覚えておこう!定番の神戸弁一覧|前編
とはいえ、それこそが方言の魅力でもあります。ここでは、定番の神戸弁を一覧にまとめました。神戸弁をスムーズに理解するためにも、ぜひ覚えておいてくださいね。
ほかす
「ほかす」とは神戸弁で「捨てる」という意味です。もともとは禅の「ものごとを放り投げて無我の境に入ること」の「放下(ほうか)す」という言葉が由来です。
そこから転じて、物を放り投げて捨てることを「ほかす」と言い、方言として定着していったとされています。
一般的に関西弁では物を捨てることを「ほる」と言いますが、京都や大阪は神戸と同様、「ほかす」がおなじみです。ただ、関西弁を知らない人からすると、ごみを渡されて「これ、ほって」、あるいは「これ、ほかして」と言われても分かりませんよね。
「ほかしといて」と渡され、「保管しておくのだ」と受け止めた関東圏の人は多いと言われます。方言の難しさが分かる言い方ですね。
こーへん
「こーへん」は、神戸弁で「来ない」という意味です。この方言は関西エリアで違いがあるのが特徴で、言い方でどこの人かが分かると言われます。というのも、京都では「きーひん」となりますが、大阪なら「けーへん」となるからです。
さらに、神戸弁の「こーへん」は、相手との関係によって言い方が異なります。目上の人だと「きゃーらへん」となり、「お越しにならない」という意味です。
また、仲良しなら「今日、こーへんねんて」といった言い方になりますが、年下や嫌いな人だと「きょーらへん」と相手を下に見る、あるいは蔑むようなニュアンスになります。
「こーへん」をどう言うかで、相手にどんな感情を抱いているかが分かる方言です。
ほんま
「ほんま」は関西圏のほぼ全てで使われており、意味もたいてい同じと考えていいでしょう。ただ、標準語と同じく「本当」と「本気」の2つの意味があるため、文脈によって言葉のニュアンスが変わります。
例えば、「本当」という意味で使う場合は、噂話を聞いて本人に確かめる時などに「留学するって聞いたけど、ほんまなん?」といった感じです。「留学すると聞いたけれど、本当?」となります。
一方の「本気」は「ほんまにやる!」という言い方でよく使います。「本気でやる!」という意味ですね。
また、肯定の意味で「ほんま、ほんま!」と重ねて言うこともしばしば。さしずめ標準語なら「本当に本当だよ!」といったニュアンスと言えるでしょう。
ダボ
「ダボ」とは、神戸弁で「アホ」や「バカ」という意味。もともと関西では「アホ」が好まれます。というのも、「アホ」にはしばしば親しみを込めて用いるからです。
そのため、「バカ」と言われると「本気でバカにされた」と感じ、腹を立てる人が少なくありません。
神戸弁の「ダボ」は、「バカ」に近い方言です。関西でも本気で腹を立てた場合、「アホ」が「どあほ」に変わり、印象がまるっきり異なります。
もともと「ダボ」の語源は「どあほ」だとされますので、かなり頭に来た時に使われる神戸弁だということを、頭の隅に入れておくといいのではないでしょうか。
うち
「うち」は主に女性が使う神戸弁で、「私」という意味です。「私が」「私は」などと自分のことを指して言う場合に、「うちなぁ」「うちはぁ」といった感じで、語尾を伸ばして話す女性が少なくありません。
例えば「私は電車で通っている」を神戸弁で言うと、「うちな~、電車で通とんねん」となります。
また、自分の家のことを「うち」と言うのは、関西全域でよく使われる方言です。女性が言うと少しややこしくなり、「私の家に来ない?」を神戸弁にすると、「うちのうちにこーへん?」となります。
神戸弁を知らない人が聞くと、「うちのうちがなんだって?」となりそうですね。
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