泣きたい時は我慢しなくていい!泣くことの効果と泣きたい時の対処法

泣きたい時は我慢しなくていい!泣くことの効果と泣きたい時の対処法

大人になると、泣きたいけど泣けない状況が増えていきます。しかし、泣くことにはストレス発散効果やリラックス効果があると言われており、大人こそ、泣くことが必要なのです。そこで今回は、泣くことの効果や、思い切り泣く方法、恋愛で泣きたいほどつらい時の対処法を紹介します。泣きたいときにオススメの映画や小説も必見です。


泣きたい時ちゃんと泣いていますか?

あなたは、泣きたい時にちゃんと泣いていますか?苦しい気持ちを押し殺して、溢れそうな涙をなかったことにしていませんか?

子供の頃には自然に涙を流せていたのに、大人になるにつれて、私たちは簡単に涙を流すことが許されなくなっていきます。許されているのに泣くことができない人さえいます。けれど、本当は、泣きたい時にはちゃんと泣かなくてはいけないのです。

「泣くのはずるいこと」「泣いてしまったら弱い人間だと思われる」そう感じている人も多くいるでしょう。大人になると、社会の中でいろいろなしがらみが生じます。その中で生きていかなければいけない私たちにとって、「大人は泣かないこと」がルールのようになってしまうのかもしれません。

大人は泣くことを我慢しがち


大人になると、「どうしようもなく辛くて涙がこぼれそう…。でも泣いてはいけない」と無意識に泣くことを我慢するようになります。たとえ周りから「泣くな」と言われていなくても、つい涙をこらえてしまっていませんか?

けれど、泣くことを我慢しようとする一方で、大人になってから涙もろくなったと感じることもあるでしょう。

大人になると、自分の感情を整理するのが上手になって、感じたことを喜びや悲しみなどの感情に落とし込みやすくなります。様々な経験を積むことで、人や状況に対する共感力も高まり、感情を動かされやすくもなるのです。

涙もろくなっているところに、泣くのを我慢しようとする力が加わると、自分の感情を無理に抑圧しようとする状況が生まれます。すると、ただ悲しみや辛さを感じている時よりも、何段階も苦しい状態に追い込まれてしまうのです。

つまり、大人だからこそ、泣くことを我慢してはいけないのです。

「涙活(るいかつ)」をする人も!


泣くことにはさまざまな良い効果があると言われています。涙が流れるのは生理現象ですが、意図的に涙を流すことでストレス解消を図る「涙活(るいかつ)」という活動が注目を集めているのです。

「涙活」には、一人で映画鑑賞や読書をして涙を流したり、あるいは「涙活イベント」という大人数で涙を流す行事に参加したりと、さまざまな形態があります。

なぜこのような活動が注目を集めているのでしょうか。それは、私たちの生きる社会がストレスに溢れていると同時に、私たちがストレスによって感情を抑圧されているためでしょう。言いたいことが言えず、素直になれない日々の些細な抑圧が、ストレスとして蓄積されていきます。

そして、泣くことは、そうしたストレスを解消する方法の一つなのです。抑圧された感情を解放するために、「涙活」という形で意図的に涙を流そうとする人がたくさんいます。

「泣きたいとき」は「泣かなければいけないとき」かも


「人前で泣くのは恥ずかしい」「いい大人が泣くなんてみっともない」そんな気持ちから、私たちは泣くことを恥ずかしいと感じて、無理に笑ったり、平気なふりをしてしまっています。けれど、涙を流すことは少しも恥ずかしいことではありません。

もしもあなたが「涙が出そう」と感じたり、どうしようも泣きたくなる状況があったとしたら、それは心のSOSだと考えてみてください。自分自身で抑え込んでしまって、見えなくなっていたストレスや苦痛に限界がきているのかもしれません。

この記事では、泣きたい時に我慢しないために、泣くことの効果や泣きたい時の対処法などを解説していきます。後半では泣ける映画や小説なども紹介しますので、「涙活」に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

