「夫」のことなんて読んでる?正しい呼び方とは
種類が多いと、そのうちのどれを選んでいいのかわからない、と正式な使い方に迷う方もいるでしょう。そこで今回は、夫の正しい呼び方について見ていきましょう。すでに夫がいる人も、これからできる人も、ぜひ参考にしてください。
夫の呼び方で悩む女性は多い?
実は夫の呼び方で悩んでいる女性は少なくありません。彼氏彼女だったころは「うちの彼氏が」や「○○君が」と言っていればよかったのですが、結婚した途端呼び方に困るものです。
たとえ自分が良いと思っても、夫がその呼び方を嫌う場合もあります。逆に夫が望む呼び方はよそよそしく感じられたり、気恥ずかしいことも。途中で変更するのも違和感があるため、結婚した段階できちんと決めておきたいですよね。
他人の夫の呼び方が気になる人は多い
「あの人は自分の夫のことを旦那って呼んでるけどどうかと思う」「ご近所さんの前で○○君と呼ぶのは子どもっぽい」など、他者が夫のことをどう呼ぶかについて気になる人は少なくありません。
特に、「主人」「亭主」といった上下関係のニュアンスを含む呼び方は嫌われる傾向にあります。しかし、すべての場面で適切な呼び方はないのが難しいところですよね。では、どうやって使い分ければよいのでしょうか。
夫の呼び方はTPOで使い分けるべき?
どの呼び方が適切かどうかはTPOによって変わります。たとえば、相手が夫の両親であれば、夫と呼ぶのは変ですよね。一方、恋人時代から二人を知っている友人と話をするときには、「○○君」と呼んでもあまり違和感はないでしょう。
すべての場面で最適な呼び方がない以上、話す相手やその場面によって上手に使い分ける必要があります。では、具体的にTPOによってどうやって夫の呼び方を使い分ければいいのでしょうか。各呼び方の意味や特徴を踏まえて、見ていきましょう。
TPOで使い分ける「夫」の正しい呼び方!
そんな事態にならないように、うまく呼び方を使い分けられるようにしておきましょう。ここでは、一般的に使われる夫の呼び方を4つ紹介し、TPOによる使い分け方を解説します。
親しい人に話すときの呼び方は「旦那」など
相手が友人の場合など、親しい人に話すときは「旦那」と呼ぶケースが多いのではないでしょうか。比較的砕けた表現と言えます。公的な場での使用は向いていないため控えましょう。
また、この言い方には下品な印象を受ける人も少なくありません。なぜなら「ウチの旦那が…」と言い始めたときには大抵悪口が始まるから。その意味でも、親しい人との会話以外では使わないほうがよいでしょう。
ちなみに、自分の夫を「旦那さん」と呼ばれることに違和感を覚える人もいるようです。自分の夫を指しているのか、話している本人の夫を指しているのかわかりづらいためです。また、夫や主人にはさんをつけないのに、旦那にだけ「さん」を付けるのはおかしいという意見もあります。
義父母に話すときの呼び方は「名前さん」
夫の両親と話すときに「夫」や「旦那」を用いるとよそよそしくなるため、名前で呼ぶのが普通です。ただし、呼び捨てはやめましょう。なぜなら、夫の両親に「息子が粗末に扱われている」という印象を与えてしまうためです。同様に、夫は妻の両親の前では、妻のことをさん付けで呼ぶのが普通です。
もちろん、どの呼び方が適切かは義理の両親との距離にもよります。比較的仲が良いのであれば「○○君」やあだ名呼びでもアリかもしれません。ただし、礼儀としては「さん」付けが一般的だと考えておきましょう。
公の場や職場での呼び方は「夫」
夫という呼称は、女性が自身の配偶者を指すうえでもっともオーソドックスな表現です。夫と呼んで間違っている場面はほとんどないため、迷ったらこの表現を使うとよいでしょう。
実際、会社や役所の書類などにも、配偶者のことは「妻」「夫」と書かれていますよね。職場や公的な場面ではもっぱらこの表現が使われているということです。
ただし、公的な場で用いられる分、少し堅苦しい印象を与えることも。友人と話すときには、よそよそしさを避けるために別の呼び方を選んだほうがよいかもしれません。
目上の人に話すときの呼び方は「主人」
夫と並んでよく使われる表現が「主人」です。「うちの主人がお世話になっています」「今主人は外出中です」など、目上の人や相手の素性が分からない電話ではこの表現が好んで使われています。
また、相手の夫を指す場合に「お宅のご主人」と表現することもあります。このことからも、「目上の人」という意味を含んだ言葉と言えますね。その点では「旦那」と同じですが、「主人」のほうが上品で、使える場面が広いです。
「夫」の呼び方…それぞれの意味とは?
