ピーターパン症候群って一体何なの?
そのピーター・パンの名前のついた「ピーターパン症候群」と聞くと、「少年みたいな男性ってことかな?」といい印象を受けます。しかしこのピーターパン症候群の実態は、とんでもない地雷男なのです。
大人になる事を拒絶する人のこと
ピーターパン症候群とは、年齢や肉体は充分大人であるにもかかわらず、精神的に大人になることを拒絶している人のことを指します。女性でピーターパン症候群になる人はゼロではありませんが、圧倒的に男性に多く見られる症状です。
ピーターパン症候群の名前の由来は、ピーター・パンの性格からきています。どのような性格かについては後述しますが、ピーターパン症候群の男性は大人になりたくない上に、「これぞ子ども!」という厄介な性格も持ち合わせているのです。
現実逃避してしまう場合も
ピーターパン症候群の要素は、多かれ少なかれ誰にでもあるものです。しかしこじらせてしまうと、他人とまともにコミュニケーションをとることができません。それがひどくなると、一般常識が理解できず、人間関係をまともに築くことができなくなってしまいます。
「大人になんてなりたくない、周りの人間は誰も自分のことをわかってくれない、くだらない」と思ってしまうと、仕事に就くことを拒否するようになることも。いい年をした大人になっても子ども時代と同じような生活をしている人は、重度のピーターパン症候群の可能性もあります。
ピーターパン症候群の性格&特徴
自己中心的
ピーターパン症候群の特徴として、自己中心的なことがあげられます。物事を全て自分中心で考えるのです。そのため、他人に迷惑がかかることを気にしません。
自分の思い通りにならないことは我慢できず、嫌な出来事があるとすぐに不機嫌になります。少しでも失敗したり、辛いことや苦しいことがあるとすぐ投げ出し、自分のためになることでも頑張ることができません。
短気な性格
大人になると、気に入らないことがあっても態度に出すことはできません。社会生活を円滑に送るためには、腹の立つことを受け流したり我慢したりと「大人の対応」が求められます。
しかし、ピーターパン症候群の人は精神的に子供です。そのため、感情をコントロールすることができず、怒りをそのまま態度に出します。カチンと来たらすぐキレる、少しでも気に入らないとすぐふてくされるなど、短気な性格なのです。
その場しのぎの嘘をつく
大人も子どもも、誰もが大なり小なり嘘をつくことはありますが、ピーターパン症候群の人の特徴は、その場しのぎの嘘をつくことです。叱られたり責められたりすることを嫌うため、「バレたらまずい」ととっさに誤魔化します。
苦し紛れでつくその場しのぎの嘘は、すぐにバレてしまいますよね。しかし、嘘がバレても本人は謝らず、開き直るかさらに嘘をつくかの対応をします。そのため、ピーターパン症候群の人は周りの信用を失ってしまうのです。
目立ちたいだけの見栄を張る
ピーターパン症候群の人が嘘をつくのは、何かを誤魔化すときだけではありません。自分が目立つためだけに、見栄を張るときにも嘘をつきます。
子どもは「周りから注目されたい、すごいヤツだと思われたい」という欲求から見栄を張りますが、それと同じことです。ピーターパン症候群の人も、いかにもお金があるように振る舞ったり、できないにもかかわらず仕事ができるように大きいことを言ったりします。
先のことを考えない
精神的に大人になっていないピーターパン症候群の人は、先のことまで考える余裕がありません。嫌なことや思い通りにならない現実を見たくないのです。
すぐに嘘をつくことに関しても、「嘘をついてバレた方が厄介なことになる」ということまで考えていません。「この場さえやり過ごせば、後はどうにかなるだろう」と先のことを考えず、今さえ無事ならそれでいいという考えなのです。
子供心とピーターパン症候群の違い
大人の振る舞いができる男性が、不意に無邪気さや純粋さなどの子供心を見せることと、ピーターパン症候群とは雲泥の差があります。こちらでは、その違いについて見ていきましょう。
無邪気さや純粋さとは全く別
大人は誰しも、多かれ少なかれ子供心を持っています。例えば普段しっかり仕事をしている男性が、遊びのときは夢中になり純粋に楽しみ、無邪気な笑顔を見せることがありますよね。そのギャップにときめいたり、可愛いなと思ったりする女性も多いでしょう。