みんなが泣きたいと思う瞬間

私たちは、どんな時に「泣きたい」と思うのでしょうか。私たちは、それぞれ違う環境で毎日生きていますが、「泣きたい」と思うほど辛い状況は、ある程度似通っていることもあります。

具体的に「これが辛い」と感じる時もあれば、何か一つというより様々な状況や不幸が重なって「辛い」と感じることもあるでしょう。

「こんなことで悩むなんて自分は弱い人間だ」と考えても、意味はありません。私たちはみんな違う人間なのですから、心の強さや物事に対する向き合い方は違って当然。あなたにとって泣きたいほど辛いことは、誰が何と言おうと辛いことなのです。

色々上手くいかなくて辛いとき


「前日に彼女と喧嘩して、寝不足のまま会社へ行ったらミスを連発してしまった。社会人として不甲斐なくて、残業をしている時に思わず『何やっているんだろう』と涙が出そうになったことがある」(25歳/男性/営業職)

具体的に「これがつらい」という状況がなくても、「泣きたい」と感じることは多々あるでしょう。例えば、仕事でミスが重なった日に友達や恋人とも喧嘩をしてしまったり、心底疲れている日に限って家族から無理を言われたり。

自分に起きた一つひとつの出来事には関連がなくても、それらに向き合うのは自分ひとりです。悪いことが起きた後に、何事もなかったかのように次に進むことは難しいですよね。だからこそ、悪いことは連鎖してしまうことが往往にしてあります。

心底疲れている時


「勤務が連続してまともに休みが取れない時に、フラフラの状態で電車に乗っていると、不意に涙が出そうになる。泣きたいけれど、人前なのでグッとこらえます」(31歳/女性/介護職)

体が疲れ切ってしまうと、心の元気もなくなってしまいます。社会人になると休みたくても休めない状況が続いて、年齢を重ねれば重ねるほど責任を伴うようにもなりますよね。日々の生活に摩耗されて、ついつい涙が出てしまうこともあるのです。

人間関係でトラブルが起きたとき


「職場の先輩に目をつけられて、私だけ必要以上にミスを指摘されたり、嫌みを言われたりする。以前、とくに強い口調で叱られた時には、そんなつもりはなかったのに、これまでの感情が溢れて涙が止まらなくなってしまった」(22歳/女性/フリーター)

社会で生きていく中で、人との関わりは多くの人にとって避けては通れないものです。そして、人間関係は多くの人の悩みの元でもあります。

「この人がいやだな」「苦手だから関わりたくない」と感じていても、それが職場の人や家族・親戚である場合には、関わらざるを得ない場合も多々ありますよね。根本的な解決が難しい人間関係のトラブルを抱えている人は、深刻な状況も生まれやすいでしょう。

そんな状況で追い込まれると、人は「泣きたい」と感じてしまうのです。

仕事の悩みを抱えている時


「納得のいく企画が出せなくて、なんどもなんどもやり直しをしている時には、悔しいのか悲しいのか、泣きたくなる時がある。同僚には言えないけれど、深夜に仕事しながら泣いたこともありますね」(26歳/男性/広告代理店)

仕事で思うようにいかないことや、納得のいかないことがある時に、思わず涙が出そうになったり「泣きたい」と感じることもあります。これは、社会に出て仕事をしている大人だからこそ抱く感情かもしれませんね。

この場合には、悲しかったり辛かったりするだけではなく、思い通りにならないことに対する悔しさや、自分に対する不甲斐なさなども重なって、思わず涙を流してしまうようです。

家族の問題に直面している時


「昨年、両親が熟年離婚することになって、さらに父にはすでに新しい家族がいるらしく、一人残され、歳をとった母親の涙をみて、自分も涙が止まりませんでした。今も、母親のことを思うと胸が痛みます」(38歳/男性/自営業)

家族は、生まれてからずっと関わり続けてきた共同体の一つであり、唯一の血の繋がりを持った関係です。その家族の問題に直面すると、私たちはいやでも感情を揺さぶられてしまいますよね。

世の中には、様々な家族問題を抱える人がいます。家族と仲の良い人もあれば、家族と不仲であったり、もう何年も家族に会っていない人もいるでしょう。親からひどい言葉を投げかけられた人もいれば、子供から罵られて辛い経験をした人もいるかもしれません。

家族問題は、心の根底に強く影響するため、他の問題に比べても、強く「泣きたい」と感じることがあるようです。

泣きたい時に泣かないのはなぜ?