「旦那」という呼び方の意味
旦那という言葉には様々な意味があります。妻が夫を指す場合にももちろん使われますし、「お宅の旦那」という風にほかの家の夫を指すこともあります。そのほか、ドラマなどで「旦那様」などと目上の男性を呼ぶ場合にも使われていますよね。つまり、総じて旦那という表現には目上の人という意味合いがあります。
目上の人という意味を含む点では、「主人」も同じです。ただし、主人のほうが上品な表現であるため、相手が親しい人物でない場合は主人と言った方が無難です。
「主人」という呼び方の意味
主人という言葉の意味は、家の主や雇い主などを表します。ペットに対する飼い主が主人に該当しますね。
そのため、旦那という言葉と同様に主従関係を表す言葉と言えます。妻が夫のことを主人と呼んだ場合には、夫のほうが立場が上であると暗に示しているのです。
昨今はこの表現をあまり好まない人も少なくありません。なぜなら、夫と妻は対等という認識が増えてきたからです。男性にも女性にも、主人という言葉に差別的なニュアンスを感じて使用を控える人が増えています。
「夫」という呼び方の意味
旦那や主人が多様な意味を持つ言葉であるのに対して、夫は基本的に配偶者の男性のみを示します。このように誤解の余地がないことも、夫が公的な場面で使われる表現であることの一因でしょう。
「亭主」という呼び方の意味
夫や旦那、主人に比べるとあまり耳にしない表現ですが、亭主という呼び方もあります。亭主関白という言葉があるとおり、夫を指す表現の1つですね。もともとは、その家の主人を表す言葉です。特に、宿屋などの店の主を指す際に使われてきました。
主人よりは旦那に近い使われ方をします。親しい間柄では使われますが、職場で目上の人と話す際や公的な場面では使われません。
妻に質問!「夫」のことどんな呼び方してる?
2人だけの秘密のニックネームがある
「私は恋人の時から、彼のことを『ゆっくん』って呼んでます。もちろん人前ではいいませんよ。でも二人きりの時はずっと恋人気分でいたいですし、彼も私をあだ名で呼んでくれます」(25歳/女性/事務職)
夫や旦那という言い方はあくまで他者と話すときの表現なので、お互いに呼び合うためには向いていません。そのため、お互いに呼ぶときは呼び捨てやニックネーム呼びをしている夫婦が多いようです。
子どもを産んでからずっとパパ
「それまではニックネームで呼んでたんですけど、子供ができてからはすっかりパパママ呼びになっちゃいましたね。ママ友と話すときも、○○君ママとかって、子供の名前にパパママをつけて呼んでますし」(28歳/女性/栄養士)
子どもができると、それまでの夫婦の関係は変わりますよね。その結果として呼び方が変わることも。子供たちが呼ぶのに合わせてパパ、ママと言っていると、夫婦が互いに呼ぶときもその呼び方になりがちです。
ずっと名前で
「うちは付き合いたての頃からずっと名前で呼んでいます。結婚してから結構経ちますけど、変わらないですね。子供たちのことも名前で呼ぶんだから、一番自然でしっくりくる気がします」(36歳/女性/飲料メーカー)
恋人の時から名前で呼んでいると、あまり変わらないケースも多いです。ニックネームだと子供が生まれると気恥ずかしくなりますが、名前呼びだとそれがないからかもしれません。
「ねえ、あなた」など
「本人に直接呼びかける時は『ねぇ』とか『あなた』って言いますね。夫は『おい』とかって言います。お互いに寡黙な性格なので、あまり困ってはいません」(45歳/女性/教師)
少し古い表現だと感じる人も多いのではないでしょうか。自分たちで呼ぶ際にはしっくりこなくても、親や祖父母の世代を見てみると「ああいう感じね」と分かりやすいかもしれませんね。
とうちゃん
「『とーちゃん』とか『あんた』とかですね。雑っぽいかもしれませんが、長いこと一緒にいるとこのくらいがちょうどいいんですよ」(57歳/女性/パート)
長年連れ添った夫婦だからこそなせる業と言えそうです。夫婦として生活する中での呼び方の変化は、その二人の関係の変化を示しているのかもしれませんね。
夫に質問!妻になんて呼び方されたい?