しかしピーターパン症候群の男性は、普段からずっと「お子様」であるといえます。子供のように純粋で無垢、素直であるという意味ではなく、大人げないという意味です。ピーターパン症候群の子供っぽさは、素直で性格がいいこと、純粋であることとは違います。
精神的に未熟な大人を指す
「あの人には子供心がある」などの言い回しは、大人の振る舞いができる人に対して使います。大人になることができているからこそ、対比として「子供心がある人だ」と言うことができるのです。
しかしピーターパン症候群は、年齢も体も大人にもかかわらず、精神的に大人になっていない未熟な人を指します。未熟な大人に対して、「子供心がある」とは言いません。
自分は大人だと勘違いしている
ピーターパン症候群の人は、その性格や特徴から、周りの人に「あいつは子供だ」と思われがちです。しかし、本人は現実を見ることができない上に、自分のことを客観視できないため、自分のことを大人だと思い込んでいます。
自分は大人だと本人だけが勘違いし、周りには「子供」と思われているのがピーターパン症候群で、周りが大人であること前提で接しているのが子供心を持つ大人、という違いがあります。
母親以外の女性に母親像を求める
「子供心」についての話から少しそれますが、この項目では、子供とピーターパン症候群の人の違いを解説します。子供よりも生きている時間が長い分、ピーターパン症候群の人の方が厄介です。
子供にとって母親は「お母さん」だけですよね。しかしピーターパン症候群の人は、母親以外の女性に母親像を求めます。具体的に言うと、彼女や妻に母親の役割を求めるということです。
自分を受け入れ、肯定し、世話をするという母親の「いいとこ取り」の役割を、彼女や妻に求めます。女性にとってはたまったものではありませんね。
変われないなら伸びしろはない
少し厳しく、ピーターパン症候群の人と子供の最大の違いを解説します。ピーターパン症候群の人は、自覚して変わることができない場合、伸びしろはありません。
子供は、当然ですが子供です。日々学び、成長し、大人になっていきます。子供の基本的な性格として、すぐ嘘をつき自己中心的なところがありますが、他人と関わることによってこれから精神的に成長していくのです。
しかし、ピーターパン症候群の人はもう大人。時間があったにもかかわらず、学ばずに大人になってしまったということです。
ピーターパン症候群男性との付き合い方
「うわー大変そう。じゃあやめておこう!」と簡単に割り切れるものではありません。こちらでは、ピーターパン症候群の男性との、疲れない付き合い方を解説します。
なるべく自分で物事をやらせる
ピーターパン症候群の男性は、トラブルが発生しても自分で動きません。何かあっても、「そのうちどうにかなるだろう」「誰かが何とかしてくれる」と、何もせずに現実から目を逸らします。
彼女としては世話を焼きたくなりますし、その方が早いと判断してしまいがちですが、ピーターパン症候群の男性には自分で物事をやらせることが重要です。ことあるごとに面倒を見てしまうと、何でもパートナーに丸投げする癖がついてしまいます。
甘やかさない
ピーターパン症候群の男性は、大人の男性としてはかなりダメな部類に入ります。だからといって、甘やかしてはいけません。
自分でやるべきことは自分でやらせることに加えて、ダメなことはダメと教えることも必要になってきます。「どうでもいい」と彼氏が現実から目をそらそうとしているときは、しっかり現実をつきつけましょう。「自分は悪くない」と責任転嫁しようとしているときは、「あなたが間違っている」とハッキリ指摘する芯の強さも必要です。
期待しない
恋人には、優しくしてほしい、辛い時は慰めて欲しい、彼女として大切にして欲しいと思いますよね。しかし相手がピーターパン症候群の男性の場合、求めたり期待したりすると自分が疲れるだけ…。
相手は自己中心的で、嘘つきで、見栄っ張りという「子供をこじらせたままの大人」です。普通の大人の男性なら気付いてくれたり、言えば理解してくれたりするようなことも、ピーターパン症候群の男性にはどれだけ頑張っても伝わりません。相手が自分自身のことしか考えていないため、当然と言えるでしょう。
大きな子どもだと思って接する
ピーターパン症候群の男性と疲れずに付き合いたい場合は、大きな子供だと思って接することです。彼のダメな部分や嫌な部分を、広い心で受け入れるしかありません。
