今話題の「VERY妻」とは?
女性が憧れるセレブな主婦のこと
VERY妻とは、光文社の女性誌『VERY』がもとになっている言葉で、この雑誌をお手本にしている妻たちのことを指します。『VERY』に登場する女性たちは、メイクやファッションはもちろんオシャレに決めていて、子供がいても所帯じみてしまうこともなく、女性らしさを忘れません。
また、家事にも手を抜きません。オーガニック野菜でヘルシー料理を手作りします。休日は家族で旅行に出かけます。そんな生活をしているのだから、もちろん夫は高収入のイケている男性であることも大事なポイントです。
女性ならば、そんな生活憧れてしまいますよね。この雑誌をお手本に生活してみたい!と多くの人が感じてしまうでしょう。
ネット上では馬鹿にされることも?
女性なら憧れて当然の雑誌『VERY』ですが、この雑誌をお手本にしているVERY妻たちは、ネット上では実は馬鹿にされることもあります。なぜならば、VERY妻の中には、雑誌に憧れ、身の丈に合わない生活をしている人もいるからです。
また、VERY妻と呼ばれる人たちの中には、自分のセレブな生活を他人に自慢したり、マウンティングしてくる人もいます。そのような行為は他人から見ると不快ですよね。そのため女性から批判を受けてしまうのです。
よく引き合いに出される「MART妻」という存在も
VERY妻を語るときに、よく引き合いに出されるのは「MART妻」という存在です。こちらも光文社の女性誌の『MART』をお手本に生活しているような妻たちを指して言います。
『MART』は『VERY』のようなファッション誌とは違い、主婦のための生活実用情報誌です。そのため、内容は、節約方法や時短テクニックなどになります。どちらの雑誌もターゲットは子育て世代の女性なのですが、内容は大きく違います。
VERY妻は、ママでも自分らしく生きる女性といったイメージですが、MART妻は、ママとして子育てや家事や節約を楽しむといった女性のイメージです。VERY妻とMART妻の違いは後半でも詳しく解説するので、気になる人はぜひ読み進めてみてください。
VERY妻の特徴とは?
美容やオシャレに手を抜かない
子育て世代の主婦は家事や育児に追われ、美容やオシャレはついつい後回しになってしまいがちですよね。しかし、VERY妻は家事や育児もしっかりとこなしつつ、女性らしさも忘れません。もちろん、美容やオシャレにも手を抜きません。
主婦らしいラフな普段着でも、きちんとトレンドを押さえ、ラフになりすぎないように気を使います。カジュアルなジーンズには女性らしいパンプスを合わせたり、女性らしさをきちんと演出するのがVERY妻の特徴です。
またオシャレだけでなく美容にもこだわるVERY妻は、食べるものやスキンケアにも気を使います。
ハイブランドも好き
VERY妻はグッチやセリーヌなどのハイブランドが好きなのも特徴の一つです。ハイブランドが好きでも、全身をハイブランドで固めることは絶対にしません。カジュアルな普段着のワンポイントにハイブランドを合わせてセレブ感を演出します。
例えば、ファストファッションのTシャツとジーンズにハイブランドのアクセサリーとバッグを合わせたりと、さりげなくハイブランドを使うのがVERY妻の特徴です。
食べ物にもこだわる
健康のために食にこだわるのはVERY妻の特徴です。オーガニック食材やハーブなど、オシャレで体によさそうなものは積極的に取り入れます。また、体型維持にもしっかり気を使うVERY妻は、ヘルシーな料理を手作りするのも大好きです。
ママ友とのランチも、近所のファミレスで済ませるということは絶対にありません。広尾や恵比寿へ出向き、オシャレなカフェやレストランで健康的なオーガニック料理でママ友ランチを楽しみます。
ママ名刺を持っている
