります」（26歳/女性/医療機関勤務）

誰かに頼ってもらえると能力が認められたという気持ちになるだけでなく、相手にとって自分の存在が大きいことの証明になる、と考える人もいるでしょう。

たしかに、何か困ったことや手が足りないと思った時に頼る存在は、少なからず自分が信頼している相手ですよね。そう思うと、頼られるとなおのこと嬉しくなるでしょう。

必要とされないと自信がなくなる

「必要とされないと自信がなくなります。信頼されていないのかな、自分には価値がないのかなと思ってしまって、怖くなることもあるかもしれません。そうなると人と接するのも怖くなるので、できれば必要とされる人間になりたいです」（30歳/女性/販売業）

誰にも必要とされないのは、自分に価値がないからだと思う人もいるでしょう。そんな人からすれば、必要とされないことは不安や恐怖心を煽るものになり、極度のマイナス思考から他人と接するのも怖いと感じるようになるのです。

親しくない人から頼られるのは正直嫌かも

「基本的に頼られるのは嬉しいですけど、親しくない人から頼られるのは正直嫌ですね。誰にでも手を貸したいわけじゃないし、できれば自分の親しい人に対してのみ手を貸していきたいと思っているので」（32歳/男性/会社員）

頼られて嬉しいのは親しい人のみ、という考えの人もいます。あまり親しくない人や交流がない人から頼られても、嬉しいと思うより面倒くさい、そこまで他人に世話を焼きたくないと感じるからでしょう。

たしかに、誰からも頼られる存在は魅力的ではあるものの、それ以上に、頼られた本人が大変な思いをすることも少なくありません。そういったデメリットがある以上、親しい人からしか頼られたくないと思うのは自然なことだと言えます。

そもそもなぜ誰かに必要とされたいという気持ちになるでしょうか？特に頼られたい欲が強い人の中には、自分がなぜそれほどまでに他人のことを気にかけてしまうのか、疑問に思う人もいるでしょう。

また、頼られたいという気持ちが強いことに悩みを抱いている人もいますよね。どうすれば頼られたいという気持ちがおさまるのだろう…そう悩む人は、そもそもなぜ自分がそう思うのかを解明していくと、気持ちをおさめるヒントになるかもしれません。

安心感を得たい

安心感を得たいという気持ちから、誰かに必要とされたいと思うことはよくあることでしょう。頼られ、必要とされると、相手から認められたと感じられるため、「自分の能力や存在には価値があるのだ」と自信を持てるようになります。

特に自分に自信がない人やマイナス思考の人は、人一倍自己肯定感が低く心配性でもあるため、誰かから認められたい、頼られたいという欲求が強いと言えるでしょう。

誰かに愛してもらいたい

誰かに愛してもらいたいという気持ちが、誰かに必要とされたいという気持ちになることもあります。こういった人の心理には、「愛されているということは、それだけ頼られ、求められているということだ」という考えがあるため、頼られないと愛されていないと不安になってしまうのです。

そのため、いくら周りから慕われたり、言葉で愛を表現されていたりしても、頼られなければ愛されているという自信を持てません。お世辞や偽りの愛情のように感じてしまい、どこか虚しい気持ちになることも多いでしょう。

相手との信頼関係を確かめたい

相手との信頼関係を確かめたいという気持ちから、誰かに必要とされたいと思うこともあるでしょう。誰かに必要とされるということは、それだけ相手からは信頼されている、特別だと思われていると思えるため、必要とされないと不安になってしまうのです。

特にこの心理の持ち主は、より身近な人に対して求められたいという気持ちが強い傾向にあります。このタイプはあまり人との関係に自信を持てないため、身近な人から必要とされないと「もしかして自分だけが仲が良いと思っているのかも」と心配になってくるのです。

その心配な気持ちを解消するために、より身近な人に対して求められたいという強い欲求を顕にしていくのでしょう。

誰かに必要とされたいのは構ってもらいたいから

単純に誰かに構ってほしいという気持ちから、必要とされたいと願う人もいます。必要とされるということは誰かに構われることを意味するため、寂しがり屋な人や常に誰かと一緒にいたい人は、普段から誰かに必要とされたいという強い気持ちを持っていると言えるでしょう。

この心理は単に誰かと接していたいというものなので、他の心理と比べると「自信がないから安心したい」「愛されているという実感がほしい」などの気持ちはそれほど強くありません。

