「大人な対応」ってどういうこと？嫌いな人への適切な振る舞い方とは

ここからは、ビジネスシーンでの大人の対応の仕方について解説していきます。大人の対応は、プライベートよりもビジネスで求められることが多いでしょう。無用なトラブルを回避し、仕事を有利に進めるためにも、習得しておくべきスキルともいえます。ぜひ、大人の対応を身につけるために役立ててください。

相手をフォローしながら意見を言う

ビジネスの場面では、自分の意見を言う機会が多々あります。そんなときに、周囲のことを何も考えずに自分の意見を押し通すことは、大人の対応とはいえません。

例えば、議論の場で相手が自分の考えとは異なる発言をした場合、すぐに対抗意識を燃やすのではなく、相手の発言の真意について考えてみましょう。相手の深い考えに触れることは、自分の視野を広げることにも繋がります。

そして、発言の真意がわかったうえで、自分の意見もしっかりと伝えていくとよいでしょう。その際には、ただ否定するだけでなく相手の考えも認め、フォローすることが大切です。

怒りを態度に出さない

仕事では理不尽な思いをし、怒りが込み上げてくることもあるでしょう。しかし、自分の感情のままに行動してしまっていては、仕事はうまく回りません。そんなときも、怒りのまま相手に詰め寄らず、冷静な態度を貫くことが大人の対応といえるでしょう。

例えば、後輩や部下が指示を無視して勝手な行動をしたり、感情的に反論してきたりした場合、ただ怒るだけではお互いにわだかまりが残ってしまいます。相手の意見に耳を傾け、的確なアドバイスを与えるなど、感情に支配されずに行動する必要があります。

相手の話が終わるまで黙って聞く

相手の考えが自分とは異なるものである場合、相手の話をつい遮りたくなってしまいますよね。しかし、それでは大人の対応とはいえないでしょう。特にビジネスの場面では、自分の考えとはまったく合わないと感じても、相手の話を最後まで聞くことが大切です。

話を聞いていくうちに、自分にはない新たな視点を与えてもらえるかもしれません。もし最後まで聞いても受け入れられないものだったとしても、ただすべてを否定するのではなく、相手の考えも認めたうえで自分の考えを伝えていくとよいでしょう。

全体の利益を考えて行動する

自分のことで手一杯になってしまうと、ついつい自分の利益だけを考えて行動してしまう人もいると思います。しかし、心に余裕がなく、自分のことだけを考えているようでは、大人の対応ができているとはいえません。周囲の人間がミスをした場合は素早くフォローするなど、全体の利益を考えて行動することも必要です。

また、全体の利益には、会社の純粋な利益だけではなく、職場の雰囲気や人間関係、働きやすさなどに関する、数量では計れない利益も含まれます。例えば、誰かが失言をしてその場の空気が悪くなったときに、さり気なくフォローして和ませるといった行動も、大人の対応といえるでしょう。

ミスを必要以上に責めない

どんなに注意していても、ミスをしてしまうことは誰にでもあります。仕事の仲間がミスをして、フォローが必要になる場面もあるでしょう。

このときのフォローの仕方にも注意が必要です。例えば、相手が反省しているにもかかわらず、ミスをしたことを必要以上に責めてしまうのは、大人の対応とはいえないでしょう。

また、ミスした本人をないがしろにして、ミスだけをカバーしてしまうのも考えものです。ミスをした本人が「なぜミスをしてしまったか」「どうすれば改善できるか」を理解し、成長できるように導いていくことも大切です。