物事を自分でやらせ、甘やかさず期待しないよう徹底するのは、疲れないための対策です。それだけでは、彼の根本は変わりません。
ピーターパン症候群の男性を大人にするためには、根気が必要です。彼と結婚を考えていない場合は、彼を大人にするだけの時間的猶予はないので、女性側が母親的な心で包み込んで自己防衛するしかありません。
ピーターパン症候群の夫を持つ女性の本音
こちらでは、ピーターパン症候群の夫を持つ女性の本音を紹介します。共通しているのは「ここまでだと思わなかった」というところです。さっそく見ていきましょう。
毎日ゲームばかりでセックスレスな日々
「ゲームがきっかけで意気投合して付き合って、そのまま結婚。私もゲーマーなので、相性ピッタリと思ってたんですが…。
結婚して毎日一緒に居ると、なんだこいつはと思うようなことばかり。まず、ゲームに全く区切りをつけない。食事やお風呂よりもゲーム優先。家事なんて当然しない。それどころか、ゲームばかりで体力を使い果たすからセックスもない。仕事に行くことだけギリギリこなしてる感じ。
『ちょっと行動が自分勝手すぎない?』と指摘したらキレられて。こんな人だと気づけなかった…」(29歳/女性/営業事務)
家事は妻に丸投げ、妻の気持ちを考えず、自分の好きなことばかりしている…。このパターンは、典型的なピーターパン症候群です。
いい年して子供っぽいのは腹が立つ
「ウチの夫は子供より子供っぽいです。悪いところを指摘されても、逆ギレするだけで絶対謝らないなんて、ガキすぎませんか?『ごめんなさい』がどうして言えないんだろう?と唖然としてしまいます。
子供ができたら大人になってくれるかなと思ったけど、全く変わりません。素直に謝って反省できる、11歳の息子の方がよっぽど大人です。35歳の大人の男が何やってるんだろう…と思います。『子供っぽい』なんて可愛いもんじゃないです」(31歳/女性/パート)
ピーターパン症候群の男性は、自分は絶対に間違っていないと思い込んでいます。精神的に未熟なため、間違いを認めて謝るということができないのです。
自分で何も決められない夫
「付き合っているときは大して気にしていなかったけど、結婚式の段取りを決めるときにちょっと、ん?って思いました。そのときは、でもまあこんなもんかって流してしまったんですけど、そうすべきじゃなかったかな…と後悔してることがあります。
夫は、自分で何も決められないんです。何か聞いても『わからん』『任せるわ』で終わり。『少しは一緒に考えて』って言っても、『どうでもいい』って。でも、私が判断したことにはケチをつけてくるっていう…。毎日イライラする!」(35歳/女性/主婦)
このパターンは、ピーターパン症候群の他人のことと先のことを考えない性格が出ています。面倒なことはパートナーに丸投げしますが、自分は賢いんだぞとアピールしたいためにケチだけつけてくるのです。
家庭より友達が大事という態度
「友達が多くて仲良くすることは大変結構だけど、少しは家庭のことを考えて欲しいです。夫は、時間ができれば友達と遊びに行ってしまいます。私と子供はほったらかし。
私が体調が悪いときも、『お大事に』と言って遊びに行ってしまいました。子供見てて欲しかったのに…。そんなに友達と遊ぶことが大切なんでしょうか」(28歳/女性/パート)
ピーターパン症候群の男性は、家族よりも友人関係を大切にする傾向があります。楽しい時間だけを共有できる仲間とつるんでいる方が、気楽なためです。
恋人がピーターパン症候群かもと思ったら
こちらでは、恋人がピーターパン症候群かもと思ったときの対処法を解説します。前述した「付き合い方」よりも一歩踏み込んだ内容です。
恋人に直接相談してみる
「この人はピーターパン症候群かもしれない」と思ったら、恋人に直接相談してみましょう。しかし、本人は自分自身を立派な大人だと思っているため、パートナーからいきなりストレートに相談されても機嫌を損ねるだけです。
相手が自己中心的な素振りを見せたとき、その場しのぎの嘘をついたときなど、ピーターパン症候群の特徴が表れたときがチャンス。「どうしてそんなに自分中心なの?」「なぜすぐバレる嘘を簡単につくの?」と聞いてみましょう。
その流れで「あなたがそのままだと、すぐ喧嘩になっちゃうよ。少しずつでも変わることはできないかな?」と相談してみましょう。彼の主張も聞きつつ、冷静な態度で臨むことがコツです。
育てるつもりで根気よく接する
