「人たらし」って一体どういう意味?
周りから好かれる人を指す言葉
人たらしとは、周りから好かれる人を指す言葉です。コミュニケーション能力が高く、いろんな人から愛されたりかわいがられる人のことを言います。基本的には、ポジティブな褒め言葉として使われているでしょう。
本来はネガティブな意味の言葉?
例えば、「人たらし」と似たような言葉で、「女たらし」という言葉を聞いたことがありませんか?こちらは「女性を甘い言葉でたぶらかしもてあそぶ人」のことを指しており、いい意味で使われてはいませんよね。実は「人たらし」も、「女たらし」のように、人をもてあそんでたぶらかすという、ネガティブな意味で使われていました。
「人たらし」がネガティブな言葉だった名残は、漢字にも残っています。人たらしは漢字で書くと、「人誑し」と書きます。この「誑し」という言葉には、「たぶらかす」という意味があり、やはり人の厚意を利用するような、悪意のある言葉として使われていました。
歴史的偉人にも人たらしがいた!
実は日本を作り上げた偉人の中にも、人たらしと呼ばれる人がいました。その代表が「豊臣秀吉」です。
有名なエピソードに、寒い中、織田信長の草履を懐で暖めており、信長が履くときに冷たくないようにしていたというものがあります。こうした細かな気配りを、織田信長はたいそう気に入っていました。なので、豊臣秀吉は農民の出でありながら、教科書に載るほどえらくなるという、大出世を果たしています。