30代で性欲は変化する？男女それぞれの悩みとセックスレス解消法

30代になると性欲が増すこともあれば、20代の頃のようにギラギラとした気持ちでセックスを楽しめない人もいます。

男女差だけではなく個人差も大きいとは言われますが、男女双方にズレが生じるとセックスレスの原因となり、最悪の場合は別れを決断するハメになることもあります。30代の性欲はいったいどのように変化をするのでしょうか？

性についての悩みを解決するためにも、まずは男性、女性、それぞれの性事情について覗いてみましょう。

男性は30代に入ると性欲が落ちる？

10代、20代の頃はセックスが大好きだった男性でも、30代になると嘘のように落ち着きます。これは、体力や筋力だけではなく男性機能も低下するため、20代前半をピークに性欲がドンドンと落ちていき、30代に入るとセックスは頻繁にしなくてもいいと感じるようになるからです。

また、30代になると社会的地位が向上して物事の視野が広がり、セックスだけに興味を注いではいられなくなるためでもあります。セックスよりも明日の仕事をこなすために体力を温存したい、そんな殺伐とした思いが背景にはあります。

女性は30代後半が性欲のピーク？

逆に、女性は30代に入ると性欲がドンドン強くなる傾向にあります。30代を境に性欲が高まり、時には我慢ができないほどの焦燥感に駆られて困惑をしてしまう女性も多いです。

これにはさまざまな要因が考えられますが、30代になると精神的にも社会的にも安定し、自分と向き合う機会が多くなるためだと言われています。

また、10代、20代は性に対して恐怖心や不安感を抱いていた女性も、30代に入りある程度経験を積むことで、セックスを楽しむ余裕が出てくることも関係しているのでしょう。

性欲の差からセックスレスになることも

30代までは性欲の塊のようだった男性が、興味の対象がほかの社会活動に移ったり人間として成長したりすることで、次第に性欲が落ちていくのに対して、女性は30代を境に性欲がピークへと向かいます。そのため、同性代の男女だと性欲にズレが生じて、結果的にセックスレスになることも。

女性からすれば、なんとか性欲を解消したいため、自分からパートナーを誘ってみたり積極的にアプローチをしてみたりするのですが、性欲が落ちている男性からすれば、女性のそのような行動は苦痛でしかありません。

「セックスをしたくないのに迫られても困る」そんな思いから男性はセックスを断り、反対に断られた女性は悩み、そしてさらに強くセックスに誘う、という悪循環にハマってしまうカップルも多いのだとか。

パートナーに性欲について聞きたいけれど、ナイーブな問題であるため、なかなか本音を聞けないという方も多いのではないでしょうか？30代の男女はそれぞれ性欲の変化についてどのように感じているのでしょうか？本音を調べてみました。

やりたいと思う回数が減った

「20代中頃をピークに、やりたいと思う回数が減ってしまった」（30歳/男性/自営業）
「30代の頃からセックスに興味がなくなってしまった」（44歳/男性/管理職）

全ての男性に当てはまるわけではないのですが、30代前後を境にセックスに対して興味を失ってしまうパターンが多いです。

男性ならば性欲が強くて当然と考えている女性も多い中、やりたいと思うこと自体が減るという事実に、女性は衝撃を受けるのではないでしょうか。

夫とのセックスに満足できなくなった

「30代に入ってから、旦那とのセックスでは物足りなさを感じるようになった」（32歳/女性/派遣社員）
「いつもと同じセックスにマンネリを感じている」（38歳/女性/営業職）

愛している夫とのセックスに満足できずにモヤモヤしている、という女性の声が目立ちました。

20代の頃は愛する旦那様とのセックスに幸せを感じていた女性も、30代を境にもっと激しく求めてほしい、もっとたくさん愛し合いたいと性欲を爆発させるようになります。

しかし、30代を迎えた男性は性欲が落ちていきます。その結果、夫とのセックスに不満を抱くことになる30代女性が増えてしまうのです。

マンネリ化して苦痛だと感じるようになった

「旦那とのセックスはマンネリ化して面白くない」（35歳/女性/パート）
「妻とのセックスは苦痛でしかない」（32歳/男性/会社員）

男女ともに多いのが、パートナーとのセックスがマンネリ化してしまい、性欲を発散させるどころかむしろ不満ばかりを抱え込んでしまうパターンです。

30代の男女ではそれぞれ性欲の強さに差があります。個人差もありますが、男性は「ゆっくりと愛を確かめ合いたい」と感じているのに対し、女性は「もっと激しく愛しあいたい」と感じています。