名前で呼んで欲しい
「子供ができてからずっとパパ呼びなんですよ。でも妻にパパって呼ばれるのはなんか違和感ありますよね。普通に名前で呼んでくれればいいのに」(34歳/男性/出版関係)
普通に名前で呼んで欲しいという意見は多くあります。それが一番お互いの距離が近く感じられるからかもしれませんね。
「くん」付けがいいな…
「昔は、彼女のことをちゃん付けで呼んでて、私もくん付けで呼ばれてたんです。ただ、結婚したら自然と消えたというか、そもそもあんまり名前呼ばなくなるんですよね。たまに出かけたりしたときくらいは、またくん付けで呼んで欲しいなーとか思ったりします」(28歳/男性/医療関係)
くん付けは若いころはよいですが、ある程度のいい年齢になるとだんだん恥ずかしくなってくることもあります。ただ、たまに思い出したように呼ぶと、新鮮な気分になれるかもしれませんね。
「あなた」って呼ばれたい
「昔からの憧れだったんです、『あなた」って言われるのが。なんか大人の男女って感じしません?」(27歳/男性/建築業)
名前呼びやくん付けは、家族や友人でもしますよね。しかし、「あなた」という言い方は夫婦でなければしないでしょう。その特別感に憧れる男性もいます。
外では「主人」
「外では『主人』って言われたいです。やっぱり働いて家を支えているっていう自負があるので、我が家の主って思われたいじゃないですか」(45歳/男性/研究職)
妻に自分のことを主人と呼ばれるとプライドがくすぐられて嬉しい、という男性もいます。妻は自分のものであると認識できる支配欲もあるでしょう。
公の場では「夫」で
「公的な場所で妻が僕を指す場合には、ちゃんと『夫』って言って欲しいかな。やっぱり妻がちゃんとした表現を使うべきときに正しい呼称を選べると、鼻が高いので」(26歳/男性/営業職)
人前ではきちんとした表現を使って欲しいという意見も。単に日本語として正しいだけでなく、夫婦関係が対等であることを認識できるのが嬉しいという面もあるでしょう。
子供ができたので「パパ」
「男って、女性と比べると親になったという自覚を持ちにくい生き物だと思うんですよ。でも、パパって呼ばれると自分が親なんだって改めて思います。しっかりしなきゃって気分につながるので、僕は嬉しいですね。妻のことはママって呼びますし、それも一緒に子育てをするパートナーって感じがするので好きです」(30歳/男性/SE)
パパという呼び方を嫌う男性もいる一方、好ましく思う男性もいます。特に、子供が欲しかった男性の場合はその傾向が強いかもしれませんね。
「夫」の呼び方で違和感を覚えてエピソード
もしかしたら、自分が夫を呼ぶ呼び方も周りから見れば風変わりで驚かれているかもしれません。気づかない間に周囲の人に引かれないように、違和感を覚えた夫の呼び方エピソードを見ていきましょう。
関西でもないのに相方?