大人は泣くのを我慢してしまうと話しました。では、なぜ私たち大人は泣きたい時に泣かないのでしょうか。なぜ「泣いてはいけない」と無意識に考えてしまうのでしょうか。

周りの人にバレると迷惑をかけるから


日本人は、良くも悪くも、周囲の目や他人から見た自分を強く意識してしまう特徴があります。大人になるとその傾向はますます強くなり、「他人に迷惑をかけてはいけない」という思考が働くようにもなるのです。

そうした思考回路になると、「泣いていたら気を遣わせてしまう」「泣いていたら、じろじろ見られてしまう」と考えて、とくに人前で泣くことを恐れてしまうのではないでしょうか。

確かに、大勢の人の前で泣くことは、必ずしも良いことだとは限りません。そのことで、あなた自身が悪影響を受ける可能性があるからです。だからと言って、泣くことが一概に周りに迷惑をかけるとも限りません。

周りは、あなたが辛い思いをしていることや、あなたが置かれている状況に気づいていないだけかもしれません。涙を見せることで、それに気づき、あなたを手助けしてくれる存在になる可能性もあるのです。ですから、必要以上に「迷惑をかける」と考えるのはやめましょう。

泣いたら負けだと思っている


泣きたいのに泣かない人の中には、「泣いたら負けだ」というプライドを持っている人もいます。ですが、そのプライドは必要でしょうか?そのプライドによって、あなたの気持ちが少しでも楽になることはあるのでしょうか?

中には、泣かない強い自分でいることに自信を感じたり、強みだと思う人もいるかもしれません。それはそれで良いのですが、「泣いたら負け」というのは、まるで泣くことを悪いことだと捉えているようにも聞こえますよね。

泣くことは決して悪いことではありませんし、泣くことに勝ちも負けもないのです。泣きたい時には、無理に押さえ込もうとしないことの方が必要でしょう。

「自分は大丈夫」と思い込んでいるから


ちょっと泣きたいことがあっても、「自分は大丈夫」「ちょっと辛いけど平気」と考えてしまう人は、泣きたい時に泣かないことが多いようです。

ですが、普段明るく振る舞っていたり、「自分は強い」と考えている人こそ、泣かないことで自分を追い詰めてしまう危険性があります。

それは、いつか大丈夫だと思えなくなる時が来た時に、ダムが決壊するように、感情が一気に溢れ出してコントロールできなくなってしまうからです。

人は誰でも「つらい」「悲しい」という気持ちを溜め込んでしまいます。だからこそ、泣きたいと感じた時に泣くことで、少しずつ辛さや悲しみを緩和していく必要があります。

気持ちが浮上しなくなることを恐れているから


泣きたいと感じた時には、「少し気持ちが弱っている」「普段よりも弱気になっている」と自分のことを再認識することになります。そうすると、弱っている自分を認めることや受け入れることが怖くなることがあるのです。

泣いたり落ち込んだりすることで、自分の感情や気分が下降したまま浮上しなくなることを恐れて、「泣かない」という選択肢をとってしまうことがあります。

ですが、泣きたいと感じた時に泣くことは、気持ちを沈ませてしまうどころか、かえって気分をリフレッシュさせてくれたり、ポジティブな考えへと導いてくれることもあるのです。