構われたい理由をより詳しく見ていくとそういった心理が垣間見えることもありますが、基本的にただ人と接することが好きなため、構ってもらうために誰かに必要とされたいと思うのでしょう。

「必要とされない＝魅力がない」と思っている

「必要とされない＝魅力がない」という考えを持つ人もいます。必要とされないのも頼られないのも、その人にそれだけの能力がないからで、そんな現実と向き合いたくないという焦燥感から、必死になって誰かに必要とされたいと思う人もいるのです。

特にこの心理はプライドが高い人に多い傾向にあります。自分の短所や不得意な部分を認めたくないという気持ちが人一倍強いため、必要とされないという現実は自分にとって許しがたいものです。

その現実を目の当たりにすれば自身のプライドにキズがつくため、それを避けたいという気持ちが、誰かに頼られたいという強い欲求に火をつけているのだと言えるでしょう。

誰かに必要とされたいのは1人が怖いから

誰かに必要とされたいのは1人が怖いから、という人は少なくないでしょう。必要とされないということは、その場に自分はいなくてもいいと思えてしまい、激しい孤独感に襲われることになるのです。

たしかに誰にも必要とされない人は、なんとなく周りから敬遠されて孤立していることも珍しくありません。誰にも必要とされない、頼られない…そんな孤立している誰かの姿を見て恐怖を抱き、自分はあのようになりたくないと不安な気持ちになるのです。

その結果、自分の居場所を少しでも確保をするために、周りに対して「必要としてほしい」「求めて欲しい」と焦るように強く思ってしまうのでしょう。

誰かに必要とされたい欲が強い人には共通の特徴があります。それらの特徴に注目することも、なぜ誰かに必要とされたいと思うのか、その謎を解き明かし、改善していくヒントになることもあるでしょう。

ここからは、そんな誰かに必要とされたい欲が強い人の特徴を、前編と後編のふたつに分けて解説していきます。

「もしかして自分って人よりも必要とされたい欲が強いかも…」と思う人は、自分の特徴や思考と照らし合わせながら見ていくと良いでしょう。

他人に依存する傾向がある

基本的に、誰かに必要とされたいと強く思う人は、他人に依存する傾向にあると言えます。

誰かに必要されたいと願う人は、他人の目が気になる、認められたい、自分だけの評価では自信が持てない、そういった心理を持っていますよね。そういった心理を満たすためには、他人の存在が必要不可欠です。つまり、心理や考え方が影響して他人に依存していると言えるでしょう。

また、とにかく自分の存在は他人に求められてこそ価値がでると思っているため、少しでも誰かに頼られるように、なるべく他人のそばにいて依存して過ごしていることも珍しくありません。

寂しがり屋

先ほど紹介した「誰かに必要とされたい人の心理」にもあったように、誰かに必要とされたい人の中には、寂しがり屋な人が多くいます。とにかく誰かと接していないと寂しい気持ちになってしまうため、常に誰かに必要とされて、寂しさを感じずにいたいと思っているのです。

そのため、このタイプの人は些細な頼み事でも快くOKする傾向にあります。たとえば「トイレについてきて」と求められるだけでも、誰かと一緒に行動できるという口実ができるため、嬉しい気持ちになってしまうことがほとんどです。

多少面倒くさい頼み事をされたとしても、寂しさに比べたらマシだと思えるため、雑用を任されたり都合よく扱われたりすることも多いでしょう。

頑張り屋な性格

頑張り屋な性格の人も、誰かに必要とされたいという気持ちが強い傾向にあります。このタイプの人は、とにかく頑張る事に楽しさや達成感を覚えるため、誰かに必要とされて頑張れる機会があれば、楽しい気持ちや大きな達成感に包まれそう、と思っていることが多いでしょう。

自分一人で頑張る事も好きですが、誰かに必要とされた上で頑張ることは、頑張りを他人から評価してもらえることにも繋がります。

頑張り屋の達成感は他人からの評価があるとより盛り上がるものでもあるため、他人から必要とされて頑張りたいという気持ちになりやすいのです。

自己肯定感が低い

誰かに必要とされたい欲求が強い人のほとんどは、自己肯定感が低いという特徴があります。自分の考えに自信を持てない、自分の価値や能力を信じられない…そんな自己肯定感の低さがあるため、自己肯定感を満たすために他人に必要とされて認められたいと思うのです。