このズレのせいでお互いのペースが合わず、幸せを感じるどころか苦痛だと感じ、セックスレスに陥ってしまうカップルや夫婦がたくさんいます。

異性というよりは家族としか見えなくなった

「妻のことは愛しているが、女性としてではなく家族の一員としてしか見ることができない」（37歳/男性/アパレル経営）
「パートナーに性欲を抱けなくなった」（43歳/男性/事務職）

付き合いが長ければ長いほど、相手に性欲を感じなくなる男女も多いです。

自分が30代になるということは、相手もそれだけ年を重ねているということ。若い頃に出会ったカップルや夫婦ならば、年を重ねて見た目が変わっていくパートナーに戸惑っている可能性もあります。

セックスをする必要性が感じられない

「セックスをしなくても特に問題はないから」（36歳/男性/営業職）
「一緒にいるだけで幸せだから」（29歳/男性/自営業）

セックスをしなくても、会話をしたり食事をしたり笑いあったりするだけで満足できる、と語る人もいます。

確かに、愛するパートナーとなら、セックスをしなくても一緒にいるだけで幸せを感じられますが、性欲が増加している女性からすれば「愛しているからこそ体を重ねたい」と感じるのも当然だといえます。

男性はいくつになっても性欲が強いもの、という印象を持っている女性もいると思いますが、必ずしもそうとは言い切れず、それどころか、人によっては性欲が全くなくなってしまうこともあります。女性にとっては意外に思える、30代男性が抱える性の悩みをご紹介しましょう。

勃起しづらくなった

「20代に比べて明らかに勃起しなくなった」（31歳/男性/会社員）
「興奮はしても勃起はしないことが増えた」（38歳/男性/サービス業）

30代に差し掛かると、明らかに勃起をしなくなったと感じる男性が増えます。

中には「女性とセックスをしたいけれど勃起しないからできない」という悩みを抱える男性も少なくはありません。

なかなかイケない

「いざセックスをしてもなかなかイケずに途中でシラけてしまう」（32歳/男性/不動産関係職）
「なかなかイケないことでパートナーと喧嘩になった」（34歳/男性/土木関係業）

勃起はするけれどイケないために、相手と険悪なムードになる男性もいます。

プライドの高い男性だと、射精ができずに結局は不発に終わってしまうのが恥ずかしくて、セックスをする気が無くなることもあります。

元気がない

「女性の性欲に応えたい気持ちはあるけれど、体力がついていかない」（34歳/男性/フリーランス）
「朝早く家を出て夜遅くまで仕事。セックスをするだけの気力がない」（39歳/男性/エンジニア）

仕事やプライベートがあまりにも忙しいため、体力的にセックスができない男性も多いようです。

セックスには体力と気力が必要です。30代は仕事が特に忙しくなる時期ですから、性欲に身も心も委ねる余裕がないのもうなずけます。

性欲はあるけれど時間がない

「セックスはしたいけれど時間がない」（31歳/男性/起業家）
「性欲は自分で処理をするからセックスは必要ない」（32歳/男性/自営業）

物理的に時間がなくてセックスをしない男性も30代から増える傾向にあります。

20代の頃は自分の時間があったけれど、30代に突入し仕事やプライベートが慌ただしくなると、セックスをしている時間がもったいないと感じるドライな男性は多くいます。

30代の女性は、セックスや自分の性欲に対するさまざまな悩みを抱えています。自分の悩みを誰かに伝えたいけれど、恥ずかしくて誰にも打ち明けられず、一人で悶々と悩み続けている女性は少なくありません。

ここからは、普段はなかなか聞けない女性のセックスや性欲に対する悩みをチェックしてみましょう。

自分の性欲の強さが嫌

「旦那を見ただけでセックスをしたいと感じる自分が嫌になる」（34歳/女性/主婦）
「性欲が強いと思われたくないから、普段は必死に平静を装っている」（42歳/女性/管理職）

性欲が強くていやらしい女だと思われたくない一心で、自分の性欲を隠している女性も少なくはありません。

また、20代までは性に対してそこまで興味を持っていなかったのに、30代を迎えた途端に性欲が強まった自分に戸惑っている女性も目立ちます。中には、セックスはしたいけれど、そのような感情を抱いている自分に嫌気がさし、自己嫌悪に陥る場合も。