泣くことで、溜め込んでいたストレスや感情が一時的にでも解放されると、冷静になれたり、どうしようもなくモヤモヤしていた感情を整理することができます。

泣きたい時に泣くことで得られる効果

「泣きたい時に泣くことは、良いことである」と説明してきましたが、次はさらに具体的に話を進めてみましょう。そもそも、泣くことにはどのような効果があるのでしょうか。

泣きたい時に泣けない人も、実際に良い効果があるとわかれば、泣くことに対する否定的な姿勢が少しは緩和されるかもしれません。

ストレス発散ができる


人は、感情がたかぶって涙が流れると、脳や各器官からさまざまなホルモンが分泌されます。その影響によって最も効果が表れるのが、ストレス解消効果です。

メカニズムとしては、まず涙が流れると同時に、ストレスの原因となるホルモンが体外に排出されていきます。これだけでもストレス解消効果がありますが、同時に脳内モルヒネとも呼ばれる「エンドルフィン」によって、ストレスによる苦痛が和らぐとも言われているのです。

辛いことがあったとき、「思いっきり泣いたらスッキリした」「前向きな気持ちになれた」という経験をしたことはありませんか?それは、泣くことによってストレスが解消されたからに他なりません。

気持ちがスッキリして前向きになれる


泣くことにはストレス解消効果があると言いましたが、それによって気持ちがスッキリしたり、前向きになれることが多々あります。涙を流すことによって、身体を落ち着かせる機能をもつ副交感神経が活性化し、リラックス効果を得ることができると言われているのです。

そもそも、なぜストレスは溜まってしまうのでしょうか。私たちは日々の生活の中で緊張したりストレスに晒されると、交感神経が活発化します。交感神経とは、身体の各器官に指令をだす自律神経系の中にある神経のことです。

交感神経が緊張状態に陥った場合には、その緊張を解くために、今度は副交感神経を活発化させる必要があります。副交感神経の活性化には睡眠も効果がありますが、泣くことにも同等の効果があると言われています。

抑えていた感情を解放することができる


泣きたい時に泣くことは、抑えていた自分の感情を解放することにもつながります。泣くことには、ホルモンや自律神経系の観点からもさまざまな効果がありますが、それらの効果を高める鍵となるのが、「感情が動いているかどうか」なのです。

たとえば、目にゴミが入ったり、目に痛みを感じた時に流す涙には、ストレス解消効果やリラックス効果などはあまり期待できないとされています。それ以上に、感情がふと動いたときや、泣きたいと感じたときに流す涙には、高い効果が見込まれているようです。

心と体の緊張がほぐれる


涙を流すことは、心と身体の緊張をほぐし、リラックスさせる効果をもちます。「泣いてはいけない」「我慢しなければ」と考えている状態は、感情や涙を無理に押さえつけている状態です。そのため、自然と緊張状態がつづき、必要以上に疲弊してしまいます。

緊張状態が続くと、何もしていなくても疲れてしまったり、物事の変化に対して心が追いつかなくなってしまうことがあります。その結果、さらに心にも体にも無理を強いることになるので、ストレスが蓄積しやすくなってしまうのです。

泣きたいと感じた時に泣くことが大切な理由は、緊張状態をこまめに解き、心と身体を少しでもリラックスした状態に保つことが、身体の健康にも精神衛生上も良いと考えられているからだといえます。

泣きたい時に思いきり泣く方法

「泣きたい時に思いきり泣けない」「大人になってから、号泣できなくなった」という人のために、次は泣きたい時に思いきり泣く方法をいくつかご紹介します。

泣きやすい方法は人によって違いますし、泣いた後にネガティブな気持ちが残ってしまう方法も中にはあるかもしれません。自分に合いそうなやり方を試してみてください。

感動もの・悲劇ものの映画を観る


「泣きたい!でも自然と泣くのは難しい」そんな人に最もおすすめなのは、泣ける映画を見ることです。世の中には、嗚咽が漏れるほど号泣できる映画が多くあるので、その力を借りて涙を流してスッキリしてしまうのも方法の一つです。