自分の中では自信がなかったけれど、他人から頼まれたり褒められたりしたおかげで、自信のなさが少し軽くなった、という経験がある人は多いでしょう。どんなに自信が持てないことでも、他人から高評価や好意的な振る舞いをされることによって、気持ちが楽になりやすいのです。

誰かに必要とされたいという欲求は、基本的に誰もが持ち合わせているものでしょう。しかし、あまりにもその欲求が強すぎると、逆に周りからドン引きされたり、頼れない存在と思われてしまうこともあります。

そんな本末転倒を防ぐためにも、なぜ自分が誰かに必要とされたいと思うのか、その原因を突き止めていくことも大切でしょう。

特徴に注目していくと、なぜ必要とされたいと思うのか、その原因が見えてくることも多いため、誰かに必要とされたいのになかなかされないという人は、ぜひ注目してみてくださいね。

他人と自分をよく比較している

自分は他人と比べてどのくらい周りから必要とされているだろう…そんな比較をすることが多いのも、誰かに必要とされたいと思う人の特徴です。

誰かに必要とされたいと思う人の多くには、必要とされるのはそれだけ人としての価値があるからだ、という考えがあります。

そのため、誰かと自分を比べることで、自分の価値は他の人と比べるとどの程度なのか、もし人より求められているならば自信を持ちたい、と考えているのです。

誰かに必要とされたい人はプライドが高い

ほとんどの誰かに必要とされたいと願う人は、プライドが高いと言えるでしょう。自己肯定感が低く自信が持てず、マイナス思考になっていながらも、必死になって自分の価値を追い求めてしまうのは、価値のない自分を認めたくないからだと言えます。

また、他人と比較をして「自分のほうが必要とされているし価値がある」と思って安心したいのも、心のどこかで他人よりも優位になりたい、価値のない人を見下して自信をつけたい、という欲求が少なからずあるからです。

自分のプライドを傷つけたくない、価値のない自分を認めたくない…そんな思いが、誰かに必要とされたいという強い願望に繋がっているのだと言えます。

受け身な性格

受け身な性格の人が多いのも、誰かに必要とされたい人の特徴です。誰かに認められたい、必要とされたいと思うと、大半の人は必要とされる人間になれるようにさまざまな努力や工夫をするでしょう。

しかし、常に受け身状態でいては、自分がどのような人物なのか、どんなことを求めて欲しいのかが他人には伝わりません。何も言わず行動せずにいれば、そのまま人の背後に隠れることになり、必要とされる機会が訪れるチャンスはなかなか巡ってこないでしょう。

何事にも言えることですが、何かをしたいと強く願うならば、それなりに行動しなければ叶うものも叶いません。必要とされたいとどんなに思っても、基本的に受け身でいれば、誰かが存在に気付いてくれるまで、ずっと必要とされない日々が続いてしまうかもしれませんよ。

誰かに必要とされたい人は心配性で不安性

誰かに必要とされたい人は、なかなか自信が持てず、些細なことでも心配や不安を抱えてしまうことが多い傾向にあるでしょう。

自信を持てるようなことに対しても自分の中では自信が持てなかったり、持てたとしても「大丈夫かな」とすぐに不安になったりします。そしてその気持ちを安心させるために、誰かに必要とされたいと思うのです。

たとえば誰よりも料理が上手だとしても、他人から「料理を作って」と言われないと「本当は美味しくないのかも」「そんなに料理上手じゃないのかも」と思い、不安になります。反対に、誰かから料理を求められれば心配や不安がなくなり、自信が持てるようになるのです。

誰かに必要とされたいという気持ちが強すぎて、いつも不安な気持ちや焦りに似た気持ちにかられてしまうという人もいるでしょう。気持ちに余裕がなくなれば、いざ誰かに必要とされた時に満足に手を貸すのは難しくなります。

そうならないためにも、普段から誰かに必要とされたいという欲求を満たしたり、落ち着けたりする意識を持つことも重要です。

どうすれば誰かに必要とされたい気持ちが満たされるのか、その方法を解説してきましょう。

自分を肯定する

自己肯定感が低いから他人からの承認を求めてしまう…それが誰かに必要とされたいと強く思ってしまう原因のひとつです。そのため、誰かに必要とされたい気持ちを少しでも和らげたい、満たしたいと思うならば、自己肯定感を上げていくことが効果的でしょう。

