後ろで手を組むのはマナー違反?その理由を知ろう
後ろ手は失礼にあたる
後ろで手を組むことを、日本では後ろ手と言います。見た目からして横柄な印象を受けるため、とりわけビジネスシーンでは絶対にやってはいけないと言っても過言ではありません。
後ろで手を組むとどうしても体が反りかえります。いわゆる、ふんぞり返った状態になるため、取引先や上司、目上の人からすると「なんて偉そうな態度なんだ!」となるのも当然です。
無礼な印象を与える後ろ手は、ビジネスだけでなく、さまざまなシーンでも失礼にあたることを肝に銘じることが大事。よほどのことがなければ、しないに越したことはありません。
手を前に組むのはOK
後ろ手は非常に失礼な印象を与えるのに対し、手を前に組むと非常に丁寧で、上品な印象を与えます。
お客様相手の接客業についている人は、しばしば立ち方や手の組み方から教わることでしょう。実際、接客業においてはすぐに手を差し伸べられるようにと、利き手の右を上にして手のひらを重ねるという細かい決まりもあるくらいです。さらに医療従事者も、患者さんにすぐに対応するため、右手を上にして手のひらを重ねて立つのが基本なのだとか。
このように手を組む仕草が与える印象には、前と後ろでは雲泥の差があります。手を前に組むのがOKなのは、相手に対する配慮というマナーがきちんとしているからですね。
ヨーロッパで始まったマナー
手を後ろで組むのがマナー違反なのは、ヨーロッパの王侯貴族に対する接し方の中で生まれたとされています。
古くからヨーロッパでは王侯貴族が権力を持ち、国を治めていることがほとんどでした。戦乱に明け暮れ、国盗り合戦が絶え間なく行われる時代には、常に敵方のスパイが潜り込んでいたことでしょう。
スパイが使用人に紛れ込んでいたと分かったら、即刻処刑です。そのため、主人に仕える使用人たちの間には、暗殺するための武器や危険なものを持っていないことを示すため、手を前に持ってくる仕草が定着したとされます。
後ろに手を回すことは、自らスパイだと認めるようなもの。手を前に組むことは、命がけのマナーだったのです。
日本では心理的不快感を与えてしまう恐れが
日本では後ろで手を組む仕草によって、相手に心理的不快感を与えてしまう恐れがあります。特に男性の場合「横柄なヤツだ」と感じるでしょう。
また、大人しい性格の人は、怖い人と感じるのは必至。後ろで手を組む仕草に、威圧感を覚えるからです。
かつてのヨーロッパのように、即処刑ということはありませんが、日本では心理的不快感を与えることにより、無用なトラブルやデメリットを招く恐れが。後ろで手を組むのを避けるのは、現代社会で身を守るためのマナーと思っておいた方がいいですね。
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