「旦那に冷めた」に関する専門家の意見やアドバイス
旦那に冷める原因を探ってみよう
夫婦とは言え他人ですから、ずっと一緒にいれば、イライラすることもあるでしょう。そのイライラが積み重なって、夫への気持ちが冷めてしまうこともあるかもしれません。『誰にも言えない夫婦の悩み相談室』(小野美世)には、以下のような記述があります。
「夫婦共働きで、お互い仕事で疲れて帰って来ても、夫は家のことをちっとも手伝ってくれない……と嘆いている女性の方々は、自分のこと以上に、『家事』『育児』『夫』に時間とエネルギーを注いでおられます。
がんばっておられるんだなぁと思いつつ、お話を聞いていると、『夫にイライラする、夫に対する気持ちが冷めていく、夫から気持ちが離れていく、夫に嫌悪感が……』などなど、次々と文句が出てきます。
(中略)
自分が相手に期待することとは違う言動が返ってくると、私たちはイライラし、相手を責めたくなります。でも、こういう『イライラ』は、実はチャンスであり、宝の詰まった箱であり、プレゼントのようなものだと私は考えています。この文句やイライラをひもといていくことで、ふたりの間にある『戦いの空気』を終わらせるヒントが見つかるからです。
(中略)
『ねぇ、どうして私ばっかりこんなに動いているのよ。あなたもやってよ!』
『なんで手伝ってくれないの?』
『あぁ、その服そこに置きっぱなしにしないで!』
一気に不穏な空気になりますね。このイライラしているときに最初に出てくる文句を、私は『灰汁』と呼んでいます。
(中略)
心に浮かんだ灰汁を相手にぶつければ、事が解決するどころか、かえって悪化してしまいます。大事なのは、『灰汁』の下にある本当の気持ちに気づくことです。
(中略)
『家政婦さんみたいに扱われるのはイヤ』『夫に頼れないのがイヤ』『私ばっかりがんばっているみたいでイヤ』『私ばっかり犠牲になっててイヤ』『惨めな気持ちになるからつらい』『休みたい。寝たい。ひとりになりたい』などなど、いろいろ出てきます。
こうして『私』を主語にして考えるようにしていくと、『私の感情』に意識が向かいます。そして、この感情のもう一層下に、本当の気持ちという宝が埋まっているのです。
(中略)
Aさんがイライラを感じるたびに、『なんで手伝ってくれないのよ!』と旦那さんに言っているとしましょう。旦那さんはその言葉を聞いて、『あぁ、そうか……うちの妻は今、心細いんだな。気にかけてもらってない気がしてさみしいんだな』と感知するなんていうことは、まずありません。『なんだよ!俺だって疲れてるのに!また八つ当たりされた!』と腹立たしく感じているに違いありません。
そしてAさんもまた、『なんで手伝ってくれないのよ!』と夫にイライラをぶつけながら、『あぁそうか、私は心細いんだ、毎日必死になんとかしているけれど、本当は不安で心細くて、どうしていいかわからないんだ』と、自分の底のほうにある気持ちに気づくことができないのです。
でも、例えば、こんな言い方だったらどうでしょう。
『毎日仕事と家事に追われて、それに子供のこともあって、もう疲れちゃった。ひとりでがんばってるみたいで心細い……。がんばったねって言って~』
聞こえ方がまるで違うと思います。
旦那さんも、『あ、あ、うん、がんばったね』って、思わず言ってしまうでしょう。
夫婦間の戦いをやめるには、妻が自分の気持ちをよーくよーく見るということが一番大切です。そして、単なる『灰汁』をぶつけるのではなく、その下にあるやわらかい気持ち・弱々しい本音のほうを、大切な相手にさしだしていくことなのです。」
イライラして旦那に冷めることを阻止するためには、まずイライラの原因を、自分自身できちんと把握することが先決でしょう。イライラしながら過ごすより、自分の本音と向き合い、相手への言い方を工夫するだけで、より良い関係を長く続けられるのではないでしょうか。
旦那に冷めた妻が陥る「夫源病」
旦那に冷めてしまい、イライラが募ると、「夫源病」体の不調につながることもあるようです。『「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学』(ゆうきゆう)には、以下のような記述があります。
「夫源病」とは、文字が表す通り、夫の言動が源になって女性に起こる病気のことです。夫の何気ないひと言や態度にイライラが募り、やがては動悸や頭痛、不眠など、更年期障害に似た症状が出てくるというものです。
夫源病は医学的な病名ではありませんが、更年期障害を誘発させたり、悪化させたりすることもあると考えられています。
夫源病を引き起こす夫の言動は、どのようなものでしょうか。
(1)妻が何を言っても『オレは疲れている』と言って逃げる。または、妻が話しかけても上の空で聞いていない。
(2)妻の具合が悪いときでも用事を言いつける。
(3)家事はすべて妻任せで手伝おうとしない。
(4)話す言葉が命令口調。
(5)定年退職したとたん暇になって、妻にまとわりつく。
夫がこのような言動を続けていると、妻の夫源病が悪化し、熟年離婚などにつながる恐れもあります。
また、夫源病になりやすい妻の傾向もあります。弱音をはかずに几帳面で仕事や家事に手を抜かない、責任感が強い、人に意見を言ったり反論することができないなど。このようないわゆる『良妻賢母タイプ』の人は、夫に対する不満を我慢しているうちにストレスを溜め込み、夫源病になってしまうおそれがあるのです。」
妻の不満の蓄積がこうした体調不良を引き起すのでしょう。「夫源病」はすでに世間で広く認知されているということなので、同じような人はたくさんいるのかもしれません。
<参考文献>
『誰にも言えない夫婦の悩み相談室』(小野美世)
『「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学』(ゆうきゆう)
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