「ママ名刺」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。実はVERY妻の間では、ママ同士で名刺交換をしあうのです。会社の名刺とは別に、ママ同士で交換するように作られているので、デザインはシンプルなものからオシャレなものまでバリエーションが豊富です。
名刺には自分の名前と連絡先だけでなく、子供の名前も一緒に印刷されています。『VERY』のサイトでママ名刺が作れるので、興味のある人はのぞいてみてくださいね。ただし、ママ名刺は個人情報に関するトラブルが起こった例もあるので注意が必要です。
穏やかで付き合いやすい
VERY妻は穏やかな人が多いのも特徴です。金銭面に余裕があるので落ち着いているというのもあると思いますが、キラキラした生活をしていて自分に自信がある人が多いのも理由の一つでしょう。
また、ハイスペックな夫を持つ人も多く、VERY妻はそんな夫に釣り合うような女性なので、品があり気配りも上手です。
VERY妻に必要な条件(1)
高収入な夫
VERY妻になるには、高収入な夫がいることが条件の一つです。『VERY』で紹介されるような生活を送るとなると、それなりの年収がないと不可能なことはわかりますよね。
VERY妻の世帯年収はおおよそ1,500万円といわれています。生活のほとんどは夫の収入で賄っています。また、VERY妻は共働きであることが前提なので、夫の年収が1,000万円だとするとVERY妻本人も500万円ほどの年収があることになります。
生活をSNSに発信
SNSを使いこなし、自分のライフスタイルを発信するのもVERY妻の特徴です。自分のことだけをSNSにアップするのではなく、妻として母として輝いている自分をSNSで発信していきます。
例えば、子供が作った作品や、子供がくれたお手紙などをSNSにアップしたり、家族のために手作りした料理や、お弁当を投稿したりします。このようにして、母として充実している自分をアピールするのです。
また、時には海外旅行や大好きなハイブランドのアイテムをさりげなく投稿して、母としてだけではなく、一人の女性として輝いている自分をSNSで発信していきます。
どんな場所に住む?
どんな場所に住むかも、VERY妻にとっては大事です。VERY妻が主に住んでいるのは、世田谷区や、目黒区、中央区などです。地価が高い閑静な高級住宅街や、タワーマンションに住んでいます。
このあたりのエリアだと、VERY妻が大好きなオーガニック食材やオシャレな輸入食材が手に入る高級スーパーも近隣にあります。また子供たちのための私立小学校が近所にあるのもポイントです。VERY妻は子育て世代が多いので、都心というだけでなく、子育てに適した場所を好みます。
VERY妻に必要な条件(2)
女性であることを楽しむ
家事や子育てをしっかりとこなしながら、女性であることを楽しむのがVERY妻の条件の一つです。家事や育児が忙しいと、ついつい自分のことは手抜きになってしまう女性は多いですよね。本当はオシャレしたくても、時間がなかったり、お金がなかったり…。しかしVERY妻は、そのような言い訳はせずに、女性としても存分に楽しむのです。
女性としてファッションを楽しむには体型維持も必要ですし、毎日のスキンケアも欠かせません。また、トレンドをしっかりと押さえ、アクセサリーやバッグなど細部までオシャレに気を使っています。
ママ友ランチやオーガニック料理
健康や美にこだわるVERY妻たちは、ママ友とのランチにもこだわります。大事なのは、健康的なオーガニック料理とインスタ映えです。オシャレなカフェやレストランでこだわりのオーガニック食材を使った料理を注文し、食べる前には写真撮影が行われます。
自宅での手料理も手抜きなどはせずに、高級スーパーで買ってきたオーガニック食材やオシャレな輸入食材を使い、健康にもよく、見た目も美しい料理を手作りします。食に関しても手抜きをせずしっかりと向き合うのがVERY妻の条件です。