おすすめの自己肯定感を上げるための方法としては、まずは小さなことから自分を肯定していくというものです。たとえば夕飯の献立に困った末にメニューを決めた時、「やっぱりこのメニューを選んでよかったな」と肯定することも、自己肯定感を上げる一歩となります。

自己肯定感は、本当に些細なことを肯定していくだけで積み重なっていくものであるため、まずは日常の些細なことから自分を肯定する癖を身につけていくと良いでしょう。

見返りを求めない

なぜ誰かに必要とされたいのか、その理由の中に「褒められたい」「認められたい」といった心理が隠れていることも珍しくありません。必要とされた結果、その見返りとして承認や肯定が報酬として手に入るため、余計に誰かに必要とされたいという欲求が増してしまうのだと言えます。

しかし、見返りを求めれば求めるほど、その欲求がエスカレートすることをご存知でしょうか？見返りがあれば安心できるかと思いきや、次第に見返りがなければ安心できない、自信が持てない自分になってしまい、どんどん他人への依存が加速することになるのです。

そうなると一向に自己肯定感の向上は望めなくなり、欲求ばかりが募って苦しい状態になってしまいます。そうならないためにも、必要とされることで得られるであろう見返りを求めすぎないようにしましょう。

能力や出来ることを増やす

人はどんなタイミングやどんな理由で他人を必要とするのでしょうか？その答えのひとつとして挙げられるのが、「相手の能力が高いから」というものがあります。たとえばPCに詳しい人がいれば、PCのことで悩んだ時にはそのPCに詳しい人、つまり能力が高い人のことを頼るでしょう。

このように、必要とされたいと思うならば、能力や自分の出来ることを増やしていくのが手っ取り早い方法です。能力が高い人は、たとえそこに信頼関係がなくても能力の高さを買われているため、人から頼られることや求められることが多くなるでしょう。

また、人としての価値や魅力を評価され、慕われる結果に繋がることも珍しくありません。誰かに必要とされたいのは自分の価値や自信を高めたいから…そう思う人は、自分の能力や出来ることを増やしていくのがおすすめです。

自ら率先して誰かのフォローに回る

基本的に「誰かに必要とされたい」と受け身でいるだけでは、存在感が薄くなり、たとえ身近に困った人がいたとしても気付いてもらえるとは限りません。そのため、必要とされたいと思うのならば、「頼りがい」を身につけてアプローチしていくことも大切です。

たとえば自ら率先して誰かのフォローに回っていけば、周りは「この人はこんなことが出来るんだ」「頼りになるし世話好きなのかも」と感じるようになります。そうなるといざという時に思い浮かぶ存在となり、必要とされることも増えていくでしょう。

誰かに必要とされる人はどんな特徴を持っているのだろう、と気になる人もいますよね。誰かに必要とされたいのになかなかされないという人は、必要とされる人の特徴を真似したり、参考にしてみたりすることで、現状が変わってくるかもしれません。

どんな人が誰かに必要とされる存在なのか、早速その特徴を見ていきましょう。

甘えるのがうまい

実は誰かに必要とされる人の中には、甘え上手な人がたくさんいます。頼りがいがあるわけでもなく、むしろ誰かを必要とすることが多いタイプの人が必要とされやすい…というのは意外な結果に思える人も多いかもしれません。

誰かに必要とされたいと思う人は、今一度、自分が誰かから必要とされてどう感じるのかを振り返ってみてください。振り返ってみてわかるのは、「必要とされることが嬉しい」と感じることや、必要としてくれた相手に対しての好感ではないでしょうか。

甘え上手な人は「必要とされたい、頼られたい」と思っている人の心理をくすぐるのが上手く、上手く甘えることで「自分を必要としてくれる存在」という立ち位置を確保することができます。結果的にそれは相手から求められたポジションであり、必要とされる理由になるのです。つまり、お互いがお互いを求めるようになる、ということですね。

話を聞くのが上手

聞き上手な人は、人から必要とされやすいと言えるでしょう。

基本的に人は自分の話や存在に興味を持ってくれる人に好印象を抱くため、自分の話を聞いてくれる人がいたら、どんどんその人物のことを慕うようになるのです。

そうなっていくと、何か起きた時にも「あの人に話を聞いてもらおう」「あの人に相談したら良いアドバイスがきけるかも」と思われるようになり、必要とされる存在になっていきます。

