平安美人の特徴《内面編》
美しい声
平安時代の女性は、家族以外に顔を見られることはほとんどなかったそうです。家族以外の人とは簾ごしに話すことがほとんどだったため、声の印象が重要だったのでしょう。
現代でも、声や話し方の美しい女性と電話で話してると、どのような女性なのだろうと想像してしまいます。「素敵な女性なのだろう」と声だけで判断してしまう人も多いでしょう。
声が女性の印象のほとんどを決めてしまう平安時代では、「美しい声」が美人の条件として欠かせないものだったと想像できます。
教養があり頭がいい
平安時代では、男女が出会ってから、二人でどこかに出かけることはあり得ませんでした。直接顔を見ることも、肌に触れることもほぼなかったのです。そうなると、簾ごしにする会話が唯一のコミュニケーションとなるのは想像に難くないですね。
平安美人は、会話だけで男性に魅力を感じてもらわなければならないため、教養を身につけようと勉学に励んだそうです。文字が読めたり、和歌を上手に詠んだりすることで、教養のある頭の良い女性であることをアピールしていたのですね。
控えめ
男女雇用機会均等法が施行されて以来、現代では女性の社会進出が盛んになり、女性が自己主張することは珍しくなくなりました。女性も男性と同じように、自由に人生を歩むことは、現代の常識ですよね。
しかし、平安時代の女性は、自分の意思を貫いたり主張したりすることで、「はしたない女性」というレッテルを貼られたようです。
見た目の美しさだけではなく、男性より前に出ず、男性を献身的に支えるという「控えめで奥ゆかしい内面」を求められる時代だったと言えるでしょう。
良い香りがする
平安時代は入浴する習慣がなく、蒸し風呂に入って垢をこすり落とす程度で、体臭がきつかったと言われています。当時の平安美人は、その体臭をごまかすために、お香を焚いていたそうです。
平安時代の貴族の女性たちは、みな十二単を羽織り、同じ黒髪ロング、同じメイクと、個性があまりありませんでした。しかし、お香は自分の好みに調合することができ、自分らしさを出せる方法でもあったのでしょう。
照明のない平安時代に、当時の男性が、間違えることなくお目当ての女性に近づけたのは、このお香のにおいの影響もあると言われています。調合している分、個性が出るのですから、それは決して大げさな話ではないのかもしれませんね。
無表情
現代の女性は、自由に感情を表現することが許されています。大きな声で笑い、人前でも泣き、怒る自由がありますね。しかし、平安時代の女性は表情を大きく変えることで「はしたない」とされる傾向にあったようです。
さらに、厚く塗った白粉などのメイクが、表情を動かすことによって、ヨレたり、取れたりすることを防いでいたとも言われています。
そういえば、能面は真っ白な肌で無表情ですね。平安時代の女性は、能面のように肌を白く塗り、無表情でいたのでしょう。
琴が弾ける
文字や和歌以外にも、琴が弾ける教養のある女性は、とても才能豊かな女性だと思われていました。古典文学の中でも、男性は笛を吹き、女性は琴を弾いている場面が多く存在しますね。
当時の貴族は楽器で交流する機会も多く、楽器ができる男女が集まると、演奏会を開いて楽しむこともあったようです。
現代でも、楽器ができると合奏ができますし、同じ音楽が好きな男女は気が合うことも珍しくありません。音楽が人と人との心をつないだのは、平安時代も同じだったのでしょうね。
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