「自分の旦那のこと『相方』って呼んでいる人がいたんですよ。最初誰のことか分からなくて、『なんかの活動の相方?』って思いました」(27歳/女性/飲食店)
配偶者を相方と呼ぶのは、ここ十数年で始まったことのようです。テレビでお笑い芸人が使っているのが影響しているのかもしれません。また、英語で配偶者を示す言葉である「パートナー」の和訳でもあります。
この呼び方に対しては「なぜストレートに夫や主人と言わないのか?」という意見が目立ちます。一方で、使っている本人は「フラットな言い方だから」と考えているケースが多いようですね。あまりなじみのない呼び方ですから、親しい間柄以外では控えたほうが良いでしょう。
「うちのダーリン」と呼ぶ女性にドン引き
「『ダーリン』はバカップルの典型ですよね。二人きりの時にイチャイチャして呼ぶのは勝手ですけど、いくらなんでも外ではマナー違反というか常識外れでは?自分の妻が外でこれを言ってたらと思うと戦慄しますよ」(29歳/男性/通信関係)
夫のことをダーリンと呼ぶと、周囲にドン引きされそうです。それだけで「常識がないな…」と思われる可能性もあります。もちろん家では何と呼んでも良いですが、他者を不快にさせないマナーとして外では口に出さないようにしましょう。
「うちの」は尻に敷かれている印象
「女性が旦那のことを『うちのが…』って言っているのを見ると『ああ、奥さんの尻に敷かれてるんだろうな』って思います。まあそれが幸か不幸かはまた別でしょうけど」(37歳/男性/自営業)
女性が夫を「うちの」と言っていると、妻のほうが「主人」のような印象を与えますね。ただ、妻が主導権を握っている家庭はうまくいきやすいともいわれるので、結構良い関係なのかもしれません。もちろん、公的な場での使用は控えましょう。
「ツレ」は飲み友達みたい
「男性でも女性でも、自分の配偶者のことをツレって言う人いますよね。お互い好きで一緒にいるというより、腐れ縁で一緒にいるみたいなニュアンスを感じます。文脈によっては夫のことなのかただの飲み友達のことなのか分からないですしね」(32歳/女性/福祉関係)
どちらかというと男性が妻のことをツレと表現するケースが多いですが、逆もあります。いわゆる友達夫婦のような印象を与える呼び方ですね。配偶者を妻や夫と表現するのが気恥ずかしい人に多いようです。
「パパ」って、自分の親?
「若い女性が『うちのパパが』って言ってたら、自分の父親のことを言っているんだろうと思いますよね?でもなんか話がかみ合わないなと思ったら、夫のことを言っていたみたいで。分かりにくいなと思いました」(37歳/男性/公務員)
小さい子供がいると、夫のことをパパと呼ぶケースは多いです。ただし、それを外で言ってしまうと、誰のことを言っているのか分かりづらいことも。特に、話し手に子供がいることを知らない人からは勘違いされるかもしれません。
【番外編】夫は妻をどんな呼び方すればいい?
親しい人に話すときの呼び方は「名前」など
友人など、気心が知れた相手に話すときは、妻のことを名前で呼ぶのが一般的です。中には「嫁」「嫁さん」あるいは「奥さん」と表現する人もいるでしょう。しかし、これらの呼び方は間違っています。
まず、「嫁」とは「息子の妻」のことです。つまり、「うちの嫁」と男性が表現した場合には、すでに結婚した息子がいて、その妻のことを指していることになります。
一方、「奥さん」とは「他人の妻」のことです。「あなたの奥さん」とは言いますが、「私の奥さん」というのは間違いということですね。よく誤用される言葉ですが、親しい間柄の相手であっても言葉の意味を正しく使い分けたほうがスマートでしょう。
義父母に話すときの呼び方は「名前さん」
妻の両親と話す際は、妻の名前をさん付けで呼びましょう。妻が夫を呼ぶ場合と同様に、呼び捨てでは「娘が粗末に扱われている」という印象を義理の両親に与えることになります。
ただ、逆の場合と同じで、義父母との距離が近いのであれば、呼び捨てなどの砕けた表現でも大丈夫かもしれません。相手が誰であれ、お互いの距離感を踏まえたうえで呼び方を選ぶことが大切です。
公の場や職場での呼び方は「妻」
公の場や職場では、正式な表現である「妻」を使いましょう。これは「夫」の対義語ですから、同じような場面で使われるのは納得できますね。
ちなみに、「夫に外でどのように呼ばれたいか」と聞かれて「妻」と答える女性は多いです。最もフラットな印象を与え、夫婦関係に上下関係が混じっていないことが伝わってくるからでしょう。男性は妻の呼び方を決める際は、特に理由がなければ「妻」とすると喜んでもらえるかもしれません。
目上の人に話すときの呼び方は「妻」
妻が夫を呼ぶ場合、目上の人に話す際は「主人」と呼ぶのが一般的です。一方、夫が目上の人と話す際には、妻を「妻」と呼びます。
夫が妻を敬意を込めて表現する場合は「上さん」などの呼び方があります。しかし、「主人」のように職場や目上の人の前で使うべき言葉ではありません。基本的に外で夫が妻を呼ぶ場合は「妻」一択だと考えてよいでしょう。
TPOに応じて夫の呼び方を使い分けよう!
結局どの呼び方が適切なのか、答えを1つに絞るのは困難です。大切なのは、TPOに応じて適切に使い分けること。できるだけ周囲を不快にさせないように、相手との距離感を考えて呼び方を選びましょう。
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