「セフレ」に関する専門家の意見やアドバイス
セフレがいるのが特別なことではない現代社会
「セフレ」という言葉からは、遊びの関係を指す印象を受けるもの。しかし本人たちにしてみると、都合の良い相手をお互いが求めており、恋人には言えない自分の願望を満たすための存在として、特に悪いことをしている感情もない場合があるようです。これについて、『恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚』(牛窪 恵)には、以下のような記述があります。
「今回の定量調査では、『(一夜限りも含め)交際相手以外の異性とセックス経験アリ』の独身男女が、男性で40%、女性では43%もいた。インタビューでも、とくに20代女性では、3人に1人ぐらいセフレがいるニュアンスだった。
驚くのは、『いる』と話す男女が、いわゆる遊び人とは程遠いこと。むしろ、どちらかといえば地味で真面目、勉強にも仕事にも手を抜かないイメージの子たちばかりだ。なぜ彼らは『セフレ』を欲するのか。
大阪の私立大学に通うミナミ(21歳)は、清楚な印象の女子大生。彼氏いない歴3年だが、『気が向いたらエッチする』男友達(セフレ)がいる。サークル仲間の1人だ。その男友達とツーショットで会う機会は、月に1回あるかないか。学食で偶然出会ったり、サークル棟でみんなとワイワイ集まるときに顔を合わせるぐらいだ。『ただ、『あ、今日ちょっとエッチしたいかな』と思うと、彼を家に呼ぶ。家が近くてすぐ来てくれるし、ただの友達だから、言いたいこと何でも言えてラクなんです』
介護用品メーカーに勤めるジュンコ(27歳)には、1年前までセフレがいた。地元・福岡の高校時代の同級生で、3年前に同窓会で久々に再会。以来2年間、たまに2人で会って、お酒を飲んでは、『(ラブホに)行っちゃう?』とノリでセックスしていたという。『(体の)相性も良かったけど、それよりお互い気心知れてるから、格好つける必要がなくてラクだった。彼氏じゃ、とてもああはいかない』
ミナミとジュンコから、同じように聞こえてきた『ラク』という言葉。実はその裏に、『ただの友達だから、女らしく振舞う必要がない』との意味も込められていた。
ミナミの実母は、私立中学の先生。昔から、『挨拶はキチンと』『女らしくしなさい』と、厳しく育てられた。それだけに、18歳で初めてセックスした相手(大学の先輩)に言われたひと言が、いまも胸に突き刺さっている。『見かけと違って、ずいぶんエロイ声出すんだね』ハッとした、とミナミ。たとえセックスで生理的欲求が勝っても、恋人の前では『女らしく』振舞うべきなんだ。女の私が、はしたない声やポーズをすべきじゃないんだ……。
ジュンコも同じだ。父親は『いかにも』な九州男児。母に『女は三歩後ろを歩け』と要求するような、男尊女卑の家庭に育った。恋愛でも、『女の自分がリードしたり何かを要求すべきじゃない』との思いが強く、いまの彼氏とはセックスも楽しくないという。
だが、ミナミもジュンコも言う。『セフレになら、遠慮しないで何でも言える』。サークルの男友達には、『今日、(セックス)したくなっちゃった』と素直に言える、とミナミ。ジュンコも、元彼ならぬ元セフレとは『ちょっと際どい体位とかプレイとか、お互いにふざけ半分でアイディア出し合ったりして、楽しかった』と笑う。でも、『彼氏には言えない』。女たるもの、はしたないことはできない。本気の恋愛では、女は女らしくすべきだというのだ。」
このように、特に遊んでいる雰囲気もない、ごく普通の女の子にも、セフレがいることが珍しくないようです。本気の恋愛の相手とセフレを分けて考えるという風潮に、驚く人も多いのではないでしょうか。
男性にとって都合の良い女性にならない
好きな男性に構ってもらいたくて、自分の予定をキャンセルしてでも相手の都合に合わせてしまったり、体を求められたら断り切れずに応じてしまったりする女性もいるでしょう。しかしそれは、セフレの始まりになりかねません。都合の良い男女関係にならない心構えについて、『男を夢中にさせる恋愛のルール』(沖川東横)には、以下のような記述があります。
「彼が体の関係を求めてきた場合も、まだあなたに心の準備ができていないならば、勇気を持ってもう少し待ってほしいと伝えるべきなのです。受け入れられること、無理なことのボーダーラインを自分自身しっかりと決めておくことは大切です。歩み寄ることが難しいことを求められたら、ムリをして合わせる必要はないのです。
断られたことで彼が離れていってしまったならば、あなたのことをそれくらいにしか思っていなかったといえるかもしれません。自分を大切にする行動は彼をも納得させることができるのです。
でも、誘った男性も勇気を出して示してきてくれたのですから、断るにしても大好きな人のショックが最小限で抑えられる優しいお断り方をしてあげてください。お付き合い期間がまだまだ短いからもう少し待ってほしいと伝えられた彼は残念だとは思うでしょうが、あなたを本当に大切に思っていてくれる彼であれば、身持ちの堅い女性なんだと、彼にはうれしい気持ちも残るでしょう。
すべてどんなことも彼優先にしない。本音は彼優先にしたいところも、ぐっとガマンしてみてください。あなたが勇気を出して毅然として『ノー』と言うことで、彼はあなたみたいな人は放したくないと思うでしょう。そして、その関係は、あなたが追いかけていた状態だったならば逆転し、彼から追いかけている状態にやがて変わるでしょう。
すると、彼に愛されているという自信が持て、気持ちに余裕がなく不安になりがちだった気持ちが落ち着き、あなたらしくいられ、心に余裕を持って恋愛ができるようになれるのです。
勇気を出して、言うべきときは、無理を無理だと言うことを恐れてはいけません。優しく思いやりを持った断り方のバリエーションを持っていると、彼を傷つけるかもしれないと思うことがなく、毅然とした態度を取ることを恐れなくなるでしょう。」
お付き合いをしている関係でも、友達以上恋人未満の関係でも、体を求められた時、自分がまだ早いと感じたら、流されずに断る勇気を持ちましょう。そして、断る時には相手を思いやる言葉を忘れないようにしましょう。
<参考文献>
『恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚』(牛窪恵)
『男を夢中にさせる恋愛のルール』(沖川東横)
スゴレンは、「男女の恋愛の本音」を集めた恋愛アンケートに基づいて作成した女性向け恋愛コラムを提供しております。さまざまな恋愛シーンで活用できるコンテンツを配信中!