旦那がイケダン
旦那がイケている「イケダン」であるのも、VERY妻の条件の一つです。高収入で、仕事もバリバリこなし、家事や子育てにも積極的に参加するの夫のことを「イケダン」と言います。見た目もイケメンであることが条件の一つです。
休日には家族のために料理をしたり、掃除も完ぺきにこなします。VERY妻の夫にふさわしく、もちろんファッションにも手を抜きません。オシャレで、性格も穏やかでやさしいのが特徴です。
子供も高スペック
VERY妻本人や夫が高スペックなのはもちろんですが、子供たちも高スペックです。いつも可愛いお洋服を着ていて、ママやパパと同じくオシャレにも気を抜きません。通う学校は有名私立小学校です。私立小学校は誰でも入れるわけではなく、厳しいお受験に勝ち抜いた子供たちだけが入れますよね。
そして、子供たちの習い事は英語やピアノやヴァイオリンです。もちろんしつけやマナーもしっかりと出来ていないといけません。
VERY妻が馬鹿にされがちな理由
やりすぎな女性アピール
ネット上で馬鹿にされてしまう理由の一つに、やりすぎな女性アピールがあります。『VERY』はママでも女性らしく楽しもうといった内容の雑誌です。女性らしさをとても大事にしています。
女性らしくいることはとても素敵なことなのですが、それも度を過ぎると、女性からは反感を買ってしまうものです。また、ママなのに、なぜそこまで女性らしさをアピールするのか理解できないといった意味でも、やりすぎな女性らしさは嫌われてしまうのでしょう。
嫉妬の気持ちから
VERY妻は、一言でいうとセレブ主婦です。セレブのような暮らしをしてみたいけど、実際はそんな暮らしはできないという人が世の中にはたくさんいます。そんな中、SNSなどでセレブで充実した暮らしを発信している人を見ると、羨ましいと感じる女性も多いでしょう。
VERY妻本人には幸せアピールをしているつもりはなくても、見るからに幸せそうなSNS投稿に嫌悪感を抱いてしまう人もいます。そのため、嫉妬の気持ちからVERY妻を批判してしまう人も多少はいるでしょう。
見せかけだけのVERY妻もいる
世の中には本当にセレブで、VERY妻のような暮らしを無理なく送っている人もいるのですが、実は『VERY』の読者層は、世帯年収800万円辺りの人が多いようです。そのため、無理してVERY妻ぶっている人がいるのも事実です。
SNSでは無理してセレブな演出をしていても、実際は生活がカツカツだったり、中には見栄を張るためだけに借金をしてしまうVERY妻もいるんだとか。そうなってくると、憧れよりも哀れに映ってしまうのかもしれません。
このような見せかけだけのVERY妻の存在が知れ渡り、VERY妻という言葉がネット上で馬鹿にされる原因になっているのでしょう。
雑誌の内容自体が批判されている
VERY妻が馬鹿にされる理由の一つに、雑誌の内容自体が批判されているという部分もあります。雑誌『VERY』は、母として、妻として、働く女性としても楽しみたい女性を応援する雑誌なのですが、「女性らしく」といった言葉や、「母として」といった言葉が多く、読んでいて鬱陶しく感じてしまう人もいるようです。
ファッション誌なので、単純にファッションについて知りたいと思って手に取っても、「女性らしさ」「母として」などの言葉が並んでいると、「こうであるべき」という特定の価値観を植え付けられているような気持ちになってしまいます。
また、日々の生活に疲れている主婦たちの中には、『VERY』を読むことで劣等感を感じてしまう人もいるようです。そのため『VERY』を好んで読んでいるVERY妻たちが、批判の対象になってしまっているのでしょう。
VERY妻とMART妻の違いとは?