いつも余裕がある

たとえば、いつも慌ただしく余裕がなさそうな人と、いつも余裕や落ち着きがある人がいたとして、どちらに頼み事をしたいと思うでしょうか？おそらく大半の人は、前者の人は余裕がなさそうだから頼むのは控えて、余裕がある方に頼もうと考えるでしょう。

単純な話、人は心身ともに余裕がなさそうな人に対して頼み事をしようとは思いません。たとえその人が非常に頼りがいある人でも、「遠慮」をしてしまうのが多くの人の本音なのです。

人から必要とされる人の多くは、いつも余裕がある人だと言えます。頼み事をしても迷惑にならなそう、余裕があるから頼っても親身になって寄り添ってくれそう…そんな印象があるため、人から必要とされやすいのでしょう。

さまざまなことができる

さまざまなことができる、というのも誰かに必要とされることが多い人の特徴です。単純に、能力があるから頼みやすい、頼んだ場合の結果が良いものになりやすいと思われるため、必要とされることが多いと言えるでしょう。

また、これは人間関係にも同じことが言えます。たとえば空気が読めたり気遣いができたりする人がいると、人間関係がスムーズに進むことが多いでしょう。困ったことがあっても冷静に対処できる人がいれば、非常に心強く感じるものです。

こういった気配り力の高さも人から求められる理由になります。この人がいれば、さまざまなことに対処をしていけそう…そんな気持ちが、その人を求めたいという気持ちになるのです。

他人に依存していない

誰かに必要とされる人の多くは他人に依存していません。精神的に自立している人が多く、しっかりした印象を持たれることがほとんどでしょう。

一般的に、他人に依存ばかりしている人は、どこか頼りがいがない印象を持たれやすいのが事実です。たとえ能力が高くても、他人に依存していることを考えると頼っても良い結果にならなそうだと思えてしまい、頼りたいという気持ちは薄くなります。

しかし他人に依存していない人に対してはそういった不安を感じないため、安心して頼むことができるのです。

誰かに必要とされる人になるためには具体的にどうすればいいのだろうと、他人に求められる存在になりたい人の多くは思うことでしょう。

そこで最後に解説していくのは、誰かに必要とされる人になるための方法やコツについてです。

解説していくことを参考にして過ごせば、誰かに必要とされる機会がどんどん増えていくかもしれません。誰かに必要とされたいと願うならば、まずはできることから試していきましょう。

聞き上手になる

人の話にはよく耳を傾け、寄り添う姿勢を見せましょう。そういったことを普段から意識していれば、聞き上手な人として人から必要とされる存在になっていきます。

ただし、聞き上手になるためには、いくつか気をつけなくてはならないポイントがあります。たとえば、自分の考えや意見と違うからといって頭ごなしに否定したり、求められてもいないのにアドバイスをしたりするのは、単純にうざいと思われる原因になります。

聞き上手として周りから必要とされるためには、肯定や共感を意識するして話を聞くことが重要です。考えや意見が異なっても否定せず、自分とは違う考えだというだけで否定すべきではない、と相手を受け入れる姿勢を心掛けるようにしましょう。

誰に対しても嘘をつかない

嘘をつく人は、遅かれ早かれ大半の人からの信用を失ってしまいます。嘘をつく人に頼み事をしたいと思う人はいませんし、裏切られるかも、不真面目な対応をされるかもと感じてしまうため、必要としたいという気持ちは芽生えにくいでしょう。

そう思われないように、誰に対しても嘘はつかないようにしてください。その場で相手とも笑えるような冗談ならば問題ありませんが、そうではない場合の嘘は、たとえ小さな嘘だとしても自分の信用を落とす原因に繋がる可能性があります。

嘘をつかない人は信用されやすく、人から必要とされることも多いため、必要とされたいと思うならば普段から嘘をつかないように気をつけましょう。

常識やモラルを大切にする

常識やモラルを大切にすることも、誰かに必要とされる大きな要因となります。嘘をつく人と同様に、常識がなくモラルが欠けている人と過ごすと、自分に迷惑がふりかかったり傷つけられたりするリスクがあるため、余程の理由がない限り、親しくしようとは思いません。

たとえ能力が優れていたとしても、相手の非常識さが目立っていると、ほとんどの人は一抹の不安を抱くでしょう。望んでいた結果が得られないかも、非常識さやモラルのなさに疲弊するかも、もしくは思わぬトラブルに巻き込まれるかも…そんなリスクを感じてしまうのです。