とくに、泣くという行為でストレス発散やリラックス効果を期待する場合には、ポジティブな涙を流すことが効果的だと言われています。

ポシティブな涙とは、例えば他人の経験や苦しい境遇などに共感して流す涙や、感動の涙のことをさします。一方でネガティブな涙とは、怒りや悔しさから流す涙のことです。

映画を見る際には、ほとんどの場合が共感して涙を流す場合が多いので、悲劇ものが苦手でなければ、感動もの、悲劇もののどちらを選んでも良いでしょう。

お風呂など1人になれる場所で泣く


泣きたい時に思いきり泣くためには、まずそのための環境を整えることも重要ですよね。大人になると人の目が気になり、「泣きたいと思っても、周りに人がいると涙が引っ込んでしまう」と感じる人もいるでしょう。

その場合には、お風呂であったり自分の部屋であったり、誰の目も気にせずに泣ける環境に身を置くことも方法の一つです。誰にも邪魔されないとわかっていれば、心置きなく涙を流すことができます。

家族や恋人と同居していて、一人になれる状況がなかなか作れない人は、外泊したり、カラオケボックスや漫画喫茶などの個室を利用する方法もあります。

泣きたい気持ちを煽る音楽を聴く


世の中にはたくさんの種類の音楽が溢れていますよね。ポップなメロディで明るい気持ちにさせてくれる音楽もあれば、アップテンポでドライブが楽しくなるようなノリノリの曲もあります。音楽の力によって、元気付けられたり、気持ちを落ち着かせることもできるのです。

泣きたいと感じた時には、そうした音楽の力を借りることもできます。「泣ける曲」「切ないメロディー」を聞いていると、知らず知らずのうちに感情が揺さぶれ、泣きたい感情が増幅していくはず。

メロディだけではなく、共感できたり自分の過去の経験を思い出すような歌詞を頭に入れながら音楽を聞くと、さらに泣きやすくなるでしょう。

辛かった経験を振り返ってみる


辛い経験を振り返ることは、現実や過去と向き合う行為のひとつでもあります。なので、泣きたいから泣くと言うよりは、泣きたいかどうかにかかわらず、涙が思わず溢れてしまうことになるかもしれません。

ですが、そもそも泣きたいと感じるのは、辛い経験や苦しい状況に陥ってしまったために違いありません。「なぜ泣きたい気持ちになるのか」という根本の問題に向き合うことで、心から思いきり泣くことができるのです。

ただし、まだ問題と向き合う心の準備ができていなかったり、ネガティブな感情に支配されすぎてしまいそうな場合は、この方法はあまりおすすめしません。なぜなら、泣いた後にも、後味の悪さが残ってしまう可能性があるからです。

友達に相談して、泣きたい気持ちを打ち明ける


感情が動かされて泣いたり、抑圧されていた感情を解き放って涙を流すことには、ストレス解消効果があるとお話しました。その効果をさらに高めてくれるのが、人前で泣くことなのです。

誰にでも我慢していることがあり、大人は泣くことをこらえなければいけない場面を多く抱えています。そうした状況下で、誰かの前で涙を見せることは、大きなストレスの発散効果を生むことになります。

ですが、知らない人の前で泣いたり、不特定多数の人の前で突然涙を流すのは、なかなか難しいですよね。なので、最初は信頼のできる相手の前で、心の内を打ち明けてみてください。思いきり泣くことができれば、あなたの心は今よりもずっと軽くなるはずです。

泣きたい時におすすめの映画

意図的に涙を流すことで、ストレス解消効果を得るための活動が「涙活」です。そして、涙活の代表的な方法が、映画をみて泣くことです。

「泣きたい」と思っても、泣くきっかけになるような出来事は、日常ではなかなか起きないですよね。そんな時には、映画の力を借りて、思いきり泣いてしまいましょう。

映画は、自分の経験と照らし合わせて感情移入することもできますし、あくまでも作品として一定の距離を置いて鑑賞することもできるので、涙活にはぴったりなのです。

では、さっそく泣きたい時におすすめの映画をみていきましょう。

「ライフ・イズ・ビューティフル」


第二次世界大戦中のユダヤ人迫害を、ユダヤ系イタリア人家族の視点で描いた不朽の名作。強制収容所で、死と隣合わせになりながらも、過酷な状況を共に乗り越えようとする父と子の姿を描いた感動の作品です。