上記のように相談しても、ピーターパン症候群の恋人は、最初は機嫌が悪くなったり怒ったりする可能性が高いでしょう。育てるつもりで根気よく接することが大切です。
繰り返し言われるうちに、「自分中心すぎるかもしれない、相手に不愉快な思いをさせているかもしれない」と気付くでしょう。他人の気持ちを考えることができるようになれば、少しずつ精神的に大人になるはずです。この後の具体的な治し方については、後述します。
医者に連れていく
ピーターパン症候群自体は、病気ではありません。しかし、あまりにもひどくて苦痛を感じる場合は、心療内科でカウンセリングを受ける方法もあります。
あなたが諭してもダメなら、一緒に心療内科に行き、第三者のカウンセラーに話を聞いてもらいましょう。問題点を指摘してもらい、認知療法や行動療法の指導をしてもらえば、改善していくこともあります。
別れる
問題行動を指摘しようとしても話すら聞かない、自己中や短気や嘘つきを指摘するとキレる、もうどうしようもない…。そんな場合は、別れることも視野に入れましょう。
自分の意見ばかり押し付けて人の意見は聞かない、すぐ不機嫌になる、色々なことをあなた任せにして自分がするのは文句を言うことだけ…。こんな恋人と長く付き合っても疲れるだけです。そのまま結婚してしまえば、生活や子育てまで全てあなたにのしかかってきますよ。
ピーターパン症候群の治し方って?
こちらでは、ピーターパン症候群の治し方について解説します。恋人がピーターパン症候群だ、もしかしたら自分がピーターパン症候群かもしれないと思う方は、ぜひご覧ください。
自分はピーターパン症候群だと自覚することが大切
先の「恋人に直接相談してみる」でも触れましたが、まず「自分はピーターパン症候群だ」と自覚することが大切です。「ピーターパン症候群」という具体的な名称は知らないままでも構いません。「自分は他人のことまで考える能力が足りていない」「精神的にものすごくお子様だ」と理解しましょう。
自覚したからといって、すぐに大人になるわけではありません。しかし、ここから「どうすればいいのかな?」と考えることが非常に大切なのです。
簡単なことのようですが、自分の悪いところを認めることはなかなか難しいですよね。勇気を持って、まずは一歩踏み出しましょう。
精神的に自立する
自覚した後は、精神的に自立することを考えましょう。必ずしも一人暮らしをする、経済的に自立をするということではありません。
面倒なことを他人に丸投げするということは、他人に依存しているということです。まずはそこから改善しましょう。
他人に頼らず自分で物事を解決する、面倒くさくてもきちんと向き合って考える、ムカついてもすぐ態度に出さないなど、小さいことのようですが、これらの考え方をクセにすることが、精神的に自立するということです。
本を沢山読む
ピーターパン症候群を治す効果的な方法として、読書があげられます。他人の気持ちや迷惑を考えないということは、想像力が足りていないということだからです。
本を読むということは、他人の考えや価値観に触れるということになります。「こういう考え方もあるんだ」「それについては自分はこう思うなあ」と考える力が鍛えられるでしょう。
読書に慣れておらず抵抗がある場合は、漫画でも効果はあります。しかし、ただぼんやり読むだけではなく、登場人物の気持ちを想像したり、展開を想像したりと、頭を使って読むようにしましょう。
他人のことを考えて行動する
精神的に大人になるということは、自分だけではなく、他人の気持ちも大切にすることです。精神的に自立し、想像力が働くようになったら、他人のことを考えて行動することを心がけましょう。
世界の中心は、自分ではありません。他人と協力し合わなければ、社会生活を送ることはできないのです。
周囲とスムーズに協力し合うためには、信頼関係が大切ですよね。他人なんて関係ない、自分がよければそれでいいという考えは捨てましょう。それこそが、精神的に大人になるということなのです。
ピーターパン症候群は改善できる!
厄介なピーターパン症候群ですが、本人が自覚することができれば、改善することはできるでしょう。逆に、自覚できないと一生そのままかも…。本人に「最近、何もかもがうまくいかない」と悩んでいる様子が見られたら、それとなく諭してみるのはいかがでしょうか?
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