そう思われないためにも、普段から常識やモラルには気をつけることが大切でしょう。常識がありモラルも大切にしている人ならば、安心して傍にいられたり、頼ったりすることができます。あの人なら大丈夫だと、いざという時にも必要とされる存在になるでしょう。

余裕を持って行動する

できるかぎり余裕を持って行動するようにしましょう。慌ただしい様子を見せていると、周りは遠慮してあなたを必要としなくなるかもしれません。必要とされたいと思うならば、必要としても大丈夫だろう、と思われるくらいの余裕を身につけることが大切です。

また、これは精神的な余裕だけでなく、スケジュールに関しても言えることでしょう。特に時間に余裕を持たせて行動できる人は、万が一トラブルが起きたとしても時間に余裕があるため、焦らずに対処することができますよね。

時間に余裕を持てない人は、もしものことが起きた時にさらなるトラブル悪化に繋がるかも…というリスクがあるため、必要とされづらいと言えるでしょう。

必要とされたいなら自分も誰かを必要とする

受け身でいては、必要とされる場面でも必要とされないでしょう。誰かに必要とされたいと願うならば、自分も誰かを必要とし、相手との関係を深めていくことも大切です。

たとえば、誰かに頼ってもらえたら、たいていの場合、その人に対して少なからず親近感が湧くでしょう。その親近感や「必要とされた」という事実があると、じゃあ自分も相手を頼ってみようかな、という気持ちになりやすいのです。

つまり、必要とされたいと思うならば、自分も相手を必要として、相互関係を築いていくことを心掛けましょう。お互い必要とし合える関係になれば、少しずつ不安や欲求が満たされていき、必要とされたいという強い気持ちが弱まっていくはずですよ。

誰かに必要とされる人になりたい場合、注意しなくてはならないこともいくつかあります。

注意点を把握せずに行動してしまえば、良かれと思った行動が裏目に出たり、周りから敬遠される原因が生まれてしまうかもしれません。

そうならないためにも注意点に気をつけて、誰かに必要とされる人を目指していきましょう。

自分の意見を相手に押し付けないようにする

自分の意見を相手に押し付けないようにしましょう。特に誰かの相談や話を聞こうとしている際、良かれと思って自分の意見やアドバイスを伝えようとすることってありますよね。

しかし、意見やアドバイスをするにしても、自分の考えを押し付けないように気をつけてください。また、意見やアドバイスを求められていない場合には、言わないほうが無難だと言えます。

意見やアドバイスを言う際は、「あくまで自分はこう思うだけ」と一個人の意見だということを強調した上で、さりげなく伝えるのが吉。相手の意見や考えを尊重することを忘れないでおきましょう。

相手の価値観を否定しない

相手の価値観を否定しないように気をつけましょう。人はそれぞれ異なる価値観を持っていて、必ずしもすべて同じとは限りません。また、どの価値観がより素晴らしいか、どちらが上か下かというものではない、ということも忘れないようにしましょう。

その人にとっての価値観は、その人自身を構成する大切な要素です。相手の価値観を自分とは違うからといって否定したり、自分の価値観ほうが素晴らしいと豪語したりするのは、相手に嫌がられることに繋がるためやめましょう。

お節介を焼きすぎない

誰かに必要とされたいと思うあまり、お節介を焼こうとする人もいるでしょう。たしかに、お節介を焼くことで相手が助かり、必要とされる存在になれる可能性は十分にあるため、それ自体は間違ったことではありません。

しかし時と場合を見極めないと、「ありがた迷惑」「親切の押し売り」「恩着せがましい」などの印象を持たれることになり、敬遠される原因に繋がります。

お節介を焼くならば、本当に相手が困っていそうなタイミングや手助けを求められたタイミングを見極めるようにしましょう。

できることが増えても偉ぶらない

自分の能力やできることを増やし、誰かに必要とされる人を目指す人もいますよね。その際に気をつけたいのが、できることが増えても偉ぶらない、ということです。

人は自分の能力が人よりも優れていると感じると、少し浮ついた気持ちや偉ぶった気持ちになりやすいです。時には相手や周りを見下し、偉そうな態度を取ってしまうこともあるかもしれません。

しかし、いくら能力が素晴らしくとも、傲慢な態度は人から嫌われる原因になります。「こんな人に頼るくらいなら自分で頑張ろう」と相手は思うようになり、必要とされることもなくなってしまうでしょう。