監督と脚本も務めた主演のロベルト・ベニーニは「イタリアのチャップリン」と呼ばれ、ユーモアと哀しみをあわせもった演技力を絶賛されています。カンヌ映画祭では審査員グランプリにも選ばれ、同年にはアカデミー賞で主演男優賞も受賞するなど、国際的にも高い評価を得ました。

理不尽な状況に陥りながらも、息子を最後まで守ろうとする父親の明るくも必死な姿に胸を打たれます。ユダヤ人迫害は大虐殺事件でもあり、題材は重く暗いものですが、そうした中でも「人生は美しい」と強く生き抜く姿に涙が止まらないでしょう。

「グリーンマイル」


スティーヴン・キング原作の本作は、アメリカ南部の死刑囚舎房を舞台に、不思議な力を持った大男の黒人死刑囚と看守たちの心の交流を描いたものです。

トム・ハンクス演ずるポールは、看守として毎日仕事をしていますが、ある日幼女を虐殺した罪である死刑囚が収容されます。ですが、その死刑囚と交流を深めるうちに、看守たちは死刑囚の罪を疑問視するようになり、信じられないような奇跡を目にしていくお話です。

ショッキングなシーンもあり、見終わった後には思わず脱力してしまう人もいるかもしれません。ですが、間違いなく、涙なしには見られない映画の代表格と言えるでしょう。

「この世界の片隅に」


第二次世界大戦下の日本を描いたこのアニメーション映画は、戦争中でも淡々と日々の暮らしを営む「普通の人たち」の視点から戦争や原爆に焦点をあてた作品として、口コミで話題が広がり有名になった映画です。

主人公のすずは、軍艦の母港として栄えていた広島の呉へ嫁ぎます。何もわからないながら質素に、日々のささやかな幸せを噛み締めて暮らしていました。しかし、戦争が佳境に差し掛かるに連れて、大切なものがどんどん失われていき…。

映画の雰囲気や主人公のすずの「のほほん」とした雰囲気とは裏腹に、テーマはしっかりと戦争そのものを捉えています。すず自身が泣きたい感情を爆発させるシーンもあり、見ているこちらも思わず涙が溢れてしまう、そんな映画です。

「星になった少年」


映画「誰も知らない」で、第57回カンヌ映画祭最優秀男優賞を日本人初、そして史上最年少でを受賞した柳楽優弥が、次に主演した作品が本作です。

日本人初の象使いとなるため、一人異国の地で学びながらも、20歳で急逝した主人公の坂本哲夢。日本にも像の楽園を作りたいと願った彼の、20年の短く儚い日々が描写されています。

「星になった少年」は、最後の展開もさることながら音楽も素晴らしく、自然と涙を誘われる映画になっています。

泣きたい時のおすすめの小説

次に、泣きたい時におすすめの小説をご紹介していきます。

映画に比べると、普段本を読まない方には抵抗があるかもしれませんが、頭の中で想像して物語を読み進めることになるので、映画よりも感情移入がしやすいかもしれません。

『優しい死神の飼い方』(知念実希人/著)


犬の姿を借りて、地上に舞い降りた死神のレオ。彼が行く先は、古い洋館を改装したホスピス「丘の上病院」。ゴールデンレトリーバーとなってホスピスに住み始めたレオが、ホスピス患者のこの世の「未練」を解き明かしていくお話。

死神でありながらも、犬の姿をしたすこし天然なレオに癒された、と感じる読者も多く、「死」をテーマにしながらも、優しくほっこりした気分になることができる作品です。

『西の魔女が死んだ』(梨木香歩/著)