パートナーとのセックスが物足りない

「彼氏とのセックスが物足りないけれど、本人には言い出せずにモヤモヤしている」（35歳/女性/営業職）
「前はもっと長く楽しめたのに、夫が30代を迎えて明らかに短くなった」（30歳/女性/サービス業）

30代を迎えた男性パートナーの性欲の衰えに不満を抱く声も女性サイドから聞かれました。

特に、男性の性欲がピークとなる20代中頃から付き合っている場合、昔と比べて相手のパフォーマンスが落ちていることに、女性は不満や物足りなさを感じる傾向にあります。しかし、疲れているのにセックスをしてくれた手前、不満を口にできずにいることも、悩みに拍車をかけています。

パートナーがうんざりしているのがわかる

「セックスをしたいけれど、あきらかに嫌がっているから誘えない」（36歳/女性/主婦）
「夫に断られてから、なんとなく誘いにくくなった」（31歳/女性/看護師）

セックスをしたいけれど、相手が乗り気ではないのを察して、自分の正直な気持ちを伝えられないパターンも多発しています。

仕事で疲れて帰ってきたパートナーに「セックスをしたい」と持ちかけても嫌な顔をされるのがわかっているので、もう誘うのをやめてしまった、という方も多いです。

性欲をどうにかしたいけれど、相手の嫌がる顔をみて落ち込みたくないという葛藤に悩んでいる30代女性は、意外にも少なくはありません。

自分から誘う勇気がない

「セックスをしたいと恥ずかしくて言えない」（38歳/女性/管理職）
「はしたない女だと思われたくないから、パートナーに誘ってもらえるのを待っている」（34歳/女性/契約社員）

自分から誘えずに悶々としている女性や、相手が誘ってくれるのを健気に待つ女性も目立ちます。

しかし、30代以降の男性は性欲がドンドン落ちていき、中には性欲を全く感じない人もいます。「女性から誘われなければ、ずっとしなくても問題ない」という話も聞かれます。かといって、女性から「セックスをしたい」と誘うのは、ハードルが高い気もします。

30代女性と30代男性の間には、埋めがたい性欲の差が存在しています。ある程度は付き合ってくれる男性でも、毎日セックスをするのは苦痛でしょうし、頻繁に求められると性欲がさらに落ち込み、全くできなくなる可能性もあります。

セックスレスになっている方も、セックスレスの危機に瀕している方も、まずはセックスをせずに性欲を発散する方法を見つけましょう。男性にあまりプレッシャーをかけないことが、セックスレスを予防するコツです。

趣味に没頭する

もっともおすすめの発散方法が、趣味に没頭して性欲をひと時でも忘れることです。趣味はどんなものでもいいですが、できれば体を動かすスポーツなどがよいでしょう。体を動かし汗を流すと、気持ちもスッキリします。

さらに、運動をすることでシェイプアップができ、自分磨きにもつながるため、女性にとっては一石二鳥の趣味だといえるでしょう。スポーツ以外にも、手芸などのクラフトワークや資格試験の勉強なども集中できるため、欲求不満によるモヤモヤを解消できます。

コツは、自分が夢中になれるものを見つけること。そのことだけを考えて没頭できる大好きな趣味を見つけるだけで、性欲発散になりますよ。

テレビを見て笑う

笑うととても元気になれるだけではなく、幸せが寄ってくるとも言います。「笑う角には福来たる」なんていうことわざがあるくらい、笑うことで何もかもがうまくいくような明るい気持ちが湧いてきます。

性欲を発散できずにモヤモヤとした思いに悩んでいる方は、テレビや映画を見て、人目を気にせずに心から思いっきり笑いましょう。大きな声で笑えれば、性欲に悩んでいた自分がバカらしく感じるかも。特に最近笑っていないという方は、ぜひ試してください。

誰かに愚痴る

心を許せる友人知人や姉妹などがいるならば、30代の解消できない性欲について相談してはいかがでしょうか？相手が同世代であれば、「実は私も悩んでいる」とお互いに気持ちを共有できる場合もあります。

性の悩みはデリケートな問題なので、だれかに相談をすることに抵抗を感じる人も多いでしょう。しかし、周りの30代女性はみんな同じ悩みを抱えているかもしれません。

日に日に強くなる性欲に戸惑っている女性もいれば、30代を境に性欲が落ちたパートナーに不満を抱いている女性もいます。中には、セックスをしたいけれど夫に言いだせずにモヤモヤしている女性もいるでしょう。勇気を出して、自分の性欲の悩みをカミングアウトしてはいかがでしょうか？

