「塾の先生が好き」に関する専門家の意見やアドバイス
恋愛にのめり込むのは男性?女性?
「塾の先生が好き!」などと年上の相手に夢中になるのは女性が多いのかもしれませんが、実のところ、男女ではどちらが恋愛にのめり込みやすいのでしょう。『恋愛の科学 出会いと別れをめぐる心理学』(越智啓太)に以下のような記述があります。
「みなさんは男性と女性ではどちらが交際相手についての『愛情』が深いと考えますか?
じつは古くから、男性よりも女性のほうが恋愛に夢中になり、それに『うつつを抜かす』ものだと考えられてきました。男には他にやることが多いので、恋愛などという『程度の低い』ものに熱中するのは女性がすることだと考えられてきたのです。
この現象はまさに心の中の問題ですから、直接検証することはなかなか難しいはずです。ところがいまや私たちは、愛の深さを測定するものさしを手に入れましたので、これを検証することができます。愛情尺度の得点を男性と女性で比較して、どちらが高いのかを調べてみればよいのです。
これを実際に調べてみた結果、興味深いことに一般に言われているのとは逆に、男性のほうの平均得点が高くなるのがわかりました。また、この差はじつは統計的にも『有意』なものとなりました。つまり、統計学的にも男性のほうが女性よりも恋愛に『うつつを抜かす』傾向は高くなっているわけです。」
このように、意外なことに、統計学的には男性の方が恋愛に夢中になりやすいというデータがあるようです。
先生に「ひとめぼれ」!?
塾や学校で素敵な先生に出会い、「ひとめぼれ」してしまった経験のある人は少なくないでしょう。「ひとめぼれ」について、『恋愛の科学出会いと別れをめぐる心理学』(越智啓太)には、以下のような記述があります。
「みなさんの周りには『ひとめぼれ』しやすい人はいないでしょうか。どこかで見かけたかっこいい人、美しい人に一瞬で心を奪われてしまったり、人のちょっとしたやさしさなどに触れたときに急激に恋に落ちてしまったりする人です。
では、いったいどういう人が『ひとめぼれ』しやすいのでしょうか。また、『ひとめぼれ』の愛は本当に続くのでしょうか。このような問題を検討していくために、我々の研究室では『ひとめぼれ傾向尺度』を作成して、研究を行ってみることにしました。
(中略)
さて、我々の研究では、どうやらひとめぼれには2つの因子(要素)があるということがわかりました。一つは、『外面的ひとめぼれ』です。これは、イケメンの男性やかわいい・美しい女性を見て、性格などの内面に触れていなくてもその人に恋心を抱いてしまうような傾向をさします。『出会ったばかりの相手に胸がいっぱいになることがある』『町を歩いていて素敵な異性がいるとときめくことがある』などによって測定されます。
もう一つは、『内面的ひとめぼれ』です。これは外見というよりも、相手の人となりや行動に触れたときに恋に落ちやすい傾向を示すものです。『異性の優しさに触れた瞬間ときめくことが多い』とか『フィーリングが合うとすぐに好きになってしまう』などの項目によって測定されます。
(中略)
ひとめぼれ傾向に男女差はあるのでしょうか。一般には、女性と男性では女性のほうがひとめぼれしやすいように思われているようです。また、心理学の研究では、先ほども述べたように、男性は女性の外見に敏感、女性は男性の属性や内面の情報に敏感といわれていることが多いので、男性は外面的ひとめぼれ傾向が高く、女性は内面的ひとめぼれ傾向が高いと考えられるかもしれません。
実際のデータを見てみると、女性のほうがややひとめぼれ傾向は高いように思われます。しかし、統計的に分析してみると、どちらのひとめぼれ傾向に関しても、男女の間に統計的な有意差は検出されませんでした。つまり、男も女も同じくらいひとめぼれしやすいと考えられるわけです。」
このように、ひとめぼれのしやすさについて、男女間では有意な差が見られないようです。しかしひとめぼれから恋愛に発展する事例が珍しくないのは確かでしょう。
塾の先生に好意を伝えるには?
塾の先生に限らず、気になる人に好意を伝えたり、告白したりするのはとても勇気のいることです。『「なるほど!」とわかるマンガはじめての恋愛心理学「女子力アップシリーズ」』(ゆうきゆう)には、以下のような記述があります。
「相手から好意を示されるのは、うれしいことです。そして、相手にも同じだけの好意を『お返し』したくなる心理が働きます。これを『好意の返報性』といいます。私たちは、自分を好いてくれる人を好きになり、イヤな態度をとる人のことを自然と嫌いになるものです。
つまり、好きになってほしければ、積極的に好意を伝えることです。しかし、いきなり『好きです』と告白するのは直球すぎます。相手を認め、気にかけていることをさりげなく示すことで、好意を伝えましょう。
たとえば、好きな人の前では自然と笑顔が多くなり、相手を見つめる時間も長くなります。相手の名前を呼ぶことも多く、会話の内容もよく覚えているでしょう。そうした一つひとつが、好意の表現となります。
また、ほめるのもよいでしょう。そもそも人には、他人に認めてもらいたいという『自己是認欲求』があります。ささいなことでも、ほめられることは大きな喜びとなります。
相手の好意を感じるうちに、異性として意識するようになることはよくあります。好意は早いうちから素直に伝えるほうがよいでしょう。」
相手が先生ということを考えると、好意を伝えるのも控えめにしなければいけないと考えてしまうかもしれません。でも、あれこれ悩むくらいなら、いっそ自然体の「好き」でよいのではないでしょうか。
<参考文献>
『恋愛の科学 出会いと別れをめぐる心理学』(越智啓太)
『「なるほど!」とわかるマンガはじめての恋愛心理学「女子力アップシリーズ」』(ゆうきゆう)
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