中学に進んで、学校に行けなくなってしまった主人公のまい。まいは、季節が初夏にかわる1ヶ月の間だけ、ママのママである「西の魔女」のもとで過ごすことに。西の魔女との約束はたった一つだけ。それは、なんでも自分で決めること。

中学生のまいは、学校に行けなくなり、英国人の祖母のもとに預けられることになります。日々の生活の中から、人生にとって大切なこと、自分にとっての幸せなど、生きていく上で希望となることを教わりながら、まいが自らの生活を取り戻していくお話です。

「西の魔女」ことおばあちゃんの深い愛情や、まいの素直ながらも中学生らしい心の動きに思わず共感し、ときにポロリと涙が出てしまうでしょう。

『君の膵臓をたべたい』(住野よる/著)


主人公である「僕」が病院で偶然拾った「共病文庫」というタイトルの文庫本。その持ち主である少女は、膵臓の病気を患っており、もう余命が長くないと知ることに。そのことをきっかけに、僕は少女の「死ぬ前にやりたいこと」に付き合うことになって…。

主人公と少女は性格が正反対で、考え方も異なります。でも、だからこそ補い合って信頼を深めていく2人が眩しいと同時に、過ごせる時間が限られていることへの切なさから、終盤は涙なしには読み進めることができません。

『博士の愛した数式』(小川洋子/著)


家政婦の「私」、私の息子の「ルート」、そして80分しか記憶のもたない元数学者の博士が織りなす、儚くも切ない幸せな日々を描いたお話です。

様々なトラブルを抱えながら乗り越えていく3人の心温まる生活は、長くは続きません。どんどん記憶が短くなってしまう博士の姿に、思わず涙が溢れます。

恋愛で泣きたいほど辛い時の対処法は?

泣きたいと思う状況はさまざまですが、恋愛中に「泣きたいほどつらい」と感じた場合には、どうすれば良いのでしょう。

最後に、恋愛で泣きたいほど辛い時の対処法をご紹介していきます。

泣きたいだけ泣く


まず、最初にできることは、泣きたい時には泣きたいだけ泣く、ということに尽きます。涙は感情と切っても切り離せない関係にありますが、恋愛と感情も同じですよね。つまり、心が大きく動かされている時に、涙を我慢しても余計に辛いだけなのです。

人は、本当に絶望すると涙さえ出ないことがあります。ですから、泣けるうちや泣きたいと思えるうちに、思い切って涙を出し切ってしまいましょう。

ゆっくり休息をとる


「泣きたいけどもう泣けない」「泣くだけ泣いた」と思えたなら、あとは心と身体を休めましょう。泣くことや辛い状況に立ち向かうことは体力を消耗します。身体的な意味だけでなく、精神的に消耗する状態を続けることは避けましょう。

なるべくゆっくり過ごしたり、また泣きたいと思ったら涙を流してストレスを発散して、日常生活に戻り、自分らしくいられる時間を少しずつ増やしていきましょう。

できるだけスケジュールを埋める


泣きたいほどつらい状況から一歩抜け出して休息をとったら、気分を切り替えましょう。思い切って、スケジュールを埋めてしまうのも一つの方法です。

「人と会う気分じゃない」「一人でいたい」と考える人も多いですが、考えてもどうしようもない場合には、考える暇がないほど忙しくしてしまうことも時には必要です。

ですが、この方法は、しっかり泣いて、ある程度感情を解放させているからこそ効果があります。辛い気持ちを発散させない状態で予定を詰めすぎると、感情がパンクしてしまう恐れがありますので、気をつけてください。

積極的に人に会うようにする


予定を入れる中で、気分転換のためにも積極的に人に会うようにしましょう。誰かと話していると、自然と前向きになれたり、予期せぬアドバイスをもらって気持ちを切り替えられることがあります。

「泣きたいほどつらい」と思っていたことも、誰かの目や考え方を通じてとらえると、「意外と大したことなかったのかも?」と思えたりするものです。

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