生活に対する価値観の違い
MART妻とVERY妻の違いの一つは、生活に対する価値観の違いです。VERY妻は誰もが憧れるようなキラキラした毎日を送っていますが、MART主婦は現実的でささやかな生活を送っています。
VERY妻が、母であり妻でありながらも自分の人生をしっかり楽しむ女性であるのに対し、MART妻は、母であることや妻であること、主婦であること自体を楽しんでいる部分があります。どちらが良い悪いというのではなく、どちらも素敵な価値観ですが、そのあたりに根本的な違いがあるようです。
好むファッションの違い
続いては、好むファッションの違いを見ていきましょう。VERY妻とMART妻はファッションにも大きな違いがあります。
VERY妻は、ここまで解説してきたように、オシャレに手を抜きません。トレンドにも敏感で常に完璧です。使っているアイテムは、ユニクロなどのプチプラアイテムから、ハイブランドのアイテムまで様々です。そして、大事なのは女性らしさを忘れないことです。
それに対してMART妻は、VERY妻ほどファッションにはこだわりません。どちらかというと生活や節約のほうに重点を置いているので、ファッションにはそれほどお金はかけないし、ジーンズにスニーカーなどのカジュアルな服装がメインです。
生活環境の違い
VERY妻とMART妻には、生活環境にも大きな違いがあります。まず住んでいるところですが、VERY妻は都心の地価の高い場所に住んでいるのに対し、MART妻は郊外の新興住宅地などに住んでいます。
食べている食材も、VERY妻は高級スーパーでオーガニック食材を購入して食べているのに対し、MART妻は大型スーパーを賢く使い、安い食材を上手に使いこなしています。
また、MART妻は家具や雑貨も実用性を重視し、IKEAやニトリなどの低価格な店舗でオシャレなアイテムを探し出し、お金をかけずにインテリアなどを楽しんでいます。
VERY妻になるのは難しい?
イケメンで高収入な夫を探すのがまず困難
VERY妻になるには、高収入でイケメンの男性と結婚する必要があります。しかし、高収入でイケメンの男性を探すのは困難でしょう。VERY妻の世帯年収は1,500万円と言いましたが、年収1,000万円から1,500万円を稼いでいる男性は、日本では全体の5%弱なんです。
実際に『VERY』を読んでいる読者層の世帯年収も800万円程です。そうすると、VERY妻に憧れていても、実際にVERYで紹介されるような暮らしをできている人は案外少ないのかもしれません。
高級住宅地やタワーマンションに住み、子供を私立小学校に入れるところまではできたとしても、自分らしさを楽しむ余裕はなくなってしまうかもしれませんね。
常に完璧を目指す必要があり気が抜けない
VERY妻は、母であり、妻であり、さらに女性としての人生も楽しんでいます。女性としての人生を楽しむことは絶対必要な条件なので、なかなか気を抜くことはできません。家事や育児も完ぺきにこなし、女性らしさも忘れずにいるなんて、いくらお金に余裕があったとしても、その時点で疲れてしまうような気がしませんか?
VERY妻は常に完璧を目指す必要があり、気が抜けません。周りの目もありますし、いつでも完璧でなくてはなりません。そのためには、パワフルな肉体や前向きな気持ちが必要になってきます。
VERY妻にも格差がある
お金さえあればセレブな生活ができるはずだ、と感じる人も多いでしょう。しかし、VERY妻にも格差があるのです。VERY妻の周りには同じくVERY妻がいるものです。そのような環境で生活していると、ついつい周りと自分を比べてしまうもの。
子供はいるのかいないのか、海外旅行は年に何回行くのか、夫の職業は何なのかなどで、格差が生まれてしまいます。そうなると、どちらが上でどちらが下なのかを意識してしまうようになるんですね。
また、これらだけではなく、専業主婦なのか共働きなのかなども格差の対象になります。最近では自分で起業するVERY妻たちも増えてきて、成功しているかどうかも大切になってきます。
実はVERY妻も楽ではない!
結局は、こうであるべきという特定の価値観に縛られずに、自分らしく生きるのが一番いいのかもしれません。もちろんVERY妻のような生き方も素敵ですし、主婦を楽しむMART妻のような生き方も素敵ですよね。無理せずにどちらともの良いところを取り入れつつ、自分らしくいられるのが一番素敵なのかもしれませんね。
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