妄想をする

意外にも実践している女性が多いのが、妄想です。「セックスを妄想する」と聞くとなんだか恥ずかしい気持ちになるでしょうが、30代中頃を境に妄想することが日課となったという女性も多数います。

理想のセックスを妄想したり、自分の性欲が満たされる状況を想像したりと、考え出したから楽しくてキリがありません。妄想はどこでもできますし、お金もかかりません。興味のある方は、今からでもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

30代のセックスレスは社会問題といっても過言ではありません。

毎日仕事でクタクタになって帰宅する男性や、男性と同じくらいバリバリと働いている女性、仕事を持ちながら家事や育児に追われている女性など、ほとんどの人が余裕のない毎日を過ごしており、性欲の問題だけでは片付けられないような事情が複雑に絡み合って、セックスレスを引き起こしています。

30代のセックスレスをなんとか解消したいけれど、何から手をつけていいのかわからないという方や、性欲はあるけれどパートナーが応えてくれないという方のために、最後はセックスレスの解消法をご紹介します。

スキンシップを増やす

30代の女性にありがちなのが、セックスを求めるばかりでスキンシップをおろそかにしているパターンです。30代男性の多くは、セックスよりも、手を握ったり密着してテレビや映画を見るなどの軽いスキンシップを求めている傾向にあります。

それなのに、顔を合わせるたびにセックスを求められたら、嫌になってしまうのも無理はありません。性欲を満たしたい気持ちはわかりますが、まずは落ち着いて、軽いスキンシップを増やすことから始めましょう。

ボディタッチをしてもいいですし、軽く手を握ってもいいでしょう。スキンシップの回数が増え、パートナーからもアクションが増えてから、次のステップに進むのがおすすめです。

性欲を高めるムード作り

性欲が落ちている30代男性には、性欲を高めるムード作りが必要になってきます。自分に置き換えて考えてみましょう。疲れているのに、何かを求められたり強要されたりしたら、イライラするのではないでしょうか？

どのような場面でも、雰囲気作りというのは大切です。なんの前置きもなくいきなりパートナーに愛を語っても、むしろ相手を困惑させてしまうでしょう。一緒にいることができてどれだけ幸せか、どんなにあなたのことを思っているか、などを自然な流れの中で示せば、パートナーもその気になってくれるはずです。

いつもとはちょっと違う雰囲気の場所へ出かけたり、たまにはおしゃれなディナーを楽しんだり、ホテルに泊まったりするのもおすすめです。

刺激的な下着や服

刺激的な服や下着を身につけてアピールするのも、セックスレス解消には有効です。特に、30代になってからおしゃれに関心がなくなってしまったという女性は、いつもと違う雰囲気の服や露出が少し多い服を身にまとうだけで、夫や彼氏の態度をガラリと変えることができるかもしれません。

男性も女性も、異性が思いがけず見せるギャップに弱いものです。長年ともに過ごしてきた女性からいつもと違う雰囲気を感じれば、思いが新たになって、急に夜の生活をしたくなるでしょう。

ただし、あまりにも露出が多すぎるものや刺激的すぎる下着をつけてしまうと、セックスアピールが強すぎて「グイグイ来すぎ…」と敬遠されるおそれもあります。服や下着を使ってパートナーを刺激するときは、加減に気をつけてください。

お互いの本音を話す

セックスレスに悩む30代男女が意外にも見落としている問題が、お互いの本音を話していない、ということです。

パートナーの男性がセックスに興味を失っていることに悩んでいたけれど、話を聞いてみたら、男性側も相手に性欲がないと勘違いしていて積極的に誘わないようにしていた、というケースもあります。

性の悩みは男女間で言い出しづらく、お互いがお互いを思いやるがあまりセックスレスになっている、という話もよく耳にします。もしあなたがセックスレスに悩んでいるのであれば、まずはパートナーに性欲はあるのかどうか尋ねてみてはいかがでしょうか。

思い切って話し合いをしたら、実はすれ違っていただけで本当は同じ気持ちだったと判明するかもしれませんよ。

30代男女の性欲には差がありますが、中にはお互いに本音を言いだせずに、気がついた時にはセックスレスになっている場合もあります。今回ご紹介した30代男女それぞれの悩みと性欲の変化をしっかり確認し、ぜひ愛するパートナーとよい関係を築いてください。

30代以降の男女の性欲の違い

男性と女性とでは、性欲のピークが違うという説があります。同年代の夫婦であれば、これが原因で、セックスレスを招いたりすることもあるようです。『8000人を抱いたエリート校出身AV男優・森林原人のケーススタディで学ぶ 「人生最高のセックス」でもっと気持ちよくなる』（森林原人）には、以下のような記述があります。

「女性の性欲は30歳頃から増していく傾向にあります。体が成熟していくにつれて感度は上がりますから、それだけ性的欲求は強まります。そして、年を取ったことで、以前に比べて恥ずかしがることなく性欲の存在を認めやすくなります。
これは、僕が女性の性欲と長い間向き合ってきた経験からも明らかです。

一方、男性は30歳くらいから精力的な面で衰えていくことからセックスを諦めていく人が現れ始めます。
こういった男女間の性欲のズレが存在します。
同年代同士だと、どうしても男のほうが先に衰えていくことが多いので、セックスレスになりがち。
もちろん、旦那さんが不満をもっているセックスレスもありますが、奥さんが悶々としているセックスレスのほうが多い気がします。

さらに、社会的背景として、女性が性に奔放に振る舞うのは良しとされてませんし、女性が自分の性欲を処理しに行くような風俗店はほとんどありません。女性は、決まったパートナーとしておけという無言の圧力があるのに、そのパートナーが頼りないときたもんだ。さて、どうしましょう？

ですから、セックスを夫婦間の一対一にずーっと閉じ込めておくのは、奇跡に近いものだと思うのです。」

30代以降、一般的に女性は体が成熟し、セックスに対して前向きになるのに対し、男性のほうは衰えが始まります。この「ズレ」を理解しておかないと、お互いに不満が募ってしまうかもしれません。

夫婦のセックスレスの原因

30代の男性は、仕事で一人前だと認められ始める一方で、家庭を顧みる余裕がない場合もあるかもしれません。また、子育て真っ只中の女性は、心身の疲労からセックスする気分になれないこともあるはずです。『ずっとずっと愛し合いたい』（宋美玄）には、以下のような記述があります。

「何が原因で夫とのセックスが途絶えたのか、理由を考えてみても明確な答えが出ない場合も多いものです。
セックスレスの期間を聞かれて、『はっきりしない』『覚えていない』などと答える人の多くが、途絶えた理由も同じくらい曖昧です。

厚生労働科学研究班が実施した『第5回男女の生活と意識に関する調査2010』によると、婚姻関係にある人がセックスに対して積極的になれない理由は、次のような結果となりました。

女性の第1位は『面倒くさい』（26.9％）で、次が『出産後なんとなく』（22.1％）です。
一方、男性は第1位が『仕事で疲れている』（19.7％）で第2位が『出産後なんとなく』（18.9％）。

出産後のことはのちほど詳しく述べることにして、ここで注目したいのは男性の『仕事で疲れている』と女性の『面倒くさい』です。

物理的に疲れている人をどうしたらその気にさせることができるか。そして、女性の『面倒くさい』という理由は、一見投げやりに思えるものの、その裏にある本音は『セックス自体が気持ちよくない』からだろうと思います。

何だかうまくいかなくて、気持ちいいセックスができない。私も経験があるのでわかりますが、そうなったらモチベーションが低下して次第に億劫になってしまうのも仕方ありません。

『疲れ』と『面倒くさい』は、ふたりのセックスの質を上げることでしか解決しません。疲れていてもやりたい、面倒くさいけれど、それを上回る快楽があるからやりたい……そんなセックスにふたりでたどり着いていただきたいです。

逆に、まだたどり着いていないふたりには、開拓する余地があるともいえます。
ふたりで一緒に探求して、セックスの違う次元にいってみませんか。」

30代の男女の場合、仕事や育児で疲れていたり、面倒になったりするのがセックスレスを招く原因になっているようです。これを解消するには、セックスの違う次元を開拓していくしかないでしょう。

＜参考文献＞
『8000人を抱いたエリート校出身AV男優・森林原人のケーススタディで学ぶ 「人生最高のセックス」でもっと気持ちよくなる』（森林原人）
『ずっとずっと愛し合いたい』（宋美玄）